ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

Top Of The Parade/THE GROOVERS


 6月も終わりに近づいて,暑いなぁという日が多くなってきたので,今日は扇風機を出しましたです。我が家にはクーラーがないので,今年も2台の扇風機で夏を過ごす予定ですが,さてどんな夏になるのやら。
 しかし,今日,お仕事用のスラックスをクリーニングに出しに行ったら,そこの店のちょっと好みの女の娘の店員が私の名前を覚えてくれていたのでちょっとうれしかったというか,ささやかな幸せを感じてしまったです,なんて安上がりな自分。ラヴィエベル人生は素晴らしい!と思わずSOUL FLOWER UNIONのコマーシャルをしたりして。

 で,今週もTHE GROOVERS再発支援企画として“Top Of The Parade”を紹介したいと思いますです。このアルバムは1993年7月に発売されたので,もう14年も前になってしまうのですが,前作“No18”を出した後,ヴォーカル兼リーダーだった西村茂樹が脱退し,残った3人でTHE GROOVERSを続けていくということになったのですが,1992年に“THE GROOVERS”という自主制作シングルを出した後,なかなか動きがない(友部正人さんのバックを演って,“遠い国の日時計”という名アルバムを出したりはしたけど)中,満を持してというか,キタキタキタ〜!という感じで発売されたのが,このアルバムでした。ジャケットもちょっとブレ気味に取られた3人の写真で,3人のTHE GROOVERSの出発宣言という感じでワクワクしながら聞いたのを思い出しました。
 で,1曲目の“行列の先頭”はファンファーレーのような導入があったと思ったら,藤井一彦のハードなカッティングのギターがザックリと切り裂く曲です,ヴォーカルもシャウト系で,本当にハードなロケンロールナンバーに仕上がっています。間奏で藤井一彦のイエーとシャウトしたのち,フリーキーかつノイジーなギターが炸裂したりするのもまたカッコヨシ。
 2曲目の“現在地”はちょっとポップなイントロから言葉遊びのように歌詞が続いていく,私の大好きな曲でまさに「ずっとこんな調子,今,ここが,きっと現在地。ずっとこんな調子,夜を使い果たしそう。」とあるようにTHE GROOVERSがずっとロケンロールバンドであることを非常にうれしく思っていますです。
 3曲目の“HARMLESS MADMAN”はリズムボックスのようなパーカッションの音と歓声から藤井ヤスチカのドラムが入り,バンドの音が1,2,3,4という藤井一彦のかけ声(小さい声なので,よく聴かないと分からないけれど)で始まる,アルペジオっぽい藤井一彦のギターからハードなカッティングへ盛り上げる,これも大好きな曲です。間奏のギターソロもギターが非常に歌っていて最高です。
 4曲目の“錯覚”も藤井一彦のハードエッジなギターカッティングから始まるロケンロールナンバーで,鏡の中の自分と,鏡の外の自分という比喩を使いつつ,対外的なイメージとセルフイメージとの差異に苦しんでいる唄なんですけど,開き直ったような「適当に笑ってばかりの俺にそう見えるだけ。」という歌詞がたまらなくカッコイイです。ところどころで入るスライドギターもカッコイイです。
 5曲目の“この世の風穴”は高橋ボブのちょっとつんのめったベースラインがカッコイイ曲で,「今,ここにある全部,今,裁かれるところ。向こう側ではもう,でかい墓場が用意されている。どうせ埋まらない我が身の風穴。」とやりきれなさ全開の歌詞がやりきれない歌い方と相まって非常に藤井一彦らしいでございます。
 6曲目の“永遠”はアコギのカッティングが非常にキレイなラヴソングですね。「もしも永遠を手に入れたなら2人閉じこもって鍵を掛けよう。」というところは藤井一彦の願望かどうか知りませんが,こういう気持ちは分からないではないですね。
 7曲目の“鉄の旗”はTHE GROOVERSなりのロケンロール宣言ですよね。ギターのリフもカッコイイんですけど,「力でも金でも俺はなびかない固い鉄の旗を掲げたよ。」っていうサビの歌詞が最高です。ボブさんの動き回るベースラインも最高ですし。背景として当時のバンドブーム終焉期があったのかな?と思わせるところありますが,その後,ファンの支援を受けてアルバムを発表するシステムを構築することに繋がる歌詞だなぁ・・・と今さらながら思ってみました。
 8曲目の“メロディ”はアコギとコーラスっぽい感じで始まったと思ったら,怒濤のロケンロールに切り替わる,私の大好きな曲です,「アンタは虫けらで,俺はそれ以下だ。2人は似たような顔色を伺い合う。」っていう吐き捨てるように歌われる歌詞は最高です。それから,間奏のアコギのギターソロもカッコイイです。ライヴでこの曲を聴いたとき,一緒になって叫んだのを思い出してしまいましたです。
 9曲目の“ゲームは終わらない”はちょっと重めのヤスチカのドラムのフィルから始まる曲で,「このゲームは終わらない,女神が笑うまで。」というサビのシャウト以外はこもり気味のボーカル処理がされていて,それとのバランスも結構格好良かったりします。女神が笑ってもロケンロールというゲームは終わらせないでほしいです,THE GROOVERSには。
 ラストナンバーの“明日にしよう”はちょっとレゲエっぽいベースラインとスカスカのサウンドがはまっているラブソングなのか,なんなのかよく分からない曲ですが,多分ラブソングなんでしょう。とりあえず面倒くさいことは明日回しにしてしまうダメダメな奴が「オマエを抱きしめたら,力が湧きそうさ。いろんなことは後で構わない。」と全てを後回しにしてしまえっていう曲で,辛いときにこの曲を聴くと,自分も「明日にしよう!」って気持ちになってちょっと気持ちが楽になる曲です。間奏の脱力系ギターソロもイカスです。

 で,このアルバムは発売当時,すごい音楽雑誌で評価されたんですけど,今聴いても色あせることのない曲,いろいろなバリエーションの曲調と評価されたのもおかしくないよなと思える出来です。
 というわけで,再発になったら買うんだよ!迷うことなく。
 しかし,この一連の再発の中で1999年に発売された“FILMS”というビデオが発売されないのはなぜなんだ!実は当時はビデオが高かったので,買いそびれてしまったんですよね。今ならDVDで3000円以下で出せるだろうから,再発してくれないかなぁ・・・再発されたら絶対に買うのに。