しかし,3月も末になってきて嵐のように飲み会が続いていまして,今週は月曜と木曜に午前様になってしまいまして,本当に体が辛かったでございます。と言ってもさすがに少し飲み方を押さえているので,二日酔いとかそういうのではないのですが,やはり,もういい歳なので寝不足は体に応えるんですよねぇ。でもまぁ,あと飲み会はあと1回なので,なんとか乗り切りましょうかね。歓迎会とかはまぁそんなにないと思うので,4月からは平穏な日々が送れるとは思うんですけどね。とかなんとか言いながら,飲むのは好きなので,お誘いがあればホイホイと行ってしまうんでしょうけどさ。
で,前回までの連赤シリーズが終わったので,今回からまた音楽ものに復帰ですが,復帰したらいきなりGAUZE,いきなりハードコアですか?と思いつつ,好きだから仕方ないよなぁというわけで,今度はGAUZEの三連発で行きたいと思いますです。
今回はGAUZEの3枚目の“限界は何処だ”を紹介したいと思いますです。このアルバムは1990年10月にセルフィッシュレコード(日本でハードコアといえば,このレーベルだったなぁから発売され,私が買ったのはその後XXXレコードから出たCD盤なのですが,CD盤の残念なところは,LPレコードを前提にして歌詞カードが作られているので,CDサイズだと字が読みにくいということでしょうか。しかし,これはまぁしかたないですよね。しかし,歌詞だけではなく,フグのシャウトを含めた全体の音で感じればいいのさ!と思っていますです。
1曲目の“山深雪未溶”は,1曲目からこのタイトルですか?とぶっ飛んでしましましたです。これまでハードコアといえば英語タイトルでどうしてもあのスピードに日本語が乗りにくいので英語詩を多様することが多いのに,日本のハードコアバンドとして,あくまでも日本語でメッセージを投げかけるという,そのスタイルにやられてしまったです。ミッドレンジがブーストされたギターで始まると,たたみ掛けるようにフグのシャウトが始まり,何を言っているのかよく聴き取れないのですが,それでも伝えたい何かが伝わってくるんですよねぇ。カッコヨシです。「時に逆に歩く様は,誤解,笑いを誘う。不動の信念,我慢の時,理解できるか,男?」なんて歌詞はGAUZEのあり方そのものだと思うんですけどね。
2曲目の“己”はドラムのソロから始まり「胸の手を当て,手前を知れ!胸に手を当て,己を知れ!どうせお前はそんなもんだ!」ってたたみ掛けるように言われると,どうせオイラはそんなもんだけどさ,でもやってやるぜ!っていう気分にさせてくれますです。
3曲目の“聾桟敷”は,タイトルだけでメジャーからは発売禁止ですが,そんなことは関係ねーよって感じで,最初から飛ばしまくりでたたみ掛けられてしまっていますです。シャウトのコーラスもカッコイイです。
4曲目の“一触即発”もこれでもかってGAUZEの音にたたみ掛けられて,あっという間の40秒で終わってしまいますです。
5曲目の“小細工無用”はブリブリしたベースから始まり,ヴォーカルを左右に振って,センターからコーラスとGAUZEにしては凝ったミキシングをしていますが,ウォ〜!ウォ〜!と思っているうちに終わってしまいますです。いや〜この潔さがハードコアですよね。
6曲目の“ふんだくるだけなら誰にでも出来る 汚い臭い手前らクソ爺に四の五の言われ銭を取られるのは真っ平御免だ”というとてつもなく長いタイトルの曲ですが,ちょっとリズムが一本調子でなくて,やってくれるじゃんと思いつつ,どうしようもない苛立ちがスピーカー(できるだけ大きい音で聴きたいので,ヘッドフォンですけど)の向こうから伝わってきますです。
7曲目の“人非人”はギターのリフから始まったと思ったら,フグのシャウトでもうどうにでもして!という感じで一気に突っ走ってくれます。
8曲目の“ゴム紐どうだ”はタイトルもさることながら,まさしくこれがSTOP and GOって奴よって感じの曲の構成もカッコヨイのですが,「そんな簡単なもんじゃないだろう,そんな簡単に生きれるものか!」っていうどうしようもない歌詞が,本当にどうしようもなくズンズンと伝わってきますです。
9曲目の“逃れの街”もコーラスとシャウトがこれでもかっていう感じで疾走していってしまいますです。
本編ラストの“死人に口無し”はいきなり「南無阿弥陀仏」のリフレインから始まるとんでもない曲で,念仏を歌詞に組み込んだハードコアなんて聴いたことはなかった(当然か?)のですが,さすが最後の曲に相応しい歌詞になっています。「自己弁護で守る,前を見つめない。真実よりも自分が大切。死人に口無し,能書たらたらこくんじゃねえ」だもんなぁ。ここまで言い切られると,素直に従うしかないですよね。で,ここまで全10曲で約15分でございます。ほとんど曲間がないので,1曲1曲を聴くよりも,全曲をぶっ通しで聴くことが正しい聴き方だと思いますです。
11曲目から17曲目までは1989年のスコットランドでのライヴ音源(当然,カセット一発録りですけどね。)が7曲,1つのトラックにボーナストラックとして入っています。まず,11曲目の“出したくないが,出ちまった”はこれでしか聴いたことがないのですが,歌詞カードがないので,何を言っているのかよく分からないのですが,ともかくライヴでもスピードが落ちることなくガンガンやってくれていますです。そのまま12曲目の“PRESSING ON”に入るですが,これがまたカッコイイです。たたみ掛けるようにバンドの音が,フグのシャウトが突っ走ってくれています。多分,Yeah!っていうシャウトは観客のものだと思うので,日本語で演っていてもハードコアは世界の合い言葉ですか?って感じでございますです。13曲目には“ふんだくるだけなら誰にでも出来る 汚い臭い手前らクソ爺に四の五の言われ銭を取られるのは真っ平御免だ”で,もう多分ライヴハウスはダイヴの嵐状態なんだろうなぁと思ってしまいましたです。14曲目は“死人に口無し”で,この「南無阿弥陀仏」のシャウトが外国でも通用するのか?と思いつつ,そんなことは関係ねーよな。という感じで聴かせていただきましたです。15曲目の“CRASH THE POSE”もドラムとフグのヴォーカルだけから始まる定番のスタイルと思いきや,おいおいレコードよりも更に速いじゃねぇのって感じでひたすら圧倒されてしまいましたです。16曲目の“言いなり”もレコードよりも更に速度が上がっています,もうどうしようもなくカッコイイです。で,一呼吸おいて,17曲目の“一触即発”なんですけど,これもレコードよりも速い!正に限界は何処だ?って感じなんですけど,最後はぶっちぎれるように終わってしまいますです。この7曲で約12分でございます。とんでもないよなぁと思いつつ,やっぱりGAUZEは凄いと思ってしまいましたです。
ジャケットの裏の「何処までいけばいいんだ!どうしてあきらめるんだ」のメッセージが,そしてインナーの「おまえらにとって,この道は耐えられない道なのか。その先にある雪を食う勇気は無いのか。誰も行った事の無い,誰も登り着いた事の無い,山奥に潜む氷の塊を溶かすのは誰なんだ」というメッセージが,このアルバムの全てを,そして当時のGAUZEを,日本のハードコアシーンを語っているのではないかと思ってしまいましたです。
ところで,話は変わって,春の人事異動で異動する人との記念写真を撮ったので,せっかくだからメッセージを入れて写真を作るかということで,画像データに文字を入れて,いそいそと写真屋さんでプリントしたのですが,なんとせっかく入れた文字が入っていない・・・店の人に聴いたらなんか少し画像データよりも小さくなるとのことでL判だと入りきらないことがあるのでDSC判にしてみてくださいと言われ,再度,DSC判でプリントしたもののあまりにもギリギリでこれでは・・・と思い,再度,家でデータを作り直して,このブログをアップしたらもう一度写真屋さんでプリントしてもらおうと思っていますです。デジカメで撮ったらすぐにプリントできるし,画像データの加工ができるので便利だなぁと思っていたのですが,まさかこんなところに落とし穴があろうとは夢にも思わなかったでごさいますです。
でも,フィルムと違って現像料がいらなくて単純にプリント料金だけなので,大量にプリントさえしなければ経済的損失は大きくないので,やっぱデジタルは便利だよなぁと思ってしまいましたです。