ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

非常階段ファイル(本編)/JOJO広重


 今週は単身赴任先のアパートでまったりとしているフルカワです。隣の学生さんも学校が始まったようで,静かな夜で非常に嬉しく思っていますです。しかし,隣の隣が4月頭に引っ越して,当分は空き部屋かな?と思っていたら,今日,引っ越してきたみたいで,静かに生活できる人だといいなぁと思いつつ,間に一部屋入っているので,まぁ多少うるさくても私には影響はないでしょうということで。仕事の方も大分落ち着きを見せ,退社時間ギリギリまでということはなく,ちょっと遅いかな?程度で帰れていますです。しかも,5月の連休の狭間は休暇を取って,自宅でゆっくりしつつ,パナモリで走り回ろうと思っていたのですが,その狭間の日に夜勤が入ってしまって,これは交代してくれる人はいないだろうなと諦めていたのですが,木曜日に出張を終えて戻ってメールをチェックしていると,なんと単身赴任先が地元の人が「その日は出勤するから夜勤は変わっても良いですよ。」という非常にありがたいメールをくれたので,ありがたく交代してもらいましたです。これで,4月末の連休開始の日は休日勤務はあるものの,それを終わらせてからプレオにパナモリを積んで,自宅へ帰らせてもらおうと思っていますです。

 仕事も落ち着いてきたので,今週は日常ネタが少ないので,さっさと本題のネタに入りたいと思いますです。今回はJOJO広重の“非常階段ファイル”を紹介したいと思いますです。非常階段ネタとしては以前,“非常階段 A STORY OF The KING OF NOISE”を紹介しましたが,こちらは非常階段そのものの歴史を綴りつつ,当時のマイナーな音楽シーンを振り返るというフルカワ的には非常に楽しめた本でしたが,今回紹介する“非常階段ファイル”は,非常階段単体ではなく,非常階段が他のバンドと合体した「○○階段」シリーズの歴史を振り返ったものなのですが,これがまた涙が出るくらい楽しく読ませてもらいましたです。“King Of Noise”にも付録のDVDが付いていましたが,“非常階段ファイル”にも付録のDVDが付いていましたので,今回は本の方を,次回はDVDの方を紹介させていただくことにします。
 第1章は,「○○階段」シリーズの始まりとなったTHE STALINと合体したスター階段の話から始まり,扉の写真には普段と違って白塗り系のメイクをした遠藤ミチロウがシャウトしている写真で,いきなりボルテージが上がってしまうのですが,内容も素晴らしく,打ち合わせなしでライヴが始まり,1曲目がジャックスの“マリアンヌ”ということで,JOJO広重が夢のような世界が何の前触れもなくステージの上で現実となり感動したとありながら,ドロドロのステージングを行うところは流石だなぁと思ってしまいましたです。最後の遠藤ミチロウが責任編集していたING'O!の記事も懐かしく読ませてもらいましたです。
 第2章は,原爆階段の話なんですが,こうやって文字にすると凄いですね,原爆階段だもんなぁ。しかし,演奏するのは往年のハードロックナンバー中心で,当時のライヴが楽しかったんだろうなぁというのが伝わってくる文章にニヤニヤさせてもらいましたです。しかし,一番いいなと思ったのは,「少年のころに自分が好きで影響受けてきたものを,成長するにつれて「好きだったけど今はカッコ悪い」と思ったり,内心は好きだけどダサいと思われるのが嫌で隠したりする感覚を,非常階段も原爆オナニーズも持ち合わせていない。自分を作ってきてくれたものを見下すような感覚を,我々は持ち合わせていないのだ。好きだった音楽はいつまで経っても尊敬できる音楽である。」という言葉なんですが,思いっきり「そうだよねぇ。」と思わせてもらいましたです。
 第3章は,S.O.B階段の話なんですが,世界最高速のハードコアバンドと非常階段が合体して,ただのライヴになるはずもなく,暴れに暴れまくって,破壊しまくった結果,ライヴハウスから破壊した機材代25万円を請求されてしまったっていうところは,申し訳ありませんが笑ってしまいましたです。しかし,その損失をライヴビデオで補填するっていう発想はさすがアルケミーレコードの社長だなぁと思ってしまいましたです。
 第4章は,サバート階段,とうめい階段,アシッド・マザーズ階段の話なんですが,まずはサバート・ブレイズと合体したサバート階段ですが,サバート・ブレイズのコンセプトが「ロックはトリオ」,「女性メンバーは入れない」,「歌は英語」という徹底したバンドなのですが,サバート階段をやることになったのが,当初は想い出波止場と合体して想い出階段で準備していたものの,想い出波止場側から拒否され,急遽サバート階段になったっていう,行き当たりばったりなところに笑ってしまいましたです。とうめい階段は,とうめいロボという女性ソロシンガーとの合体企画で,アコースティックギターの弾き語りにベースとノイズギターが合体するというとんでもない企画で,「糸電話に話しかけるようにして,うたを歌う」とうめいロボJOJO広重のノイズギターに合わせて絶叫したというところにノイズの凄さを感じてしまいましたです。その次にアシッド・マザーズ・テンプルとの合体企画アシッド・マザーズ階段の話になるのですが,これがもうハードロック大会で楽しかったねという内容ですので,この程度で。
 第5章は,原爆スター階段の話で,この合体ユニットは既にDVDで見ていますが,やはり「皆,一堂に介したといっても,「かつて,こんなライヴがあった」よいうような同窓会的なノリもノスタルジックな気分もさらさら持ち合わせていない。リアルタイムの伝説しか作る気のないプロフェッショナルなアーティストたちだった。」という言葉に集約されるのではないかと思いましたです。
 第6章は,坂田明,豊住芳三郎と合体したJAZZ非常階段の話で,JAZZの聖地である新宿ピットインでライヴを行うという喜びもさることながら,その合体がもたらした「常識のその先がある」という可能性を見せることができたのではないかというところに非常に感激してしまいましたです。フリージャズとノイズの合体はDVDでたっぷり堪能させてもらおうと思いましたです。
 第7章は,もんじゅ君階段の話で,なんと非常階段が国内の音楽フェスに出演するということになり,ファンだったもんじゅ君と合体することになったのですが,この日のライヴでJOJO広重がメッセージを発したことについて,「我々は基本的に何者でもないものになりたいからこそ,ノイズという表現を行っているわけである。何かテーマや主張を掲げるのではないく,音そのもので我々のメッセージを体現しているといってよい。しかし,政権が変わったとたんにどんどん保守的に偏向していく当時の野田政権にほとほと嫌気がさしていたのだ。」という言葉は本当,そうだったよなぁと思ってしまいましたです。今は民進党と名前だけは変えましたが,この体質は変わらないんだろうなぁと思っていますです。
 第8章は,BiSと合体したBiS階段の話なんですが,もともとはももいろクローバーZとの合体が企画されていたものの,ももいろクローバーZが忙しすぎて叶わず,BiSと合体することになり,事務所に話を持って行ったとき,逆に「BiSがあの非常階段とコラボレーション組んでもらっていいんですか」と言われたというくだりには時代の流れを感じてしまいましたです。また「さまざまな情報が横並びで得られる時代にあって,現在のアイドルファンは音楽的にもっと多様なものを吸収しているのである。つまり,本来は音楽ファンであり,その中の選択肢のひとつとしてアイドルというジャンルの音楽があるのだ。」という指摘は鋭いなと思いましたです。
 第9章は,POWER EMPIREと合体したPOWER階段と3月33日と合体した3階33段の話なんですが,若手バンドと組んでみたという感じの話なのですが,3階33段の方はちょっと熱が入っていて,3月33日のアルバムのコメントを頼まれたJOJO広重が「なんでもないことはなんでもないなんてことはない。むしろ大切なことなんだけど,でも,“なんでもないんだ”というひとつの真実である。」というコメントを書いているのですが,良いコメントだなぁと思いましたです。
 第10章は,初音ミクとのコラボの初音階段の話で,レコーディングが順調に進み,レコ発ライヴを行うことになった段階で,3Dホログラムを使える予算もなかったことから,白波多カミンという女性シンガーソングライターにコスプレをさせるという方向性になったという話には笑ってしまいましたが,「真っ昼間のコスプレマニアが集うお店で,非常階段のJOJO広重若い女の子にコスプレ衣装を買って上げている図は怪しさ満載である。事情を知らない知人に目撃されないことを祈るばかりであった。」というところはそのシーンが目に浮かんで,更に笑わせてもらいましたです。
 第11章は,頭脳警察と合体した頭脳階段の話で,頭脳警察のファンであるJOJO広重が最も好きな曲である“前衛劇団モータープール”を演奏するということで,うれしさいっぱいの文章がかわいいなぁと思ってしまいましたが,締めの言葉で「人との出会い,音楽との出会いに逆らわず,その先にあったものは,予測もつかない歓びだ。それは人だけではなく,過去の自分ともつながっていくのだ。」と書かれているのが非常に印象的でしたです。
 第12章は,遠藤ミチロウのインタビューで,「あの時代,あれだけお互いグチャグチャなことをやっていたのは,とんでもないことだったんですよね。ああいうさっきはもう存在しないし,あの80年代にやりつくしてしまったところもある。でも,ああしたさっきを知っているからこそ,お互いいつでも一緒にやれるって感覚があるんですよ。それだからこそ,今の時代に音楽そのもので新しいことを起こそうって,お互い思えているじゃないかと思いますね。」という言葉には,80年代を通過してきたフルカワにとっても染み入るものがありましたです。
 第23章は,原爆オナニーズとの対談で,タイロウの「すべて,積み重ねの上で成り立っているなか,省かれてしまったものを拾って,解釈し直してっていうことをやりたかったんだよ。」という言葉には重みを感じましたです。
 第24章は,坂田明との対談で,坂田明の「何なのか分からないものがやっぱりいちばん面白いんだよ。ああ,なるほど。よくわかったっていうのは何も僕がやる必要はないでしょう。」という言葉は,本当,カッコいいなぁと思ってしまいましたです。
 最後の第25章は,BiSとの対談で,JOJO広重の「ノイズもアイドルも日本を代表するもの。それが融合したものがBiS階段だから。世界最新の音楽を,今,BiS階段でやっているという自負はありますよ。」という発言は,BiS階段のライヴDVDを見た後だと納得という感じですね。
 しかし,本だけでこれだけ楽しめるんだから,DVDの方はもっと楽しめるだろうねぇということで,DVDのコメントは次回にということで。

 今日は単身赴任先は予報どおり午後から雨でしたが,明日の予報は降水確率0パーセントで晴れということで,やっと明日はパナモリで走りに行けそうで,非常に楽しみです。ということで,この2か月で誇りを被ってしまったパナモリをブログネタを書く前にチェーンのオイルを塗り直し,フクピカで綺麗にさせてもらいましたです。これで明日は天気予報のままであれば,楽しく走りにいけるなぁと思っていますです。とはいえ,2か月のブランクがあるので,平地中心で行こうかなぁと思っていますです。
 で,この間自宅へ戻って,嫁さんと2人だけの生活を久しぶりに経験したのですが,なんとなくお互い歳を取った新婚家庭みたいで,ちょっとぎこちない感じがあったりもしましたが,何とかなるのではないかなぁと思ったりもしています。やっぱり子供の事でいろいろガタガタありましたけど,2人きりになってしまえば,こんなものなのかなぁと思いつつ,とはいえ,あまり甘いことは考えず,様子を見ながら,嫁さんにできるだけ優しく接していこうと思ったフルカワでした。