ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

the new transistor heroes/bis


 う〜ん,明日でゴールデン・ウィークも終わってしまうのかぁ。まぁ,前半は夜勤で体がヘロヘロになってしまったので,後半は,2日に有休を取って5連休をしゃれこんでみたのですが,まぁ,私的にはダラダラとできたのでよかったかなぁと思っていますけど。とはいえ,一応たまには家族サービスもしないといけないので,昨日は子供らのリクエストで近県の大型水族館へ行ってきましたが,入るのに1時間ちょっと待ったのはいいんだけど,その県民の民度の低さにうんざりというか,割り込み,押し込み自由自在なんだもんなぁ・・・炎天下で並んで入場を待つのよりも疲れたですよ。帰りは帰りで,ちょっと節約ということで,新幹線で往復したので定期券の使える範囲は定期を使うことにしたのですが,疲れた体にムチ打ってデッキに40分間立っているのはちょっと辛かったですね,見ている限り,席が空いているようだったので,指定席だけ車掌さんに言って買えばよかったかな?と思いつつ,まぁ後の祭りなんですけどね。でも,思ったのは,毎日デッキでボケーッとロケンロールを聴きながら,2ちゃんのログを読んでいるのに,横に家族が座って,ボケーッとロケンロールを聴かず,時間つぶしで2ちゃんのログを読むっていうのもちょっと精神的に疲れたかな?という感じで,体は疲れたけどデッキに立っていたのは精神的には良かったかもしれないですね。

 で,今回は唐突にbisというイギリスのバンド(もう解散してますけどね。)の1997年のデビュー盤を紹介したいと思います。確かこのバンドはメジャーデビュー当時,結構音楽雑誌で取り上げられて,CDの帯にも書いてあるとおり「パンク・ディスコ・ポップ全開」という感じで雑誌にも書いてあったので,ドラムレスのリズムマシーンを使ってパンク?という感じがして,外すとちょっと痛いなと思っていたので買っていなかったのですが,某中古CD屋で300円で見つけたので,これなら外しても痛くないかと思い,買ってみたのですが,これがなかなかよかったです。というか,感じとしてはプラスチックスのフォロワー的に私は思ったのですが,どうして日本でこんなバンドが出てこなかったのか不思議なんですけどね。プラスチックス好きの私としてはそう感じてしまいましたです(きっと本人らはそんなことは少しも考えていないとは思いますけど。)。
 1曲目の“tell it to the kids”はD.Jから始まり,いきなり激しいギターカッティングが始まり,ヴォーカル兼キーボードののマンダ・リンとヴォーカル兼ギターのサイ・ファイ・スティーブン,ヴォーカル兼ベースのジョン・ディスコの掛け合いが非常にプラスチックスぽくってよいです。しかし,本家よりも上手くてポップですけどね。
 2曲目の“sweet shop avengers”も1曲目同様プラスチックスっぽいですけど,非常にカッコイイです。マンダ・リンのヴォイスが非常にチカに声質的に近いことと,リズム・マシーンの無機質なリズムがそうイメージさせるのかな。
 3曲目の“starbright boy”はちょっと趣旨を変えて,キーボードの入り方が非常に80年代テクノっぽくて良いです。多分,メインで歌っているのはサイ・ファイ・スティーブンだと思うのですけど,ちょっと甘めの声質がメロディに合っていてよいです。
 4曲目の“popstar kill”はスカスカしたリズム・マシーンのリズムにちょっとひずんだベースが非常に曲に合っています。歌詞は「ポップスター,死んじまえ!」っていう内容だもんなぁ。この曲ではギターはそんなに鳴っていなくて,ベースラインとキーボードを中心にして構成していますが,このペナペナ感はいいですよ。
 5曲目の“mr.important”はどこかで聴いたことがあるメロディーだよなぁとイントロで思いつつ,淡々とポップな曲をやってくれるのねと思っていたら,マンダ・リンのシャウトが途中で挟まったりと一筋縄ではいかないなぁと思ったりして。
 6曲目の“antiseptic poetry”は裏打ちのギターカッティングから始まる曲で,ドラムマシーンの打ち込みパターンも結構複雑で,なのにプラスチックスっぽいのはマンダ・リンのヴォイスのせいかしらと思いつつ,ちょっとこの前のめりのリズムも影響しているんだろうなぁと思ったりして。間奏のノイジーなギターが90年代を感じさせますです。
 7曲目の“popyura”は,いいぞ,ペナペナのギターリフが曲を加速させ,マンダ・リンのキンキンヴォイスが非常にパンキッシュ。ハードな音でジェフ・ビアフラっぽく歌ったら,デッド・ケネディーズって言われても分からないかもしれないです。カッコヨシ。
 8曲目の“akinny tie sensurround”はテクノだな。うん。この感じは80年代テクノで聴いた感じがする。何だったんだろう,ちょっと思い出せないけど。でも,フワフワした感じが気持ちいいです。
 9曲目の“poster parent”はレコードのハムのノイズから始まって,性急な感じのビートで,これもハードなバンドサウンドなら十分パンクになってしまう名曲ですね。ギターのカッティングも非常に私好みの力強いダウンカッティングなのもヨシです。
 10曲目の“monstarr”はチープな結婚行進曲のメロディーで始まる,テクノな曲なんですけど,これはイイです。ポップなメロディに毒満載な曲構成で,どんなことを歌っているのかな?と思って訳詞を見てみたら「ウエストのサイズで人生が決まっちゃうなんておかしいわよ」ってなことを歌っていて,毒があるはずだよ,こりゃ。でもサビのポップさに救われたりもしますけどね。
 11曲目の“everybody thinks that they're going to get theirs”はスカっぽい裏打ちビートの曲で,歌詞で本当に「oooooo....ska!」って入れてしまうところがカワイイというか何というか,でもちょっとねじ曲がったポップ感が私的には気持ちいいです。
 12曲目の“rebel soul”はタイトルからするとレゲエっぽい曲なのかと思ったら,ちょっとギャング・オブ・フォーっぽい感じの曲でビックリという感じですが,非常にティーンエイジャーっぽいREBEL SOULな歌詞でちょっとほほえましかったりして。間奏のギターとキーボードの長めのインターバルは3分間でほとんど終わってしまう曲の中で聴き応えありです。
 13曲目の“photo shop”はちょっとダウン系のコード感にリズム・マシーンのスカスカのスネアの音が気持ちよく響くナンバーですが,歌詞は?と思って訳詞を見てみると,どうもボーイフレンドが言うことを何でもやってしまう女の娘の歌みたいで,どうも最後は「ボーイフレンドが言ったから自殺するの。」ってな感じで同世代批判っぽい歌詞かな。途中のねじれたヴォコーダーのボイスもカッコイイです。
 14曲目の“x-defect”は一転してアップな感じのシャウトが気持ちいい曲ですが訳詞を読んでみると「退化したセックス,僕は欠陥セックス。」だの「僕は不完全,僕は不適当,僕は謝罪,僕は欠陥」だのえらいダウナーな歌詞が並んでいますが,ちょっと分かりにくいかな。
 15曲目の“lie detector test”はキレイなギターのリフで始まり,徐々に壊れていく感じが良いですな。タイトルが嘘発見器だしな。静かに壊れて行く感じがいいです。ニューオーダーっぽいと言えばニューオーダーっぽいかもしれない。
 16曲目の“dinosaur germs”はポップでスピード感のあるカッコイイ曲ですが,訳詞を見ると相変わらず毒が満載ですな。「あたしたちにはカリスマなしのスターたちがいて・・・安全なものを崇拝し,ユニークなものをぞっとするほど嫌う。そしてあの質問を決して止めない。ハイ・ファイなのかな,ロー・ファイなのかな」って当時のいわゆるロー・ファイブームを揶揄してるのね。
 17曲目の“kandy pop”はタイトルはキャンディーポップなのに,ゴリゴリのパンクな曲です(あ〜もちろんペナペナのだけどね。)。マンダ・リンのシャウトが気持ちいいです。あとサビで右振られて強調されるリズム・マシーンのキックの音に萌えてしまう,私ではありますが。
 18曲目の“this is fake d.i.y.”はポップでスピーディーな曲でカッコイイですが,これも訳詞を読んで歌詞にやられてしまいましたです。「こいつは限定盤,エクストラ・ソングを手に入れたけりゃCD2枚買いな。こいつはメジャーが資金を出しているんだけど,クールを気取ってわざとみすぼらしいジャケットにしてるんだ。こいつはインチキのインディ・レーベル。」だなんてダイレクト過ぎますですよ。正にパンク。
 ラスト・ナンバーの“school disco”もちょっとクールなビートでカッコイイですな。学校のディスコっていうのがちょっと私には理解できないのですが,まぁいいか。当時のイギリス事情はよく分からないしな。
 で,全曲通して聴いての感想ですが,基本的に各曲は3分間のポップミュージックと割り切っていて,非常にいいです。で,もってリズム・マシーンを使っているバンドにありがちなフェイド・アウトが一切なくて,リズム・マシーンの打ち込みの終わりがが曲の終わりという非常に潔いアレンジになっているのも好感が持てますです(リズム・マシーンの終わりとともに終わるものもあれば,リズム・マシーンだけ終わって,他の楽器で余韻を引っ張るものもあるけど。)。
 プラスチックスとか80年代テクノ・ポップが好きだった人は嫌いではないサウンドだと思いますですね。
 で,このジャケットではプクプクとした少女といった感じのマンダ・リンなんですが,どうも今年の4月に再結成ライヴをやったようで,公式ホームページを見てみると結構大人の女という感じになっていて,時の流れを感じてしまいましたとさ。

 で,話は変わるんですけど。私の大好きなロックンロール・ジプシーズがライヴ盤を出したので,喜び勇んでネット注文をして振込先指示メールをドキドキしながら待っていたところ,スパムメール対策ソフトに削除されていたことが判明しましたです。ちっくしょ〜!というわけで再度メールを送り直してもらったものの,気付かなければ酷い目にあってたよなぁ・・・と思いつつ,毎日毎日送られるスパムメールを手動で削除するのは非常に面倒なので,アン・インストールするわけにもいかないしな。まったく,Fuck The Spam!ってな感じだな。ヤレヤレ。