ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

2000BEST/原田知世


 前回までは遠藤ミチロウボックス最高!とかやっていたのに,なぜに今週は原田知世なのか,この落差に自分でもひどい奴だと思いつつ,まぁしょせんこんなもんでということで。
 実は昨日,職場の人の結婚式に出席したのですが,「フルカワさん,もちろんギター弾いて,歌ってくれますよね?」と言われ,断るわけにもいかず,しかし,基本ロケンローな私の音楽的嗜好アンド最近の流行歌なんで知らないよな私が一般の方が多く参列する結婚式で何を歌えばドン引きにならずにそこそこいけるか・・・と考えまくったあげく,最終的に出した結論は私の永遠のアイドルである原田知世様の“天国にいちばん近い島」しかないであろうでした。この曲ならば,そこそこ知っている人がいるし,そもそもラヴソングだから大丈夫とは思うけど,果たして原曲のさわやかさから遠く離れた私の演奏はどう聞こえたのでしょうかね。
 で,そのために原田知世の初期ベストを買って,毎日の通勤電車の中で聴いていたのですが,やっぱり原田知世最高!という訳で,THE LOODS関係に行く前に今回は原田知世の2000BESTのお話を。

 ちなみにタイトルの意味なんですが,多分定価2000円のベスト盤という安直なネーミングですけど,内容が素晴らしいのでOKです。
 1曲目の“時をかける少女”はオリジナルバージョンですが,「時をかける少女,愛は輝く船」のところでちょっと声がひっくり返って,下手だなぁ・・・と思いつつ,そこがカワイイよなぁと思ってしまうのはミーハーの極みだと思いますけど,この不安定な歌がこの曲にはピッタリしていますです。
 2曲目の“ダンデライオン〜遅咲きたんぽぽ〜”と3曲目の“守ってあげたい”は松任谷由実が元歌ですが,原田知世のカバーは歌唱力という点ではハッキリ言って,松任谷由実の足下には及びませんが,不安定な歌が逆に曲を引き立たせるというか,まぁミーハーの贔屓ですよね。でも,個人的には大好きです,松任谷由実のバージョンよりも。
 4曲目の“愛情物語”は歌が少し上手くなったような気もしますが,松任谷由実作曲ではなく林哲司作曲になって,原田知世の声域にあった曲を作っているのかな?という印象も受けますが,歌詞の雰囲気にも合っていますし,ストリングス系のシンセ中心のアレンジもイイカンジです。
 5曲目の“天国にいちばん近い島”ですが,ハッキリ言って,これは私的には名曲です。イントロのストリングス系のキーボードアレンジ,歌詞,メロディー,全てにおいて原田知世でございます。特にBメロの「I Know You 恋した時みんな出会う,自分だけの神様」のところが良いです。歌詞も遠距離恋愛系ですが,遠距離恋愛のせつなさと望みが全て盛り込まれていて非常に素晴らしいと思いますです。
 6曲目の“草冠の姫君”は初めて聴いたのですが,転校による好きな男の子に好きだと言えずに友達のまま別れてしまうことを歌った歌なんですね。これもキーボードアレンジを中心とした曲で,曲は非常に憂いを含んだ感じで歌詞の内容に合っていてよいです。歌詞なんですけど「友達だから,ただ差し出したその手をぎこちなく,ぎこちなく握るだけ」というところが,すごくいいです。なんていうか,こういう曲はティーンエイジャーのころしか感じることはできないよね。とティーンエイジャーなんて遠く離れてしまった私が書くのも何ですけど。学校というシチュエーションがなければ成立しない歌ですけど,誰もが通り過ぎているはずの道だから共感できてしまうんでしょう。
 7曲目の“早春物語”はイントロの不安げなキーボードアレンジから原田知世の「逢いたくて,逢いたくて,逢いたくて,あなたにすぐに」という繰り返し系のメロディーと歌が印象的な曲ですよね。この曲になると,原田知世も自分のカラーで歌っていて,上手くなったよな〜と思います。やっぱり歌が安定していますもの。冒頭の歌詞同様,全体的に切ない系の歌ですが,恋人というよりも片思いなのかな?とは思うのですが。
 8曲目の“どうしてますか”は昔の彼氏のことを思いだして子供だった自分を振り返るという曲なんですが,明るめのメロディーや原田知世にしてはめずらしいギターカッティングをポイントに置いたアレンジで,結構盛り上がり系の曲になっています。しかし「あの頃は,あなたの駅訪ねたの,指を折って。急行の通過待ちがいつもとてももどかしかったの。」っていう歌詞はいいですな。3月の旅立ちと別れをテーマにしている(先輩と後輩かな?)けど,非常に良い曲だと思いますです。
 9曲目の“雨のプラネタリウム”は原田知世ロック化計画(と私が勝手に命名していますが。)第1弾の歌で作曲の後藤次利の派手なメロディーや立ったリズムがカッコイイ曲ですが,歌詞は私のあまり好きではない秋元康でだから何が言いたいの?というか都会のオシャレな男女関係でしょ?的な歌詞が個人的にはイマイチかなぁ。サウンドプロダクション的には好きですね。原田知世のヴォイスとの組み合わせも結構悪くはないですし。
 10曲目の“空に抱かれながら”は原田知世ロック化計画第2弾でこれも作曲後藤次利の派手なメロディーとスラップベースが全面にフィーチャーされた曲ですが,やっぱり歌詞が秋元康なのね。やっぱり都会のオシャレな男女関係でしょ?的な歌詞が個人的にはイマイチかなぁ。アレンジは“雨のプラネタリウム”よりも更にリズムを立たせ(特にゲート系のドラム)くるくる回って踊りながら歌ってた原田知世を思い出したですよ。サウンドプロダクション的には好きなんですけど,やっぱ私的には秋元康の歌詞は駄目ですは。
 11曲目の“逢えるかもしれない”は一般公募の歌詞を松本隆が補作し,後藤次利が作曲をしていますが,歌詞の抽象的な色合いとちょっと哀愁系のメロディーがぴったり合っていてよいです。アレンジも曲に寄り添う感じでちょっと控えめだしな。
 12曲目の“太陽になりたい”もきちんと聴いたのは,確か初めて(多分,自動車のCMソングだったと思う。)なんだけど,個人的にはなんなんだこの曲は?という感じですね。スピード感のあるアレンジと言えば聞こえはいい(というか耳には聞きやすいし,自動車のCMソングとしてはいい出来だと思うけど。),ツゥーッと滑っていく感じなんですよね。何も感じない。歌詞も都会の恋も仕事も・・・的な女の娘的イメージで,私的にはいまいちですね。最低なのがエンディングのアレンジ。これはねえだろう!って感じですけど。後藤次利,やっつけ仕事だったんですか?
 13曲目の“彼と彼女のソネット”は原曲はフランスの曲で,大貫妙子が日本語詩を書いて,多分,大貫妙子自身も歌っていたと思う(日本語詩か原詩かは記憶は定かではないが・・・)んですけど,大貫作品と原田知世の相性はいいですよね。元々あったの?と思うぐらい歌詞もいいですし,後藤次利のピアノ中心のアレンジもいいです。中期原田知世作品としては名曲に入るのではないかと個人的には思っています。
 14曲目の“悲しいくらいほんとの話”は,もう笑っちゃうくらい来生たかおテイスト満載の作品です。実はこれも初めて聴く作品で,作品のクレジットを見ずに聞いて,「これ,来生作品だろ?」と思ってしまったぐらい,あの頃の歌謡曲を聴いていた人には分かりすぎるぐらい分かりやすい曲ですな。これがデビュー曲ですけど,やっぱちょっと下手ですよね。
 15曲目の“ときめきのアクシデント”はセカンドシングルで,これも来生たかお作品なんですが,アレンジは同じように星勝が担当しているのですが,どちらかというと星勝の好みが反映(サビでのシャッフルっぽい16Beatのハイハットとか,それに合わせたラテン系パーカッションとか。)されていて,個人的には好きですかね。歌は相変わらず下手ですけど。
 ラストナンバーは初アルバムのBrithday Albumの1曲目を飾った“地下鉄のザジ”ですけど,この曲は原田知世のキュートなところが全開で表現されていてものすごくイイです。間奏で,犬や猫の鳴き声が入っているところも萌えます。作詞・曲は大貫妙子でアレンジは清水信之でちょっと中性的なメロディーと無機質なキーボード中心のアレンジに原田知世のヴォイスが乗っかった初期作品の名曲でございます。そう言えば,以前Brithday Albumのレビューを書いたとき,松任谷由実ファンの方から苦情のコメントをいただきましたが,松任谷由実及び大貫妙子ファンの皆様,今回のレビューを読んで気分を害さないでください。これは何度も申し上げておりますとおり,一方的な原田知世ファンである私が書いたものであり,松任谷由実及び大貫妙子を誹謗中傷するものではありません。そのように読めるようなところがあっても,それは気の迷いですので,気にしないようにしてください。

 で,話は変わって,結婚式の披露宴で“天国にいちばん近い島”をやったんだけど,譜面台の位置が悪くてコードを見落として2小節ぐらいアカペラでやっちゃんたんだけど,私的にはまあまあの出来だったのではないかと思いますが,ちゃんと「私の永遠のアイドルでございます原田知世様の・・・」と言ったにもかかわらず,「イイ曲ですね。オリジナルですか?」とどう見ても年下の女の娘に言われて,「あ〜ジェネレーション・ギャップ・・・(´・ω・`)」と思わず思ってしまった寂しい私でした。
 来週からは本当にTHE LOODSで行きたいと思いますです。