５月も中旬を過ぎ，すっかり初夏の陽気だもので，家の近所程度だとジーパンにＴシャツに温泉下駄という変なんだけど楽な格好をしているのですが，実は今週はさいたまの方へ出張していたのですが，非常に寒かったですね。荷物になるからスーツは着ていった方がいいんだろうけど暑いよなぁ・・・と思っていたら，スーツでも少し寒い感じでちょっとびっくりでした。しかし，出張が終わって帰るときにはやたらと天気が良くなってしまって暑いし，地下鉄は混みまくるわで大変でしたね。やっぱり泊まってから帰る（朝９時くらいなら地下鉄に乗っても大丈夫だと思ったんだけど，甘かったです。）のではなくて，夜遅くなってでも帰った方が通勤ラッシュに巻き込まれなくて楽なのかなぁと田舎者の私は思ってしまったです。
で，今回はレコードプレイヤーの針圧（なんて言っても分かる人は少ないんでしょうけど。）を一所懸命調整して，やっとこさCD化にこぎ着けた子供ばんどのGIANTを御紹介したいと思います。なぜか知らないんですけど，このレコードはキズもないのにやたらと針飛びするので，なかなかCD化できなかったのですが，苦労しまくって針圧を調整した結果，針飛びしないことが判明したので，やっとCD化できたのさ（ということでWMAにエンコしてMOVOにもサクっと入れましたです。）。このアルバムは子供ばんどの３枚目のアルバムでこの次はライブアルバムだったので，湯川トーベンの最後の参加のアルバムということになりますが，このアルバムはそれまでのハイテンションなロケンロールばかりでなく，ちょっと内省的でヘヴィな唄も入っていて，子供ばんどの変化を感じたりもしました。
１曲目の“ブタ箱ブギウギ”はオープニングにふさわしい，ハイテンションでポップなロケンロールナンバーになっています。ギターのリフもブギの王道的なリフでカッコイイですし，ギターソロも正にロケンロールのギターソロっていう感じです。最後にスローダウンしたと思ったら，みんなで「ブッヒーン！」とシャウトしながら怒濤のラストに入っていく所も子供ばんどらしくて大好きな曲です。
２曲目の“Rock&Rollハリケーン”は嵐のSEの後，やまとゆうのドラムソロから始まり，イントロからギターが左右から弾きまくるというギター小僧にとってはたまらない構成になっています。曲としてはロケンロールとありますが，ちょっと重ための当時流行かけていたヘヴィメタを少し意識したような感じの曲になっていますです。
３曲目の“お前のことばかり”は，子供ばんどらしいポップなブギーの曲で，歌詞は「お前のことばかり考えてたら・・・」的なたわいもない歌詞なんですけど，曲調に合っていて，よいでし。というかこの微妙な跳ね具合のリズムだけでやられてしまうんですけどねぇ，私的には。間奏のうじきつよしとタニヘイコウイチの掛け合い的なギターソロも聴かせどころですね。
４曲目の“ジャイアントマンのテーマ”はなぜにジャイアントマンなのかはよく分からないのですが，まぁ，アルバムタイトルがGIANTだし，細かいところはまぁいいかということで，イントロの澄み切ったギターソロがイイですよねぇ。頑張れ子供ばんど的に考えていればいいのかな。この曲が何かのアニメの主題歌になったなんて聴いたことがないし。しかし，間奏のツインリードがやたらとカッコイイので，それだけでよいことにしましょうかね。
５曲目の“TOKYOダイナマイト”やまとゆうのドラムから始まるハードロックなナンバーで，うじきつよしのギターが炸裂しまくっています。ライヴでもこの曲は格好良かったよなぁ，めちゃ盛り上がったし。で，この曲の間奏でうじきつよしは右手カポタスト奏法というふざけたテクで，ギターソロを弾きまくっていて，そこも聞き所ですかね。
６曲目の“から回り”はガラッと雰囲気を変えて，ヘヴィなラヴソングになっています。アコギのアルペジオで始まり，そのまま歌い出すというというそれまでは子供ばんどでは考えられなかった展開で，あのひたすらハッピーにバカ騒ぎをしていた子供ばんどがまさかこんな展開の重たい片思いのラヴソング（「心の中の半分も打ち明けられずに暗い迷路に舞い込む」だなんて歌詞とか。）を出すだなんて思いもつきませんでしたが，人間なんだからこういう気持ちの唄を作ることだってあるわけで，個人的には新局面という感じですかね。
７曲目の“ママは最高”はうってかわって，アメリカングラフィティ的な歌詞をポップなロケンロールで演ってくれています。子供ばんどお得意のキレイでカッコイイコーラスも堪能できますです。多分，途中でママの声色をしているのは湯川トーベンではないかと思うのですが，どんなもんでしょうかね。
８曲目の“ツイスト アンド シャウト”はビートルズが同じタイトルの曲を演っていますが，子供ばんどは全く違って，ブギのリズムで酒飲んでGO!っていう唄をアル中ロックンローラーに引き続き湯川トーベンが歌っていますです。この曲ではシンプルながら自己主張の強い湯川トーベンのベースラインがメチャカッコイイです。「今日をかぎりとすっぽんぽん！気がつきゃ毎日すっぽんぽん！財布の中身もすっぽんぽん！」っていう歌詞も最高ですね。ちなみにエンディングでイカシタエレピが鳴っているところは，ライブではビートルズの同名曲のリフをみんなでシャウトしまくっていましたです（遠い過去の記憶ですけど。）。
９曲目の“ロックンロール・フーチークー”はリック・デリンジャーのカバーなんですけど，「いかしたバンドがやってくる。オイラの好きなあの店に。陽気に騒いで踊りたい。」なんてまさに当時，私が子供ばんどがライブにやってくるときの気持ちを表している歌詞だと思いますです。やまとゆうと湯川トーベンのタイトなリズムにキレイでカッコイイコーラス，ギターソロと子供ばんどの格好良さをフルに出している曲だと思います。ライヴでも死ぬほど盛り上がったよなぁ。
１０曲目の“ロンリー・ナイト”は，これも子供ばんどとしては新機軸の曲で，ヘヴィかつハードなナンバーで，ちょっとリフがAC/DCぽかったりしますが，やまとゆうのドラミングと湯川トーベンのベースラインが非常にカッコイイです。しかし，この曲をライヴでやった記憶がないんですけどねぇ。聴かせる曲だとは思うのですが，あのノリノリのライブでやる曲ではないから仕方ないかな。
１１曲目の“朝”も重い，これも重いぞ。うじきつよしの重たいリフがひとしきり繰り返された後，やまとゆうの重いドラミングが入り，泣きというよりも悲鳴に近いギターソロが入り，救いようの無い重い歌詞が唄われています。ロンリーナイトから朝のこの流れはこれまでのアルバムではなかったもので，こういう曲が増えるとちょっとなぁ・・・と当時思ったと思います。だから，Heart Break Kids以降は湯川トーベンもいないし，変に真面目で硬派になってしまったので，聴かなくなってしまったんですけどね。
１２曲目の“時は流れて”はやさしい感じの静かな曲ですが，本当，この３曲の流れで終わってしまうのかぁ？という感じですけど。でも，この時は流れては非常に好きな唄で，個人的にはWALKIN'AWAYと同じくらい，聴かせるタイプの子供ばんどの曲の中では好きな曲です。「時は流れて，誰もが過ぎて。一人部屋で作り笑い浮かべてる。」なんて歌詞はハイテンションな子供ばんどの曲としては重すぎますが，個人的にはものすごく心に染みましたですね。
ところで，このGIANTは当時はシングル３枚を分割して発売し，HOP,STEP,JUMPの３枚を始めてアルバムになるということで，斬新なアイディアだったのですが，いかんせん，それを３３回転の７inchでやったもんだから音があまりよくないんですよね。そういう意味では遠藤ミチロウがOdyssey.1985.SEXで４５回転12inch３枚組で出したのとは音が雲泥の差なんですよね。しかも，初期の子供ばんどのアルバムでこのアルバムとダイナマイト・ライヴだけがCD化されていないんですよねぇ。特にダイナマイト・ライヴについてはカセットバージョンの方を再発してもらいたいなぁ。昔はレコードとカセットで内容が違う（サンハウスのクレイジー・ダイヤモンズもカセットバージョンはレコードバージョンと違って全曲網羅されていて，これについてはCD化されたんですけどねぇ。）ので，ぜひ，再発を希望したいのですが，うじきつよしがミュージシャンとしての活動を思いっきり再開しないと無理なんだろうなぁ。
で，話は変わって，愛用のMUVOの残容量が１Ｇを切ってまいりました。それなら，今年の夏の休暇のときにでも既に準備している８Ｇのコンパクトフラッシュといよいよ載せ替えましょうかね。と思っていたら，１６Ｇのコンパクトフラッシュが結構安くなっているのね。どうしようかなぁ。しかし，３年間で４Gしか使っていないので，８Ｇにすればあと３年は持つので，そうしていると多分，本体の方が逝ってしまうだろうから（悲しいけど，６年使えばダメだろうなぁ。毎日持ち歩いてハードに使っているし。），８Ｇでまぁいいかと思っている私です。しかし，よく考えたら，８Ｇでいいかなんて，すごい台詞ですよね。確か私が最初に買ったGatewayのノートのハードディスクは４Ｇだったよなぁ・・・（と遠い目）
