ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

LUNATIC MENU/一風堂


 しかし,本当に暑いよね。この3連休(土曜日は休みなもんで・・・)で天気が良かったらプールへ連れて行けと子供らがのたもうていらっしゃいますが,それはこちらも望むところで,こう暑かったらプールにでも浸かって(あ〜度付きサングラスは必需品ですか?)いるしかあるまい。
 で,今日は子供らは嫁さんと出かけたので,大好きな自転車放浪(とは言え,この暑さだとちょっときついけど,休憩時にスポーツドリンクのペットボトルを買って,一気飲みできてしまうのも気持ちいいけどね。)をしていて,ふと立ち寄った某レンタル店で一風堂だのPANTA&HALだの有頂天だのがあったので,喜び勇んで買ってしまいましたとさ(しかし,レンタル落ちなので,1枚100円でした!)。
 というわけで,今回は一風堂のLUNATIC MENUを御紹介したい!しかし,一風堂一風堂として活躍していたとき,私はまだ中学生だったので,そんなにレコードを変えるわけもなく(買えたときには拓郎だの加川良だの友部正人だったり。)基本データがないのでググってみたのですが,引っかかるのはラーメン屋ばかりで,あまりデータがないことに愕然としましたです。
 1枚目のNORMAL,2枚目のREAL,3枚目のRADIO FANTASY,4枚目のNIGHT MIRAGE,そして5枚目でライヴアルバムのLIVE AND ZEN。で,解散後にCD選書としてベスト盤的に発売された(どうして,1枚ずつ発売してくれないんだ!)のが,このLUNATIC MENUです。
 しかし,FMで聴いたり,TVで視たりはしていましたけど,こうやって1枚で通して聴いてみると,メチャ懐が深いというか,なんでもありのポップなロックンロールで,しかも上手いんだから,非常にたまりませんですな。
 1曲目の“モーニング・メニュー”は風鈴と山鳥とかのSEで始まる,環境系のピアノインストで,タイトルどおり癒されますです。というか,こんなのも演っていたのね・・・と驚くばかり。
 2曲目の“すみれSeptember Love”は一風堂の大ヒット曲でもあり,あの糞バンドがカバーして再評価を受けた曲ですけど,やっぱ一風堂ぐらいのテクニックがないと,一風堂をカバーしてはダメだなぁ〜と思いました。イントロのシンセ,チャイニーズっぽいベースラインとギターカッティング。それにまとわりつくような土屋昌巳のヴォイス,細かいビートを刻む,多分リズムボックスのハイハットエイドリアン・ブリューばりのギターソロ(というか,テレビでギターソロを弾く土屋昌巳を視たとき,なんて気持ちよさそうにストラトを弾くんだろうって思いました。)。全てが整って,“すみれSeptember Love”なのさ。
 3曲目の“ミステリアス・ナイト”は,ボコーダーの掛かったヴォイスの後にレゲエっぽい裏打ちビートで(しかも低音増強MIX)非常に格好良いです。土屋昌巳のヴォイスも気持ちの良いタイム感のディレイが掛かっていますし。間奏のヴァイオリンの憂いのあるメロディーとそれに絡むギターソロも格好良いです。
 4曲目の“I LOVE YOU”は非常に好きな曲で,実はコピーしてアコギ1本で歌っていましたです。アレンジもシンプルなルートのギターカッティングがメインの曲ですし,歌詞が非常にいいんですよね,微妙になさけないラヴソングで。「会いたい君にさえ,素直になれないよ。何かに縛られて,何処にも行けないよ。I LOVE YOU・・・電話もできず,テレビの前で,胸を痛める僕なのさ・・・」だなんて,ほんとになんていうか,このイジイジしか感じが好きでした。うん,今回聴いてみて,やっぱりいいよなぁ〜と思ってしまったので,その頃のメンタリティーと変わることはないんだろうな,きっと。
 5曲目の“電気人形”も好きな曲で,シンセのオートアルペジオのようなフレーズに裏打ちのギターカッティングが絡み,ダークなレゲエという感じなのですが,サビから大盛り上がりで,パンクになってしまうんですね。歌詞も最高です!「誰か僕を見つけてくれ,誰か僕を止めてくれ。信じることも,裏切ることも,逃げ出すことも,死ぬことさえも。I can't doing,I can't doing,Nothing in my heart.」って,パンクだなぁと私は思ってしまうわけです。
 6曲目の“ジャーマン・ロード”はパンクとジャーマンテクノ(というよりもクラフトワークですか?)が合体したかのような,たまらない人にはたまらない,つまらない人にはつまらないナンバーなんでしょうね。私は当然,前者ですけど。そこはかとなく入っているリズムボックスのチャカポコした音も楽しからずや。
 7曲目の“RADIO COSMOS”はテクノなインストなんですけど,鼓が入っていたり,スラッシュベースが入っていたりと,正になんでもありのごった煮なんですけど,カッコイイです。
 8曲目の“ふたりのシーズン”は,ゾンビーズのカバーですけど,インドっぽい,シタールのようなビヨビヨした音で始まったと思ったら,王道ポップなメロディーをエフェクトでユラユラと揺れる土屋昌巳のヴォーカルが気持ちいいです。シンセのシューっていうSEっぽい音や,とてもポップでないギターの音色も全て合わさると,一風堂の“ふたりのシーズン”としか言いようがないです。原曲も好きですが,このカバーも大好きです。
 9曲目の“ブラウン管の告白”も微妙になさけないラヴソングで,私的には非常に好きな曲です。曲はめちゃポップです。こんな曲を一風堂が演る意味があるのかと思いつつ,これが後のおにゃん娘に繋がるのかも・・・と邪推してみたりして。
 10曲目の“ラジオ・ファンタジー”は曲はスカでめちゃカッコイイのですが,歌詞はFM世代なら泣いてしまうような曲ですよ。「ダイヤルはいつもの周波数,合わせて一人踊る」だの「電話線なら君の家まですぐにつないでくれる。それが出来れば,こんな想いを夜ごとしないですむのに」だの,「うしろ姿を見送るだけの僕は悲しい道化師。ハガキのすみの大事な言葉,聴いてくれるでしょうか」とかさぁ・・・私も愛しのD.Jっていうこんな内容の曲を書いたよな。やはり,みんな,似たような思いをして10代を過ごすのでしょうか?
 ラストナンバーの“LUNATIC GUITAR”はインストで,タイトルどおり,土屋昌巳のギターが歌いまくる曲で,こういう曲を聴くと本当に上手いなぁ・・・って思ってしまいます。でも一風堂って聞いてから聞かないと,分からないかも。

 しかし,こうやって聞いてみると,やっぱりNORMAL,REAL,RADIO FANTASYは少なくとも通して聴きたいよなぁ・・・これらが売ってたときはレコード全盛だったので,やはり再発を待つしかないのかなぁ。
 でも,いぬん堂の社長が再発予定ありとか書いていたので,希望を持って待っていたいと思います。