ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

飢餓々々帰郷(DISC1)/遠藤ミチロウ


 いや〜本当は昨日書こうと思っていたのですが,昨日の午後にいぬん堂から遠藤ミチロウボックスとTHE LOODSのライヴ版と西村茂樹の90年代作品集が届き,DVDを除き5枚のCDをメディアプレイヤーでリッピングして,MUVOに転送していたらあっという間に時間がなくなってしまって,本日に持ち越しとなってしまいましたです。
 しかし,一気に5枚をMUVOに転送するのはいいんだけど,残り2GBなので,ほとんど聴いていない奴を削除しましたが,そろそろ8GBコンパクトフラッシュに乗り換えかなぁ。この間届いたドスパラのメールだともう1万円を切っているし,バッテリー交換に合わせて変えるべきか悩みは尽きないところですね。しかし,まだ1GB以上残っているので,2ちゃんのMUVOスレで情報を入手しつつ,機会を逃がさないように(今のところ8GBコンパクトフラッシュで動作確認できているのが現行のA-Dateだけなのでモデルチェンジとかがあると人柱になるので。)購入しようとは思っていますけど。

 で,今週から遠藤ミチロウボックス“飢餓々々帰郷”について4枚入り(うち1枚はDVD)なので4週に渡って語りたいと思います。で,今週は1980年から1985年までのDisc1について語りたいと思いますです。この頃はTHE STALINデビューから解散までで,私もほとんど聴いている曲ばかりですが,ヴァージョン違いもあるので楽しみにしていましたし,そもそもレコードしか持っていないので,こうやってまとめてCD化してもらえると非常に嬉しいですね。
 1曲目の“電動コケシ”は有名なデビューソノシートですが,私が聴いたのは再発版のスターリニズムですかね。リマスターのせいもあるんでしょうけど,あんまり音が悪くないですよね。元々弾き語りの曲だったそうなんですけど(弾き語りはミチロウ555に収録),それがこんな感じになるのはスゴイの一言ですね。
 2曲目の“肉”は“電動コケシ”のB面ですが,私的にはSTOP JAPのおまけソノシートで初めて聴きました。いや〜これが格好いいんですよね。「あいつには〜肉をくれてやれ〜ばいい!」この1フレーズで決まりですよ。
 3曲目はメジャー1st,STOP JAPの1曲目“ロマンチスト”でございますよ。初めて聴いたとき,このイントロと怒濤のような歌詞にやられてしまって,今に至っているでございますよ。「なんでもいいのさ壊してしまえば・・・吐き気がするほどロマンチックだぜ〜!」と当時,14歳の私は狂ったように(今も壊れたまんまですが。)踊り叫んでいましたですよ。
 4曲目もSTOP JAPからタイトルチューンの“STOP JAP”で,これも当時も今も非常にカッコイイです。「オイラはいつでも愛国者,お国のことを考える。愛する母よ,愛する父よ,愛想が尽きてもまだつきない」という歌詞は今も深読みすれば「美しい日本」に対向できるだけの力を持っていると思う私は単に好きだからなんでしょうかね。
 5曲目の“NO FUN -cassette version-”は元々は私の町であったライヴで聴いて,ものすごく好きになったのですが,その後解散ライヴアルバムのFOR NEVERで初めて音源として入手しましたが,ライブ盤は歌詞が違うので,初めて今回オリジナルというか,スタジオリリース版を聴きました。ひたすらカッコイイです。「1から10まで手とり足とりやりたいことを教えてほしいか。腰から下は雑巾みたいだ,約束なんて破ってしまえ!」。最高です。この歳になっても響くよな,ミチロウの歌詞が。
 6曲目の“下水道のペテン師”もSTOP JAPからのナンバーで「愛するためには嘘がいる」っていうところが自分的にはツボですかね。
 7曲目はSTOP JAPのB面1曲目の“STOP GIRL”ですけど,今聴くと,けっこうポップなラヴソングなんですよね。「嫌だと言っても愛してやるさ!」というその後の遠藤ミチロウファーストエッセイのタイトルになった歌詞ですね(もちろん,初版を取り寄せて買いましたです。)。
 8曲目の“爆裂(バースト)ヘッド”もSTOP JAPからのナンバーでハードパンクな曲調が非常にカッコイイです。しかし,こうやってCD音源でクリアな音で聴くと昔は気付かなかった音(昔はノーマルカセットにダビングして安いウォーキングカセットで,しかもペナペナのヘッドフォンで聴いていたからなぁ・・・)や細かなアレンジに感心したりしていますです。もし,レコードを持っているのでこのボックスに手を出していない人で,当時,リアル厨房とか高房で,あまりいい音で聴いていなかった人にはぜひ買ってほしいなと思いますです。
 9曲目の“LIGHT MY FIRE”はドアーズのカバーなんですけど,原曲と全然違うじゃないですかぁ〜!この曲をライヴで聴いたとき,この曲だけ何なのかずっと分からなくて困ったのですが,やっと分かりました。それだけでも価値があるです。というかエンディングで“燃え尽くせ”が入るのね。
 10曲目の“ワルシャワの幻想”は初期THE STALINの私的には代表曲ですね。シンプルなドラムとベースにサイケデリックというかアナーキーなギターが乗っかり,あとはミチロウが叫びまくるという,非常に素晴らしいナンバーですね。INUの“メシ喰うな”のアンサーソングなんですけど,その10倍は私的には素晴らしい曲ですね。「俺の存在を頭から輝かさせてくれ!オマエらの貧しさに乾杯!メシ喰わせろ!」だけで5分も演奏してしまうのはスゴイですよ。圧巻。
 11曲目の“アレルギー -single version-”はシングルA面1曲で52秒という非常にパンクというか,貧乏厨房には買えなかったですよね。まぁミチロウはレコードの溝のない部分でゴキブリが走れるとか書いていましたけど。STOP JAPにも入っていましたが,シングルバージョンはイントロのギターが左右に飛んで,後はモノラルというなんですか〜これは?的なものですね。正に演奏時間に見合った内容というか・・・
 12曲目の“GO GO スターリン -single version-”も初めて聴きました(虫に入っているのは聴いていましたけど。)。最初のミチロウの「誰だ〜!」というシャウトで,なんでTHE抜きスターリンの曲がここに?と思ってしまいましたが,THEの方でしたね。しかし,この曲のシンタロウのベースラインが微妙に跳ねてて非常にカッコイイです。
 13曲目の”先天性労働者”もFOR NEVERで初めて(その後,パラノイアスターでも演っていたけど。)聴いたんですけど,スタジオ版はこれが初めてです。まぁ有名は共産主義宣言をアジっているという普通,こんなこと思いつかないよなという,さすがミチロウというかTHE STALINというか。音源としては非常にパンクらしい勢いのあるこのバージョンが一番好きかなぁ。
 14曲目はメジャー2ndアルバムの虫の原曲の“アザラシ-primitive version-”なんですけど,個人的にはこっちの歌詞の方がなさけなくていいですね。コケシドールがカバーしていたのもこっちのバージョンですね。意味もアルバムバージョンよりもつかみやすいし。
 15曲目の虫の1曲目を飾る“水銀”ですが,ヘヴィで重たいギターリフから始まる,個人的には大好きな曲です。ハードコア色の強い虫の中で数少ないハードパンクなナンバーです。今聴いてもカッコイイです。
 16曲目の“365”はハードコアナンバーで,ひたすらハードでカッコイイです。「365,365,365日」というサビがたまらないナンバーです。なぜに365日なのかは,聴いて感じて欲しいです。
 17曲目の“天プラ”も虫からのナンバーで,「天プラ,オマエだ,カラッポ」だけの歌詞ですよ。これだけなのに深みのある曲にあるのは,当時のミチロウが目指していたタンク(短句)ロックの名曲だと思いますです。
 18曲目の“虫”はアルバム虫のタイトルチューンでリバーブの掛かった思いドラムに重ためのベースとギターがシンプルな演奏をする中,ミチロウがつぶやきのような叫び(こういう形容しかできない。)を散発的に挟み込んでいくナンバーです。“ワルシャワの幻想”がアッパーな感じであれば,“虫”はダウナーな感じですかね。「おまえなんて知らない・・・虫になったらよろしく・・・」と聴く者のイメージに委ねる,ストレートなパンクナンバーとは一線を画したミチロウらしいナンバーです。
 19曲目の“解剖室”はアルバムFISH INNのおまけソノシートだった奴ですね。非常にノリのよい,というか各メンバーのテクニックが初期とは比べものにならないので,非常に安定感のある演奏でよいです。というか郵便局でB.Qオフィスに入金して届くのを楽しみに待っていたのを思いだしてしまいましたです。
 20曲目の“廃魚”はアルバムFISH INNからのナンバーで後のジャパンレコード再発版(ビル・ラズウェルプロデュースの奴ね。)の方が収録されています。個人的には初期版の方が好きなんですけど,ミチロウ曰く,「ビル・ラズウェルプロデュースの方が後のG.N.P(グロテスク・ニュー・ポップ)のコンセプトに合っている。」と書いていたので,やむを得ないか。
 21曲目はパラノイアスターでは聴いたことがある“飢餓々々帰郷”です。このバージョンはミチロウ,イヌイ・ジュンに平沢進と北田コレチカが加わった非常に平沢(というか当時のP-MODEL)テイスト満載の曲です。P-MODELが嫌いな人は聴かない方がいいかも。私的にはP-MODELも好きだったので,解体された遠藤ミチロウのヴォイスもたまらんですけどね。
 22曲目はカセットブックベトナム伝説の1曲目“仰げば尊し”です。少女合唱団っぽい歌から始まり,いったいどうなるのかと思っていたら,1コーラス終了後,ハードなギターリフが入り,ミチロウの仰げば尊しが鳴り響きます。自分の高校生活ラストライブを企画したとき,イントロダクションでこの曲を使ったよな・・・とちょっと遠い目・・・
 23曲めから29曲目はあの幻の1stアルバムTrushの法政大学ライブのライブを客席で録音していたテープ音源を収録したもので,“バキューム”,“天上ペニス”,“猟奇ハンター”,“GASS”,“豚に真珠”,“Bird”,“TRASH”がいかにも客席で録音した感じのスカスカの音ですが,爆発寸前のTHE STALINの当時の雰囲気が伝わってきますです。個人的には“バキューム”と”猟奇ハンター”と”豚に真珠”以外はミチロウが歌っているのは聴いたことがない(コケシドールでしか聴いていない。)ので,それだけでも価値があると思いますです。というか,よくこんなの残っていたよなぁ。こうなれば20年以上再発が待たれているTrushの再発しかないか?いぬん堂社長?

 Disc 1を聴き終えて,懐かしさとともに今聴いても色あせないミチロウの言葉には非常に驚いていますです。
 しかし,このボックスを買うにあたって,家のCD収納状態を超えているので,新たにCD収納用のカラーボックスを買ったですよ。あと70枚は収納できると思うので,当分,ブログネタの収納には困らないかな?