ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

きねつき/オルカ団


 しかし,ふと考えると,このプログも1年を過ぎたんだなぁ・・・自分で言うのもなんだけど,よくネタがもっているよな。
 で,今回は,私の知人(といってもプロなんですけどね)の新譜を紹介したいと思います。

 オルカ団は梶山シュウというベースプレイヤー兼ヴォイスパフォーマーが自分のバンド(ユニット?)としてやっているもので,実はオルカ団名義としては,今回,初めて音を聴いたんですよね。これまで梶山さんの音としては,彼がまだ高校生だったときのギターデュオのときか,S.U.Y.Kという超絶プログレバンドのときか,独弾(ベースとヴォイスだけだが,はなわとは全く異なる。)しか聴いたことがなかったので,プログレっぽいだの,えせニックだの,自称“International Pop Unit”だの,いったいどういう音なのか楽しみにしていたのですが,全体的にはアコースティック系(なのか?)の音で,私的にはSOUL FLOWER関係で沖縄モドキとかアイリッシュモドキとか民謡モドキに慣れ親しんでいたので,梶山さんのいう「えせニック」も特に抵抗なく聴け,ライヴも見に行ってみたいなと思いました。

 で,肝心の中身なのですが,1曲目の“不知火”はシタールのビヨビヨとした音に梶山さんのベースが絡んだ後,ちょっとコブシ(梶山節ですか?)の効いたヴォーカルがスピリチュアル系の歌詞を歌うという感じですが,最近はこういう歌詞を書くのねと思ってしまったです。
 2曲目は“美唄”は,ちょっとフォークっぽい曲で,なんか梶山さんがフォークデュオをやっていたときを思い出しました。でもこういう曲も結構好みなので,よろしいのではないでしょうか。
 3曲目は“月の路”は,気持ちよいカリンバの反復リズムに大きなテンポのベースが絡み,梶山さんのヴォーカルが絡むという曲で,自転車に乗ってフラフラと出かけたくなるような曲ですね。
 4曲目の“マコンドに振る雨を見たイザベルの告白”という曲は,ベースの反復リズムに乗っかって,ベースがメロディーを弾いている,梶山さんの独弾のときに聴いたコンセプトに近い曲かなという感じがしました。一応,この曲はインストですが,寝入りばなに聴いたらトランス状態になりながら,ぐっすり眠れるかもしれないですね(というか,寝るときに結構,私は聴いていたりしますが。)。
 5曲目の“彼岸へ”という曲は,フィドル(ヴァイオリン)の音が大きなリズムに乗っかって,非常に拡がりのある曲なっています。タイトルだけだと葬式関連の唄かと思う方もいるかもしれませんが,そんなことはないです。内容的にはスピリチュアル的な歌詞だと思うのですけど。
 6曲目の“Tes de-taz”(どう読むのかは?ですけど)もカリンバの反復リズムに梶山さんのヴォイスとフリーなベースが重なるインストナンバーで,非常にスペイシーで気持ちのよい曲に仕上がっています。
 7曲目の“カオサン”(これも意味がよく?です)は,アコギの中近東っぽいフレーズのインストの小品です。
 8曲目の“帰れアジアへ”は,このアルバムで唯一のロックっぽい音で梶山さんのスラップベースが格好良く決まって,シャウト系のボーカルが乗っかっている曲です。随所で祭囃子的な音が入っているところからすると,「(アメリカの従属的な)無国籍なニッポン」から「アジアの中の日本」へということなのかな?(アオザイとかそういうフレーズもあるし。)。
 9曲目はラストナンバーの“此岸之朱”(これもどう読むのかは不明?)という曲で,アコギとカリンバで沖縄音階を曲をやってしまうというある意味大胆な曲です。梶山さんのエフェクト処理されたラジオっぽいボーカルもいい感じで,ラストナンバーにふさわしいのではないでしょうか。

 てなわけで,9曲のこのアルバムですが,聴いてみたい方は,残念ながら通信販売又はライヴ会場でしか入手できませんので,
  http://www.h3.dion.ne.jp/~kshu/tuuhan.html
をのぞいてみてもらえますでしょうか。
 それから,今回は了解が得られているので,ジャケットも載せてみました。しかし,“きねつき”っていうタイトルの意味するところは・・・?ってな感じですので,また今度,梶山さんに聞いてみることにしようっと。