ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

ESSENCE:THE BEST OF IPPU-DO/一風堂


 ふと,気がつくと4月になっていましたです。とはいえ今週は月火と送別会が入ったり(久しぶりに寝袋で寝ました。),雨が降ったりで,自転車通勤があまりできませんでしたです。とはいえ,4月になったということで桜も咲き,ぼちぼち暖かくなって,自転車でボチボチ走るには,本当にいい季節になってきましたですよ。暑くもなく(暑いと,水分補給が大変だし。),寒くもなく(寒いと体温調整が大変だし。),ペットボトル1本をペットボトルケージにつけて,さぁ走ろうか!という気になりますよね。なんて,私だけでしょうか。しかし,明日は子供らがカラオケに連れて行けとうるさいので,2時間の約束(当然,その後,走りに行くので。)で行くことになりましたです。まぁ,最近の唄ってどんなもんかと聴くのも楽しいかな?と思いつつ,私の知っている唄とか,好きな唄がどの程度カラオケに入っているのか,よく見てこようとは思っていますです(多分,少ないとは思いますけど・・・)。

 さて,実は4月からいろいろと予約注文していたモノが届くことになってはいるのですが,それでは今回のネタに間に合わないので,今回は買おうかどうか迷っていた一風堂のベストアルバムESSENCEをエイヤっと買って,レビューをしたいと思いますです。なんで迷っていたかというと,別のベストアルバムであるLunatic Menuを持っていたので,多少,曲がかぶってしまうんだよなぁと思いつつ,こっちのベストアルバムには私の大好きな初期作品(ブレイク・アウト・ジェネレーションとか)が入っているので,この際,というか,この機会を逃してしまうと,また入手が困難になってしまうのではないかと思い,欲しいときが買うときさぁというわけで,近所の大型レコード店で買わせていただきましたです。
 一風堂というと,化粧品のコマソンで1982年にヒットした“すみれ September Love”しかご存じない方も多いかと思いますが,おっとどっこい,1979年という比較的早い時代にギター,ヴォーカルの土屋昌巳,キーボード,バイオリンの見岳章,ベースの赤尾敬文,ドラムの藤井章司で結成され,当時のパンク・ニューウェイヴをリアルに体現していたバンドなんですよねぇ。なんと言っても,土屋昌巳の「セックスピストルズを聴いて,長い髪をばっさり切った。」ということからも,初期はまさにパンキッシュな音を出していたんですよねぇ。
 というわけで,1曲目の“PANIC IN THE CITY”は,ハードなドラムから始まり,ギターのパンキッシュなカッティングがグイグイ曲を引っ張る,カッコイイ曲です。所々でピコピコ鳴っている見岳章のキーボードも時代を感じさせますねぇ。しかし,曲はあくまでもポップで土屋昌巳の少し甘い声と相まって,そんなにパンクっぽく聴こえないところが一風堂らしいというか。
 2曲目の“もっとリアルに”はイントロのツインリードとチープっぽいシンセの音がいい感じでございますです。サビのところのズンドコしたドラムに「もっと,もっとリアルに」っていうメロディーがはまっていて,全体的にスカスカした音なんですけど,それがまた妙なポップ感(歌謡曲紙一重の)と合っていて,いい感じになっています。
 3曲目の“ブレイクアウト・ジェネレーション(狂育世代)”はイントロのギターの音を聴いただけでも,私的にはやられた〜ってなってしまうほど,大好きな曲です。ポップで,スピード感があって,テクノな音で,はっきり言って,私的80年代ニューウェーヴのエッセンスが思いっきり全部入っていると思っています。しかも,「祭りだ,祭りだ,ワッショイ!,ワッショイ!」のところでは,エンケンをフィーチャーしたりして(東京ワッショイのころですね。),本当,たまらない曲です。
 などと,書いていると4曲目の“I LOVE YOU”も切なくて,大好きな曲なんですよねぇ。イントロのツインリード,唄に入ってからのシンプルなギターのカッティング,唄われる歌詞は「会いたい君にさえ,素直になれなくて,テレビの前で胸を痛める」どうしようもなく情けない男のことで,うんうん身につまされたぞ,あの当時。実際,弾き語りでカバーしたりもしましたしね。本当,この曲も私的には名曲だと思いますです。
 5曲目の“チャイニーズ・レゲエ (English Version)”は自称インチキ・レゲエ(笑)だそうなんですが,イントロの中国風のメロディーをシンセで弾いたと思ったら,正しくレゲエのリズムで,メロディーラインは中華というよりも和風な感じがするのですが,間奏のシンセは思いっきり中華仕様ですね。ヴォコーダーかませまくったヴォーカルとか,こういうミクスチャー的なものをあの時代に出せたアイディアが凄いなぁと本当に素直に思ってしまいますです。
 6曲目の“ジャーマン・ロード (Lunatic Menu Mix)”はクラフト・ワークのカバーなんですが,私はクラフト・ワークのオリジナルを実は聴いたことがないので,比較しようがないのですが,はっきり言ってカッコイイです。土屋昌巳のシャカシャカしたギターのカッティング,突進してくるような藤井章司のシンプルなドラム,左右に飛ばされるノイズ的なシンセの音,はい,テクノ大好きですので,こういう音は嫌いなわけがないです。
 7曲目の“BROKEN DUMMIES”も土屋昌巳のシンプルなカッティングに不安を煽るような見岳章のキーボード,ヴォコーダーをかけまくった土屋昌巳のヴォイス,途中でレゲエっぽいリズムになってしまう曲の展開,60年代ギターインストものを彷彿とさせる,ギターリフなど,何をどこから引用しているんだよ!っと思わせるようなミックス具合なんですが,でも,そこがいい(キリッ)て感じですよねぇ。というか,今聴いても古いと思わないところが凄いなぁと思ってしまいますです。
 8曲目の“ミステリアス・ナイト (Lunatic Menu Mix)”も私が大好きな曲で,一風堂風,和的ダウナー・レゲエ(銘々by私)な曲で,ドラムとベースは思いっきりレゲエなんですが,メロディーが思いっきり和物っぽくて,ところどころヴォコーダーで唄っていたりと,このインチキ臭さ(別にインチキはしていませんけど。)が妙に格好良かったりします。
 9曲目の“MAGIC VOX”はなんて形容してよいのか分からないのですが,あの当時のニューウェーヴのようであり,そうでないようであり,ジャーマン・テクノなのかなぁと思いつつ,なんとも不思議な浮遊感というか不安定な曲なんですが,個人的にはグッとくる感じがなく,淡々と終わってしまう不思議な曲でございます。
 10曲目の“ラジオ・ファンタジー”は,思いっきりスカにスパイ大作戦風味のギターが炸裂している,大好きな曲でございます。というか,ラジオに対する思い入れが歌詞に思いっきり書かれていて,ラジオっ子だった私としては,非常に共感できる曲でもあります。が,いまどきの子供にはこの感覚は分からないんだろうなぁ。
 11曲目の“ふたりのシーズン”はゾンビーズのカバーなんですが,これが,何とも言えない浮遊感のある妖しいアレンジ,土屋昌巳の妖しいヴォイスと相まって,私的には非常に大好きな曲でございます。個人的にはこの曲で一風堂には売れてほしかったなぁ・・・などと,また無茶なことを書いてみたりしますが(でも,この曲だったら,今ならともかく,80年代ではコマソンには絶対使ってもらえないとは思いますけど。)。
 12曲目の“イミテーション・チャチャ”は,正にタイトルどおり,チャチャでございます。これをテクノ風味でやってくれているので,“イミテーション”なんだろうと思うのですが,それはそれで関係ないくらい,カッコイイというか,チャチャの曲を安っぽい(といか,安物リズムマシンの音を鳴らしまくって)やってしまうところが,土屋昌巳らしいというか,一風堂らしいというか,素晴らしいです。
 13曲目の“すみれ September Love”は誰もが知っている(カバーもされたりしたしね。)名曲ですが,個人的にはこの曲で大好きなのは,土屋昌巳のシンプルなんだけどリズミカルなギターカッティングだとか,間奏のエイドリアン・ブリューばりのトリッキーなギターだとか,いろいろとあるのですが,個人的には見岳章の間奏のエレクトリック・ヴァイオリンのソロでございます。前々から書いていますが,ロケンロールバンドの中で鳴らされるヴァイオリンの音色が私は非常に好きでございまして,えぇ,やはりそこが聴きどころだと思いますです。
 14曲目の“アイ・ニード・ユー(Single Mix)”モータウンっぽいドラムソロで始まったと思ったら,軽快なギターカッティングが絡みつき,なんだろう,曲の展開はカリプソっぽいというか,シンセの音もスチールドラムっぽいし,南国感が漂っていますです。ちょっと,これまでと音の方向性が変わった感じがしますが,何となく心地よいので,これはこれでOKではないでしょうか。というか,どこまで懐が深いんでしょうかね,このバンドはって思ってしまいましたです。
 15曲目の”Sail On”は,また音が変わって,ZTT系のリズミカルな爆発系シンセの音のイントロが印象的な曲ですが,もうこの頃になるとバンドの音ではなく,正しく土屋昌巳見岳章のユニットに近くなっているのかなぁと思わせてくれる音になっていますです。こういうのも悪くはないのですが,やはりバンドとしての一風堂が好きだったので,ちょっと個人的には今ひとつという感じでございます。
 16曲目の“アフリカン・ナイツ”は,打ち込み系が多いのは多いのですが,比較的バンドっぽい音で安心できました。というか,シンセの音が中華仕様で,なぜにこれがアフリカン・ナイツなのか私にはよく分かりませんが,そこは私のような才能のない人間には思いつかないアレンジではないか?と思ってみることにしましたです。
 17曲目の“僕の心に夏の雨 (Single B-side Version)”は,16ビート系のギターのカッティングにスティールドラムっぽい音のシンセ(ひょっとしたら,本物かもしれませんが・・・)が絡み,もはやロケンロールというよりも,極上のポップチューンになっています。この頃の土屋昌巳の音楽的嗜好がこっちの方向に向いていたのかなぁと思ってもみたりして。
 18曲目の“ドリーム・オブ・ザ・ジプシーズ”は,思いっきり打ち込み系の音に3拍子系のリズムで何とも不思議な曲になっています。う〜ん,もはやこれを一風堂名義で出すことには個人的には抵抗があるなぁ。だからこそ解散してしまったんでしょうけど。曲として悪いわけではないんですけどね,やはりもはやバンドではないと思ってしまいましたです。なんか,ジャパン(デヴィッド・シルビアン?)の曲でこんな雰囲気の曲があったようななかったような・・・
 19曲目の“ムーンライト・マジック”は,打ち込み系の音なんですけど,少しニュー・ウェイヴ臭を感じさせてくれる曲で,シンプルな8ビートに細かなシンセのリフが気持ちいい曲です。う〜ん,この辺になると,コメントに困ってきたなぁ。私にとっての一風堂のイメージと違うので,少しとまどっているんですけど,一風堂と思わなければ,良い曲だと思います。
 ラストナンバーの“月の蜃気楼”正にリズムボックスという感じのドラムの音に,ちょっと中近東っぽいメロディーをシンセが奏でる曲なんですが,この曲は不自然なまでにスネアでリズムがブレイクしてしまうリズムボックスのリズムがもの凄く印象的ですね。というか,多分,この頃であれば,もう少し自然な感じでプログラムできると思うのですが,あえてこういうリズムで組んで,曲を印象付けているのではないかい?と思ってみたりします。
 しかし,こうやって20曲をまとめて聴いてみると,初期の思いっきりパンク・ニューウェイヴしていたころからワールドミュージックを意識しているように思える後期まで,本当に音楽的な振り幅が大きいバンドだなぁと思ってしまいましたが,それでも変わらないのは土屋昌巳の作るポップなメロディーということになるのではないかと思いますです。いろいろなモノを取り入れて実験的な音を作りつつも,メロディーラインはあくまでもポップにというサービス精神がこのバンドの要だったのではないかと思います。だからこそ,すみれ September Loveがあれだけヒットし,その後もカバーされたのだと思います。

 ところで話は変わるのですが,私の愛車であるプレトレももうすぐ1周年になろうとしており,そろそろ1年点検に出さないといけないなぁと思っており,この際タイヤをパナレーサーのリブモSの35Cに交換することに決めましたです。それでついでに,ボトムブラケット(ペダルの回転軸の部分)シマノのカートリッジ型のもう少しきちんとしたのに換えることに決めましたです。が,ネットでいろいろと見てはいるのですが,果たしてプレトレにきちんと取り付けられるのかが不安なので,近いうちにリアルあさひに行って相談してみようかなぁと思っています。というか,可能であればリアルあさひで取り寄せてもらって,いつもお世話になっているので,少しは恩返ししないといけないかなぁ・・・なんて思ってもみたりします。
 しかし,1年点検ってやつは,普通は1年間乗って,どこかにガタが来ていないか点検してもらうものなのに,1年点検を待たずして,すでにいろいろとパーツを換えているので,あんまり1年点検の意味をなさないのではないか?と思いつつ,1年点検を言い訳にパーツを換えて,気持ちよく走れるようになればなぁと思っていますです。