ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

鏡の中のあなたへ/谷山浩子


 前回,空梅雨とか言っていたのに,今週は本当によく雨が降りましたですねぇ。来週もよく雨が降るみたいだし。まぁ,私的には土日に雨が降らなければとにかくいいんですけどね。洗濯もしないといけないし,何よりプレトレで走らないといけないですしね。とはいえ,この間の日曜日は夜勤明けだったので,とてもプレトレで走りに行ける体調ではなかったのに,これでもか!とばかりに天気が良くて,本当,悶々としましたね。しかし,夜勤明けの体調で無理して走りに行って,途中で倒れたらシャレにならないので,家で大人しくしつつ,仮眠でも取ろうかと思っていたのですが,夜勤明けで帰ったら嫁さんから「エアコンのフィルターって,使う前に掃除しておいた方がいいのかな?」と言われ,これは暗にエアコンのフィルターを掃除しろということだと即座に理解した私は,えぇ,シコシコとエアコンのフィルターを掃除させていただきましたです。エアコンを使いたいということは扇風機も必要ということで,エアコンのフィルター掃除が終わった後,レンタル倉庫まで扇風機3台を取りに行かさせてもらいましたです。で,これでゆっくりできるかなぁと思っていたら,子供がiPod touchを買いたいから付き合ってほしいということで,結局,午後も予定が入ってしまい,こうなるともうヤケクソで,子供のお伴が終わった後はプレトレの整備&掃除をしたので,結局日曜日は体を休めることなく終わってしまいましたです。しかし,プレトレの整備&掃除をしていると,もう蚊に刺されてしまい,かゆいよ〜と思いつつ作業をすることになったので,整備&掃除が終わった後,どこでもベープのセッティングをさせてもらいましたです。これで次の整備からはどこでもベープを使って,蚊にやられないようにしないとね。
 というわけで,夜勤明けのヘロヘロの体をいたわることなく,日曜日が終わってしまったため,えぇ,若くないですねぇ。今週は体がガタガタでしたです。土曜日の夜勤は結局は土曜日の午後3時には家を出て,家に戻るのは翌朝の午前10時過ぎなので,本当,体に優しくないなぁと思ってしまいましたが,仕事だから仕方ないよなぁ。今週の土日も結構,いろいろ予定があるのですが,明日は雨が降らないようなので少し早起きして午前中のうちにプレトレで走りに行こうかなぁと思っていますが,果たして天気が持つのか?っていうか週間天気予報では,月曜日からまた雨なんですよねぇ。まぁ,真夏に水不足になるよりはいいですけど。

 というわけで,4週飛びましたが,今回はまた谷山浩子に戻って,1978年12月に発売された3枚目(正式デビューから数えています。)のアルバム“鏡の中のあなたへ”を紹介したいと思います。このアルバムは前作“もうひとりのアリス”から9か月しか経っていないのに発売されたのですが,童話を取り入れたコンセプチュアルな作りだった2作目までとは異なり,ラヴソングを中心にしたアルバムになっているのですが,谷山浩子いわく,「これはディレクターの意向で,どっちかっていうと,不本意ではあったんですよね,ほんとはちょっと。自分ではインターバルのつもりで出したんですけど,これが結構売れちゃったんですよね。」とのことで,やはり一般の方に分かりやすい唄を作らないと売れないよねぇと素直に思ってしまいましたが,でも本人としては不本意なのねということで,各曲紹介に入りましょう。
 1曲目の“あたしの恋人”という曲は,谷山浩子にしては珍しくアコギ1本で始まり,そのまま唄に入る曲なんですけど,ラヴソングなんですけど男の立場からするとうれしいような恐いような歌詞になっています。「あたしの恋人は飛行士で。初めての空を飛んだときに,真っ赤な炎吹き上げながら落ちて来たけど死ななかった。」と唄い始め,「あなたが好き,あなたが好き,死ぬまでそばにいてあげるよ。」と締めくくるのですが,今時の女の娘なら,さっさと見切りをつけてサヨナラなんでしょうけど,死ぬまでそばにいてくれるんですよね,この娘は。多分,相手の男は少なくとも半身不随だと思うのですが,それでもそばにいてくれるこの娘をいとおしく思いつつ,でも,こんな自分が縛り付けているのではないかという気持ちもあって,板挟みなのではないかと思うので,ここまで愛されてうれしいと思う反面,ここまでの愛に恐ろしさも感じてしまわないではないのです。
 2曲目の“桜貝”という曲は,アコースティックピアノとストリングスだけのシンプルなアレンジで谷山浩子が唄っているのですが,彼氏と付き合っているのですが,どうしてもその先の別れを考えざるを得ない,どうしようもなく不幸体質が身についている女の娘の唄になっていますです。「ふたりからだを寄せ合えば,胸の奥はいつも別れ唄。」という歌詞で締めくくられるのですが,彼女を抱きしめていて,その彼女の胸の奥では別れ唄がいつも鳴り響いているというのは,少し男としても辛いのですが,不幸体質の人って仕方ないのかなぁと思いつつ,まぁ今はそんな恋愛をすることもないので,いいんですけどね。
 3曲目の“紙ひこうき”という曲は,ここに来て少しポップなアレンジになっているんですが,どうしようもない失恋の唄なんですよね。泣きそうな谷山浩子の唄声が,どうしようもない歌詞と相まって胸がぎゅっと掴まれるような気がしてしまいましたです。「ふるえる指で紙ひこうきをオル。いくつもいくつも数限りなく折る。」というシチュエーションは,2曲目の不幸体質の女の娘が結局はフラれてしまい,一人家の中で延々と紙飛行機を折っている姿が浮かんできてしまいましたです。
 4曲目の“積木の家”という曲は,やさしい音のアレンジに少しポップなメロディーで谷山浩子が唄っているのですが,これ,よく聴くと究極の片想いの唄なんですよね。「積木の家であなたを待つの。窓にもたれて日がな一日。」と唄い始めるので,帰ってくる人を待っている唄なのかと思っていると,ラストに「とどかない夢だけど,あたしにはこれだけ。あなたのそばで死ぬまで。死ぬまで。」と締めくくっているということは,積木の家で彼を待っているのではなく,振り向いてもらえない彼のことを家でただ待っているのに,「あなたのそばで死ぬまで。」と思ってしまうところが,少し恐いと思ってしまいましたです。少女漫画的デフォルメなのかもしれませんが,この感覚はオジサンにとってはもはや驚異かもしれませんです。
 5曲目の“砂時計”という曲は,谷山浩子=暗いというイメージを確立させた名アルバム“鏡の中のあなたへ”で多用されている台詞回しから始まる唄で,「指の隙間をこぼれ落ちていくもの。サラサラとこぼれ落ちていくもの。その中であなた,あなたもまた夜の作り出した幻ですか?あたしをもう一度一人にするために。」という台詞から,「午前3時,かすかな寝息」とエレピの音をバックにつぶやくように谷山浩子が唄えば,スピーカーの前は午前3時になってしまいますです。歌詞の内容からすると,彼女の横で眠っている彼は今ならば不倫相手になるのかなぁという感じなのですが,「不倫は文化」とかいうアホな言葉が出てくる前の唄ですから,非常にセンチメンタルに切々と唄っていますが「あなたは眠る,あなたは眠る,歌の中に閉じ込められない。」と唄ってしまうところは,う〜ん,唄うたいの歌詞だなぁと思ってしまいましたです。
 6曲目の“窓”という曲は,ラヴソングではなくて,青春期の心の移ろいをテーマにしている曲なんですが,ピアノだけで谷山浩子が「教室の窓から見る秋は,いつも不思議に光ってた。北向きの窓のすりガラス,ギリシャの海も見えた。」唄い始めるのですが,これはなかなかとんでもない歌詞だなぁと。普通の作者であれば,素直に窓から見える風景を少し脚色するだけなんでしょうけど,「ギリシャの海」が見えてしまうっていうのは,凄すぎでしょう?と思ってしまいましたです。しかし,サビで「やさしい時代を置き去りに,やがて街へ飛び出した僕には,教室の窓がもう見えない,夢の行き場がどこにもない。」と唄っているのですが,まだまだ学生運動の残り火があった時代ですので,こういう歌詞になのかなぁ?と思ったりもしますが,そこは聴く人が自分の経験でそれぞれ深読みしていただければ良いのではないかと思いますです。
 7曲目の“遠い夏〜津軽に寄せて”という曲は,谷山浩子にしては珍しく実在の街の名前をタイトルに入れているのですが,タイトルに津軽と入っているからといって,別に民謡チックな曲になっているのではないのですが,最後の「あなたを奪われて死んだ心をうずめに」行く所が津軽っていうのは,できすぎのような気がしないでもないのですが,でも沖縄っていうイメージでもないですしね。そういう意味では間違っていないんだろうと思ってしまいましたです。
 8曲目の“眠レナイ夜”という曲は,優しいアコースティックピアノの音で始まる,非ラヴソングなんで,夜間生活者の唄なんですけど,夜中に一人でフラフラと街を歩いているイメージですね。非ラヴソングなので,谷山浩子の唄うメロディーも歌詞もただただ優しく語りかけてくるという感じなっています。この曲を聴くと眠れなくなるかもしれませんが,それはそれでいいじゃん!という気持ちにさせてくれる曲です。
 9曲目の“星のマリオネット”という曲も谷山浩子の台詞から始まる曲で「糸の切れたマリオネットが,一人で歩く夢を見た。口笛吹いて,平気な顔でどこまでも歩く夢を見た。さよならなんて簡単さ。ちょっと目をつぶって飛び越えるだけさ。言ってるそばから目が覚める。冷めてしまえば毒リンゴ。本当は少しも歩けない。」という言葉が曲の全てを語っているような気がするのですが,この曲は泣きのフィドルの音が素晴らしいです。彼に振られて強がっている女の娘の唄だと思うのですが,ラストの「一人が淋しいなんて,ただの病気さ。」っていう思い切り強がっている歌詞も凄いなぁと思ってしまいましたです。
 ラストナンバーの“忘れられた部屋で”という曲は,イントロの泣きのギターから,おぉ!っと思うくらいマイナーなメロディーの王道的なアレンジになっているのですが,個人的には“砂時計”と対になる曲なのかなぁと思ってしまいましたです。「ゆうべのあなたの煙草の吸い殻,灰皿にそのまま。少しでも動けば心くずれて,泣き出してしまいそうでした。」とか「ひとつだけお願いがあるの,わかってくれるなら。あの日歩いた思い出の場所,あの人つれてなんか行かないで。」なんて思いっきりそうですよね(と私は感じましたです。)。ただ,最後の「あなたが誰かと旅に出た日,忘れられた部屋で,やさしい女と呼ばれることに疲れた私ひとりきり。」と唄われるのですが,ひょっとすると,この彼は別の女性と結婚して新婚旅行に行ってしまったというシチュエーションなのかなぁとも思ってみたりしましたが,どちらにしても不毛で不幸な関係であったことには変わりはないわけで,そういう意味では変に深読みできるようになったというか,そういうことを読み取ってしまうオッサンの自分が少し嫌なんですけどね。でもこの唄の「やさしい女」って結局は「都合のいい女」っていう意味なんだろうなぁとオッサン目線で思ってしまいましたが,そんなこと10代のころには思いもしなかったんですけどね・・・あぁ自己嫌悪。
 しかし,ラヴソングが10曲中9曲とはいえ,1曲も幸せな唄がないのは,さすがというか,なんというかですが,これではやはりヒットまではいかないだろうなぁとは思うのですが,やはりこの痛みを分かち合える人にはどうしようもなく気に入られてしまうんだろうなぁと思ってしまいましたです。そういう意味では発売されて30年以上経ってしまいましたが,あの頃とは別の視点で歌詞を読み取ったり,若かったあの頃の痛みを思い出したりするのには(私的には)良いのではないかと思うんですけどね。

 AKGのヘッドフォンが逝ってしまったので,JVCケンウッドカナル型ヘッドフォンのHA-FX3Xをアマゾンに発注したと前回書きましたが,無事に届いて使ってみましたので,簡単にレビューを書いてみたいと思いますです。まず,評判の悪い開けにくいパッケージですが,私は何も考えずに少し力は入れましたが,100均で買った普通のステンレス製のはさみで開けることができましたです。まぁ、この点については,普段から工具を使っていろいろとやっているので,そんなもんでしょう。アマゾンのレビューだと粗悪なコピー商品もあるとのことでしたが私の買った物はきちんとビクターの取説があったので,正式製品なんだろうと思いますです。付属品としてはケース(使う事はないんですけど,イヤーピースを片付けておくのに使っています。)イヤーピースの大と小(中は最初からヘッドフォンに付いています。),それからコードキーパー(コード巻き)でしたが,イヤーピースは大にしないと低音が少し不足する感じでしたので,速攻で大に交換しましたです。で,届くのに先立ってZen x-fi3をぶら下げるネックストラップも幅が広めの奴をホムセンで買ったのですが,それにネームプレートを挟みクリップが付いていた(よく家電量販店で店員の人が首から下げている「STAFF」っていう文字の入った業務用ネックストラップなもので。)ので,コードキーパーに余分なコードを巻いて,このクリップで固定すればいいかな?と思い,イソイソと余ったケーブルをコードキーパーに巻き,クリップで固定してみたのですが,どうも外れやすくてあまりよろしくない。どうしたもんかなぁと少し考えましたが,コードキーパーの素材が結構柔らかいものなので,ちぎれないように穴を開けてリングを通して,ネックストラップに直接付けられるようにしたらいいんでないかい?と思い,千枚通しでちぎらないように小さな穴をコードキーパーの片隅に開け,金属リングを通してやれば,イイ感じでネックストラップに固定することがでいましたです。ネックストラップが青,ヘッドフォンのコードが赤,その他は黒となかなか色とりどりですが,まぁこんなもんでないかいというわけで。
 で,音の方はどうなんだということですが,10時間ほど通勤で聴いたところなので,いわゆるエージングという奴は多分終わっていないと思うのですが,ハッキリ言って,カナル型ヘッドフォンのイメージがガラっと変わりましたです。これまでの私のカナル型ヘッドフォンのイメージは,カナル型の出始めに買ったこともあるのかもしれませんが,ドライバーが小さいので低音が出なくて,スカスカした音というイメージだったのですが,HA-FX3Xは評判どおり,下品なぐらい低音が出ますし,高音も低音に埋もれることなくきちんとキレイに出ていて,本当,感動しました。これならカナル型ヘッドフォンに移行してもいいかなぁ(というか,最近はオープンイヤー型はあまり売っていないので,買うこと自体が難しいんですよね。)と思いましたです。
 もちろん長時間着けていても,オープンイヤー型のように耳が痛くなることもない(ようするに耳の穴にダイレクトにイヤーピースを突っ込んでいるので。)のもカナル型の利点ですね。まぁ,耳の良い人に言わせればHA-FX3Xはドンシャリの極みって酷評するんでしょうけど,どうせ私が聴いているのは,低音がバスバス聞こえて,高音もキャンキャン鳴いているような音楽ですので,そういう意味ではドンシャリの極みの音の方が聴いていて気持ち良いんですよね。あと,デザインもケーブルが太いことも含めて非常に無骨な感じで私的にはGOODでございます。ネックとしては,プラグがL字タイプではないので,雨の日にZEN-X-fi3と同サイズのチャック付きビニール袋に入れたとき,プラグが邪魔できっちりビニール袋に入りきらないことかなぁ。とはいえ,L字プラグ変換コードが白なので,赤いケーブルを白い変換コードに繋ぐのもデザイン的に今ひとつだし・・・と思っていたのですが,よく考えたら雨が降る日だけのことなので,雨が降る日だけ変換コードを繋いでビニール袋に入れてやればいいんでないかいというわけで,この問題も解決してしまいましたです。というわけで,当面はHA-FX3XとZEN X-fi3の組み合わせでロケンロールを楽しませてもらいましょうかね。