ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

No.18/THE GROOVERS


 先週,いぬん堂掲示板に西村茂樹ネタ(THE LOODS,ラウドマシーン,初期のTHE GROOVERS)の書き込みがあって,その後のレスで盛り上がっていた(ちなみに渡しはROMでしたけど。)ところ,何と西村茂樹本人が書き込んで,あれよあれよという間にR.B.Fレコード関係の再発の正式オファーまで掲示板上でまとまってしまい,こうなると今後は掲示板をチェックしつつ,好きなバンド(でも多分,THE LOODS,ラウドマシーンからになると思うし,私的にもこの2バンドが出れば,速攻で購入ボタンを押してしまうであろう。)のCDが発売になるまでまったりと待つことにしよう。

 そういう訳で,今回は西村茂樹在席時のTHE GROOVERSのラストアルバム,“No.18”についてお話を。
 THE GROOVERSは1989年に“Maximum Kiss”でメジャーデビューし,当時のビートパンク(又はビート系)全盛時にスピード感だけに頼らないタメの効いたリズム体がメチャクチャカッコイイ(西村氏のヴォーカルも藤井一彦のギターもメチャカッコイイですけど。),早くも翌1990年に“Rock'nRoll90”(これもメチャカッコイイです。)アルバムを発表し,そして更に翌年の1991年にこの“No.18”を発表後,西村茂樹は脱退し,3人編成のTHE GROOVERSになった訳です(しかし,振り返ってみると4人編成としてはメジャーデビュー後は4年程度で,残りの15年近くは3人編成ということに今さらながら気づき,ちょっと驚いていますけど。)。
 個人的には3枚とも大好きなアルバムなんですが,敢えてと言われればやっぱり,ライブ感のある音のこの“No.18”になってしまいますね。
 1曲目の“今夜”はちょっとタメの効いたリズムと藤井一彦のザックリしたギターがカッコイイ曲です。「偉大な君を抱いて,しゃにむに飛ばそう今夜。アートに娯楽にメッセージ,全てを飲み込めロックンロール」っていうところは最高にカッコイイです。
 2曲目の“トラヴェリン・マン”は佐野元春プロデュースらしいのですが,あんまり分からないです。最初,ライヴで聴いたときは“トラヴェリン・バンド”って唄っていると勘違いしていましたけどね。この曲はラストの「君はいつか気付いてくれる,これが俺の歌だってことを。君はいつか気付いてくれる,これが君の歌だってことを」という歌詞は西村茂樹の思いのようで,すごく好きですね。
 3曲目の“出鱈目グルーヴ”は敢えて言ってしまえば,ファンクっぽいリズムに西村茂樹のヴォーカルが絡む名曲です。最初の「ファンクとパンクを手なずけて,演歌と聖歌に割り込んだ」っていうところもカッコイイですし,やっぱ「出鱈目に聴こえた俺の言葉,本当は真理で一杯さ」というところは私的にはグッときました。
 4曲目の“ポップで行こう”はリズムボックスのチープな音に藤井一彦のギターが絡み,リズム体がその後に乗っかるという感じで,サビの「言葉が卑しくなったら息を殺し,意気を凝らすのさ。その日はポップで行こう」っていうところは,何故にポップで行こうなのかよく分かりませんが,曲として聴いていると,ポップでいくぜ!みたいな感じになってしまいますです。
 5曲目の“君の一番高い所まで”は藤井一彦らしいポップなロックンロールです。曲はポップなのに詩は結構重たいので,敢えてここには書きませんけど,これも好きな曲です。
 6曲目の“アンノウン・マン”は藤井一彦ヴォーカル曲です。はっきり言ってパンクです。これをパンクと呼ばずして何をパンクと言うのか?という感じです。「群れに混ざって,俺は隠れる。傷を舐め合って便利な愛におぼれ。この世の果てに俺は隠れる。死ぬほど遠くて本当は目の前に在る。」だなんて,死ぬほどイカしてます,藤井一彦
 7曲目の“天使のリズム”はTHE GROOVERSにしてはベタなブルースナンバーですね。それ以上,特にコメントはなしということで(別に嫌いな曲じゃないけど。)。
 8曲目の“バード”は前向きなリズムのロックンロールなんですけど,詩はやっぱり重たいです。「だっていきなり「余罪の時過ぎ,声を殺し抱く。我の在る場所に留まる以外に,身体に綴る,言葉で綴る,身体を辿る,言葉で辿る」だもんなぁ・・・。でも曲としてはカッコイイです。
 9曲目の“パレード”は歌詞も重けりゃ,曲も重いです。「光を戴く賢者のパレード。偉大な勇気を抱いてそのまま。遠く,高く,広がれパレード。いつか繋がれ君とのパレード」って言う感じで祈りの様な曲ではありますけど。
 ラストナンバーの“一分間”はザックリしたカッティングのアコギから始まり,バンドの音が流れ込んでくるというアレンジですけど,なぜかラストナンバーにしてラブソングっぽい曲ですね。歌詞は省略しますが,これはこれでイイ曲です。

 で,何故にアルバムタイトルが“No.18”なのか買った当初は分からなかったのですが,その後「No.18→18番→十八番→おはこ」と言う意味らしく,韻を踏みまくりの歌詞といい,THE GROOVERSらしいなっと思ったことを思い出してしまいました。