ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

Lorosae mon amour/SOUL FLOWER UNION


 梅雨も明けて夏本番という感じですが,先週,子供らとプールに泳ぎに行って,目一杯日焼けした腕の皮がもう剥けてきました。で,昨日はちょっと休日出勤だったので,半袖のYシャツを着て,クールビズを気取ってみたのですが,日中にTシャツを着て,半袖Yシャツを着てたら,ネクタイを締めていなくても,全然ダメダメですね。バテバテでした(しかも,その後,帰ってから花火大会に行ったものだから,さらにバテバテです・・・)。
 まぁ,そんなことはどうでもいいんですが,待ち待ったSOUL FLOWER UNION(以下「ユニオン」といいます。)の新しいフルアルバムが発売になりました。昨年の“極東戦線異状なし!?”や“Shalom!Salaam!”は新曲とライブ録音という構成で,どっちかと言えばミニアルバム的な感じでしたし,その前の“LOVE±ZERO”は中川敬のソロっぽい感じだったので,ユニオンとしては“Screwball Comedy”以来のフルアルバムということになるでしょうか。
 で,これまで新しいアルバムが出るたび,中川敬のコメントは「ユニオン史上最高傑作」とのことでしたが(まぁ,新しいアルバムを作って,ダメダメなんて口が裂けても言えんわな!),今回のアルバムは本当にここ何年かのユニオンの集大成という感じで史上最高傑作であり,MUVO2FMでもエンコードした後,単独ヘビーローテーション中です。
 全体的な感想としては,CDの帯(いまでも帯っていうのかは分かりませんが・・・)に「バビロンに交響する,鼻歌と絶唱の地下放送」ってあるんですけど,これまでにないほどに中川敬が軽やかな歌い方をしているんですよね。今回,それが本当にいい感じで聴ける要因なのではないかと思っています。

 で,まず1曲目の“神頼みより安上がり”ですが,子供らの歌声から始まり,“殺人狂ルーレット”(Screwball Comedy収録)のようなリズムに民謡エッセンス等を適度にミックスした1曲目に相応しい名曲です。「旅の途中でふらついたりしても,夢はずっと踊ってる神頼みより安上がり」というキメのフレーズは他者に依存することなく,確立した自己を頼りにやっていくんだという意思表示として私としては受け止めたのですけど。
 2曲目の“AL FAJR”は昭和歌謡テイスト(ジャズ歌謡かな?)をミックスしつつ,スカっぽく決めるという,何考えてるんだ中川敬的な名曲です。しかし,歌詞で笑わせてもらったのは,最後で,「タンザニアからパタゴニアまで,雑種天国,風の市」とこれまでの曲名を歌詞に盛り込んでいるところですかね。
 3曲目の“松葉杖の男”は1人の人物(私はよく知らないのですが,映画評論家兼高校教師の浅田修一氏とのこと)をテーマにした曲で,これまでにはなかった曲ですかね。本当に軽やかに歌う中川敬にビックリすると同時にこういう感じも良いのではっ思わせてくれました。)。
 4曲目の“ひかり”は,アコースティックっぽい曲で童謡の“しゃぼん玉”っぽい曲かな。
 5曲目の“酒と共に去りぬ”はこれも私的には名曲です。「夢とボロをまとえば,とまれ朝が始まる。追い掛けて,またつまずづいて,辿り着く道に立つ。酒と共に去りぬ」だなんて,まさしく私の日常みたいなもんですので。
 6曲目の”パンチドランカーの夢”はイントロの軽やかで可愛いキーボードの音とリズムが全てを物語っていると思うんですけど。いい曲ですよ。
 7曲目の“AL FAJR FROZEN BRASS”はなんというか,まぁ,息抜きで。
 8曲目の“見世物小屋から愛を込めて〜もしくは、セレブリティの秘かな愉しみ”は,“エエジャナイカ”(エレクトロ・アジール・バップ収録)を思い起こさせる強烈なナンバーでイントロの「見世物小屋からコニャニャチワ〜」というフレーズが全てを語っているといっても間違いないでしょうね。これも最高ですね。あと,中川敬が一人突っ込み(「ゴシゴシ」とか「バブバブ」とか。まぁ聞いてもらわないと分からないと思いますけど。)を入れたりして,本当に名曲でございますよ。この1曲を聴くためにこのアルバムを買っても,惜しくはないと思いますね,個人的には。
 9曲目の“不死身のポンコツ車”は昔民謡をロックでやっていたときのようなギターリフから始まり,唄は民謡というか音頭というか,コメディ系時代劇のテーマ曲というか,まぁそんな感じですね。これも中川敬の軽めのボーカルと「おてぶしてぶし」の歌詞が入っていたり面白い曲ですね。
 10曲目の“零年エレジー”はユニオンがゴリゴリのブルースをやっていて,非常に格好いい(あえて今までは封印していたんでしょうけど)曲です。
 11曲目は“最前線ララバイ”でここで初めてバラード系の曲ですね。“荒れ地にて”(Screwball Comedy収録)に匹敵する静的なユニオンの名曲がまたできたという感じでしょうか。
 12曲目は“無防備な女の子とドタ靴の俺”は曲的には“青天井のクラウン”(Winds FAIRGROUND収録)のような感じで,やはりバンドマンである自己を投影したような曲になっています。途中のジャズっぽいインターバルも格好いいです。
 13曲目の“完璧な朝〜A LUTA CONTINUA!”は非常に前向きなアレンジのポップチューンで,歌詞もひたすら前向きです。多分,東ティモールでの経験を歌詞にしているんでしょうな。
 ラストナンバーは“ 星降る島〜OH MALUK SIRA,OH ULUN SIRA”でこの曲は,東ティモールのHolder Alexio Lopezという人のカバーですが,アコースティックな非常にきれいな曲です。でラストにアコギと子供達のこの曲が流れて終わっていくという非常に美しい構成になっています。だからMUVO2FMでリピートで聞いているといつまでも終わらないんですよね。

 というわけで,今回のアルバムは本当に買いというか,この夏を乗り切るためには(私的には)必須アイテムだと思うので,迷うことはない,買えば幸せになれると思いますです。

 で,話は変わるんですけど,次回からは岡村ちゃん当分復活なし確定記念として,岡村ちゃんネタで行こうかと思っている私です。