ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

憎欲/溺愛


 新年あけましておめでとうございます。年が明け,2016年最初のブログですが,今年も相変わらずダラダラと書き連ねていきますが,もうこういう芸風だということで,チェックしていただいている方(いるのか?)は諦めて読んでいただければと思いますです。とはいえ,31日にLooling Back 2015ということでブログを書いた2日後にブログを書くと言っても日常ネタがあるのか・・・と思いつつも,ここ2日のフルカワの日常などを。
 昨日は元旦!なのですが,下の子供がセンター直前ということで,9時から7時まで塾に行くということで,フルカワ家の元旦の儀式は午前7時30分頃になることが予想されたため,午前6時30分に起きることにしましたです。しかし,ここで失敗が!というのも,前回のブログでも書きましたが年末年始は霧島酒造さんにもらった金霧島を飲む!と書きましたが,これがさすが高級焼酎,とんでもなくおいしいんですよ。ということで,31日の夜は1杯でやめておけば良いのに,おいしいのでついつい2杯飲んでしまったら,1日の朝は飲み過ぎで少ししんどい・・・とはいえ,起きなければ正月早々嫁さんの怒りをかうことになるので,渾身の力を振り絞って起き,家族3人でフルカワ家の元旦の儀式(といっても,みんなで朝ご飯を食べるだけですけどね。)をこなさせてもらいましたです。正月だし,こうなれば迎え酒だ!ということで,朝からキリンラガーを1本飲み,何とか元旦の儀式を乗り越え,子供はいそいそと塾へ行ってしまったので,嫁さんが出るまで自分の実家に行くのは待っていようかなと思っていたのですが,正直,家に嫁さんと二人でいたからといって,特にやることがあるわけでなし,自分の部屋でラジコでJ-WAVEを聴きながらダラダラしていたのですが,よく考えると,バスで実家に行くのなら少し早めに出た方が良いかな?と思い,嫁さんに「そろそろ出るから。」と言うと,嫁さんもそろそろ上の子供のところへ行くということで,心置きなく家を出発しましたです。久しぶりの自分の実家では,久しぶりということで話すネタも結構あった(単身赴任ネタとか)ので,楽しく飲んで,食べて,話して,あっというまに午後5時30分になってしまったので,そろそろ帰って米を研がないといけないからと言うと,「正月早々・・・(笑)」と兄弟に言われながらも,お元気でということで実家を出て,バスで自宅まで戻りましたです。
 当然,子供はまだ帰っていないので,米を研いで,届いていた年賀状の整理をしつつウダウダしながら子供の帰りを待ち,子供が帰ってきてから,嫁さんが冷蔵庫に置いて行った朝の残りとシャウエッセンをゆでて,子供と二人で晩ご飯を食べ,風呂に入り,金霧島をおいしく1杯だけ飲んで,早めに寝させてもらいましたです。
 今日は嫁さんが朝からいないので,ゆっくりとした朝だったのですが,携帯電話にメールの着信があったので,何事かと思って見てみると,嫁さんからで,帰りが遅くなるから晩ご飯も食べておいてということでした。今日の昼ご飯を何にするかか考えていないところに晩ご飯も?と思いつつ,子供にリクエストがあるか聴いてみると,鶏肉のみぞれ煮が食べたいということでしたので,とりあえず晩ご飯のメインメニューは決まったということで,昼ご飯はスーパーに買い物に行ってから考えることにして買い物に行き,昼ご飯を作らせてもらいましたです。子供は午後から塾に行ったので,土曜日なので掃除をしようかとも思いましたが,大掃除をしたばかりなので,掃除機を掛ける程度にして,掃除らしい掃除は明日することにして,ブログネタを書いていますです。
 正月とはいえ,正月らしく昼から飲んで,食べてというのは昨日だけだったのですが,明日は単身赴任先に帰りますし,まぁそんなもんかなぁと思ったりもしています。

 というわけで,話を変えて音楽ネタに。今回は12月に発売された溺愛のセカンドアルバム“憎欲”を紹介したいと思います。溺愛は知る人ぞ知る情念系パンクバンド(byいぬん堂)あざらしのヴォーカルであった腐れメグ子が溺哀名義でソロ活動していたのですが,2012年にピアノの長名護ヨウジと出会い,溺愛として活動しているのですが,あざらしの時から,メグ子の書く詩はエロ・グロ,サド・マゾなどといったアブノーマルな嗜好性を前面に押し出し,しかもそれをダイレクトな言葉で唄うという,正直,マニアックな人以外には売れないだろうという音世界を構築しており,今回のアルバムのPVでも豚の生首を持ったりとか,遠藤ミチロウ直撃世代としては,あぁTHE STALINが好きなのねぇ(THE STALINも初期のミチロウの歌詞にエロ・グロが結構ありましたしね。)と思ったりもしますが,ミチロウの場合は戦略でしたが,メグ子の場合は嗜好なんだろうなぁと思っています。基本的にはピアノと唄だけのユニットなので,前作とどれだけ違いがあるのか楽しみに聴かせてもらましたです。
 1曲目の“私は神になる”という曲は,溺哀名義のデモCD-Rにも収録され,そのときはギター1本の弾き語りでしたが,今作ではゆったりとした,ドラマチックなピアノで始まり,ブログでメグ子が「キレイに唄うことではなく,感情に身を任せて唄うことが溺愛の音楽ではないか。」というようなことを発言していましたが,前作ではどちらかと言えばキレイに唄っているという感じでしたが,ライヴ顔負けに感情を思いっきり注入して,途中で声がかすれようと,それも含めて唄としての表現だという感じで,メチャカッコ良いです。しかも,この曲ではピアノだけでなくベースも弾かれているのですが,ユッタリとしたピアノにロングトーンのベースが相まって,非常に良い感じのアレンジになっています。「私はあなたの神になる。」と繰り返し唄われるのですが,サドっ気全開だなぁと思ってしまいましたです。
 2曲目の“豚肉の歌”という曲は,1曲目から間髪入れずに始まり,ちょっと激し目のピアノのコードワークがカッコよいなぁと思いながら,メグ子が思いっきり絶叫しながら唄うと,もうこれは溺愛の世界だなぁと思ってしまいましたです。「1キロ幾らの豚の肉」と唄っていますが,これって多分,人間の比喩だよねと思ってしまうのですが,ストレートな表現が少ないので違和感なく聴けるところが恐ろしいなぁと思ってしまいましたです。
 3曲目の“甘い肉”という曲は,静かなピアノのアルペジオで始まり,いきなり「甘い腐臭堕ちて腐る恋。冷えていく体を舌で温めていた。」って唄われるのですが,これが少しもドロドロした感じの曲でなく,本当,普通のラヴソングのようにメグ子が唄っているのを聴いていると,全く違和感を感じない自分が嫌になるのですが,それだけ自然に,普通に唄っているんですよね。最後に「もうこの愛は蛆が湧いている。」と唄って締めくくっているのですが,本当,普通に唄っているので,「蛆が湧いている」っていうのが比喩に聴こえるのですが,歌詞カードを読めばそんなことはないと分かるのですけど,比喩に聴こえるくらい普通に唄っています。あと,この曲でもベースが入っているのですが,ベースの低音が非常に心地良く響き,いい味を出しているなぁと思ってしまいましたです。
 4曲目の“儀式”という曲は,あざらしでも演奏していましたが,あざらしのときは本当,ゴリゴリのパンクサウンドが炸裂していましたが,溺愛バージョンでは静かにピアノが弾かれつつも,若干,重苦しい感じの音が織り込まれながら,情念たっぷりにメグ子が唄っているのですが,バンドの時よりも音が厚くないことを逆手に取って,言葉の一つ一つを叩きつけるかのようなメグ子のヴォーカルが鮮明になっていて,個人的には溺愛バージョンの方が好きですねぇ。というか,情念たっぷりすぎて,夜中に一人でこの唄を聴いていると,自分の後ろに包丁を持ったメグ子が立っているような錯覚に襲われてしまうのではないかと思ってしまいましたです。
 5曲目の“臓”という曲は,これまた情念タップリにメグ子が唄っているのですが,情念の赴くままに唄うメグ子を長名護ヨウジのピアノが支えるという感じの演奏がこの曲では,それを強く感じさせる演奏になっていますです。そのせいか,歌詞はかなりハードな内容なのですが,聴いているとそんなにハードには聞こえないのが凄いなぁと思いつつ,ラストの「目が眩む程鮮烈な命。私を笑う私を棄てる。」という歌詞には自らの手で失おうとしている愛を愛おしんでいる感じをこういう言葉で表現するか!と感動してしまいましたです。
 6曲目の“残酷”という曲は,イントロなしでメグ子が唄い始めるのですが,自分自身に向けられた言葉を唄っているのですが,どうしようもできない自分とそして他者に対するラヴソングだなぁと思ってしまいましたです。「私の破片を殴り殺す。伝う涙は何を映すの。飛沫上げて死んでいく地が,叩き潰して生きていけばいいの。どうして人はこんなに憎いの。どうして愛はどこにも無いの。」と唄い,そして「終わりは無いの。どうして続くの。苦しみ続けて。それでも続くの。」と唄われるのですが,他者に向かうことが多かったメグ子の唄ですが,その情念が自分の内側に向いた唄も凄まじいなぁと思ってしまいましたです。
 7曲目の“不感症”とい曲は,マイナーコードのピアノアルペジオが非常に寂しい感じを醸し出していますが,メグ子が割と普通(というか抑えめにか?)に唄っているのですが,抑えているが故にもの凄く美しく仕上がっています。とはいえ,サビの「何も感じないわ,この体が鳴いても。愛おしくもないわ,あなたの事など。」というところは,メグ子が思いっきり感情を込めて唄っているのですが,思いっきりラヴソングに聴こえてしまいましたです。
 8曲目の“欲情”という曲は,淡々としたピアノに淡々と唄うメグ子と,これまでとちょっと趣を変えているのですが,「轢死させて,轢死させて,轢死させて,轢死させて(この曲は歌詞カードがないのですが,多分,轢死で間違いないと思います。)」と繰り返しシャウトしてくところから感情の歯止めが壊れたかのようにシャウトしていくメグ子とそれに合わせてフリーキーな演奏になっていく長名護ヨウジのピアノが相まって,とんでもない曲になっています。
 9曲目の“宵闇”という曲は,雨の音のようなホワイトノイズで始まり,そこにドラマチックな長名護ヨウジのピアノが被さり,そこにメグ子の唄が被さるのですが,この曲も自分自身に向けられた言葉を唄っているのですが,ピアノとヴォーカルだけなのに,この音圧感は何なの?という感じの音になっています。特にラストの「美しいもの汚らわしいもの。全て消えてしまえばいい,この闇に溶ければいい。愛おしいもの,憎らしいもの,全て失ってしまえばいい。闇に還る。闇に還る。」と唄われるところは,メグ子の内心が非常に現れているのではないかと思ってしまいましたです。
 ラストナンバーの“道づれ”という曲は,タイトルからも分かるとおり,心中の唄なんですが,それをここまでドラマティックに唄っていいのか?というくらいドラマチックに,そして美しく唄っています。「溺れていく狂おしい悲鳴さえ水に飲まれ。沈んでいく愛の海,地獄まで二人きり。」なんて唄われると,これもある意味純愛だよねぇと思いながらも,ここまで愛されるのは怖いかもねと思ってしまいましたです。そうすると,こんなメグ子を受け止めてくれる誰かはいるのだろうか?と思ったりと,この1曲を聴きながらいろいろと複雑な気持ちになってしまいましたです。
 全10曲,溺愛の音楽と格闘してみましたが,正直,音に込められた熱量は前作よりも更に増えていますが,あざらしの時も含め,メグ子の書く詩にはエロ・グロ的な直接的な言葉がに挟み込まれていることから,聴き手を選ぶようなところがあった(というかキワモノ扱いされてしまう。)のですが,今回のアルバムはエロ・グロ的な直接的な言葉が減っているので,かなり聴きやすくなったのではないかと思いますが,とはいえ唄っているテーマは何一つ変わっていないんですけどね。
 私の大好きなTHE STALINが“STOP JAP”の次に“虫”を出したとき,極端に言葉を廃しながら(天プラ,オマエだ,カラッポ)も焦燥感やどうしようもない苛立ちを表現していましたが,それに通じるものがあるのではないかと思ってしまいましたです。そういう意味ではステップアップしているんだなぁと思ってしまいましたですが,今のスタイルだと限界が近いような気がしないでもないので,今回の用に基本は唄とピアノだけと,所々に楽器を挟み込むというのもアリかな(今回のアルバムでもピアノにロングトーンのベースが絡むところはカッコ良いなぁと思いましたです。)と思っていますが,それは次のアルバムまでのお楽しみということで。

 しかし,明日で年末年始の休みが終わるので,明日の午後には単身赴任先に戻らないといけないなぁと思っていますが,プレオのガソリンはとりあえず満タンにしてあるので問題なしなんですが,1月3日という帰省ラッシュのまっただ中の時期に自動車に乗ったことがないので,果たして明日はどれだけ自動車が混むのか分からないので,ちょっと不安があったりします。しかも,単身赴任先へ戻る途中に結構有名な神社が3箇所あるので,そこがどれくらい渋滞するのか分かりませんしね。う〜ん,1時間早く出発した方が良いのかしら?と思いながらも,遅くなったら,それはそれで仕方ないかぁと思ったりもしていますです。
 まぁ,プレオには音楽をてんこ盛りで積んでいますので,唄いながら楽しく帰りましょうかね。しかも,自分の唄のCD-Rを作り,それを聴き,唄いながら単身赴任先から戻って来たので,帰りも自分の唄を聴き,唄いながら戻ろうかと思っていますです。当たり前ですが,自分の唄は唄いやすいですし,歌詞もよく分かっていますので,ノリノリで唄えるんですよね。どうせ自分しかプレオには乗っていないので,恥ずかしいことなんて全くないですしね。いや〜いつ聴いても自分の唄って言いたいことがよく分かるなぁ(当たり前ですけど。)と思いつつ,青い春を思い出し,少し胸が痛くなってしまうような唄もある(というか,そういう唄しかないような気がする。)ので,運転には注意しないとね。
 では,年始からウダウダ書いてしまいましたが,フルカワなんてこんなものですので,今年もよろしくお願いしますです。