ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

破産/遠藤ミチロウ


 なんだかんだとしているうちに2月も終わってしまって3月になってしまったのですが,3月になれば少しは暖かくなるかしら?と思っていたら甘かったです。今日は寒いです。風も強いです。とか何とか言いながら,そろそろプレトレのチェーンのオイルが切れてきたので,寒いなぁと思いつつ,チェーンのオイルを貼り直して,フクピカでキレイにしておきましたです。で,この間の日曜日も天気が良かったので楽しく走らせてもらう予定だったのですが,行きは良い良い帰りはヨイヨイという感じでございましたです。というのも天気は良かったのですが,風が強かった・・・。行きはねぇ良かったんですよ,追い風だったので。本当,気持ち良く走らせてもらったのですが,帰りはこれでもかというくらいに向かい風で,本当,厳しいぜ!という感じでしたが,それでも午後1時30分出発,午後5時帰宅で70キロ走れたので,まぁまぁ満足できましたね。これから春になって暖かくなるんだろうけど,春になると風がなぁ・・・強くなるからなぁ。でも,暖かくなれば,手が痛くなることもないですし,午後5時帰宅目標を午後5時30分や午後6時まで延長できるようになるので,それはそれでうれしいんですよね。まぁ心配なのは中国から飛来確実なPM2.5なんですけどね。場合によってはマスクでも買おうかしらと思っていますが,そもそも喫煙者なので,今更なぁという気がしないでもないのですが。まぁ,天気が良ければ何はともあれ,明日も走りたいなぁと思っていますけどね。

 で,前回までは岡村ちゃんのDVDボックスの紹介をしていましたが,今回は遠藤ミチロウが1986年5月にリリースしたソロ名義としては初のアルバム“破産”を紹介したいと思いますです。THE STALIN解散後,遠藤ミチロウはグロテスク・ニューポップを唱え,1985年に“オデッセイ・1985・SEX”という名作を作りましたが,これが言葉が多いアルバムだったせいか,何かのインタビューで「前作で言葉を使いすぎたので破産というタイトルにした」というようなことを言っていたような気もしますが,まぁ,そんなことは感じさせないポップなんだけど,やっぱりミチロウという感じに仕上がっていますです。参加ミュージシャンは,ギターに下山淳(THE ROOSTERZ),ベースに西村麻聡FENCE OF DEFENSE),ドラムに木村守となっており,パワフルかつポップな演奏を聴かせてくれていますです。
 1曲目の“ゲイノー・ブラザーズ“という曲は,下山淳のフィードバックギターから始まりハードな曲になるのかと思ったら,なんかコミカルな感じでいきなりミチロウが「もういいカーイ」ととぼけたような声で唄い始め,本編に入っても,シャウトするというよりも,シャウトは抑え気味に,まさに唄うという感じで唄っています。歌詞の中身は攻撃的でもなく,かといって中身があるわけでもなく,正しく言葉の破産状態という感じなのですが,そのカラッポな感じがいかにもゲイノー(芸がない?)ブラザースという感じでいいですねぇ。
 2曲目の“桃色幻想“という曲は,打って変わって下山淳のハードなギターリフで始まり,ミチロウも激しくシャウトし,途中の木村守のズンドコしたドラムも非常に私好みなんですが,ついつい一緒に「ヒトリ桃色幻想。ピーコック・ベイビー」と口ずさんでしまうポップなメロディーも素晴らしいです。ただし,歌詞の中身はないです,この曲も。でも,カッコヨイからいいです。
 3曲目の“ブレード・ランナー“という曲は,シンプルな8ビートのドラムで始まったと思ったら,細かいリフのギターがやたらとカッコヨイ曲になっています。基本的には「TVストレンジャー」という言葉と「ブレード・ランナー」という言葉を繰り返しつつ,歌詞を織り込んでいるのですが,金属的な質感の曲の感じからして多分,映画のブレード・ランナーをイメージしているんだろうと思うんですけど,遠藤ミチロウとサイバー・パンクという合うような合わないような組み合わせにニヤリとしてしまうのは私だけなんでしょうか。
 4曲目の“Too Too パラダイス“という曲は,短いイントロからいきなりミチロウが吐き捨てるようにポップなメロディーで歌詞を吐き捨てているのがカッコヨイです。歌詞はまたもや中身があるようなないようなそんな歌詞なんですけど,いいんです,コンセプトが「破産」なんですから。ここまで開き直られると逆にカッコヨイです。しかし,ドラムが思いっきり跳ねるリズムで叩いているんですけど,ミチロウの唄い方は全く跳ねていないので,そのアンバランスな感じも面白かったりします。というか,下山淳のアレンジなんだろうと思いますけど,狙っているなぁと思ってしまいましたです。ちなみに間奏では下山淳がこれでもか!と不思議なソロを弾いているので,多分,きっとそうなんでしょう。最後の「ワケガワカラナイ」というミチロウのつぶやきもはまってるなぁと思ってしまいましたです。
 5曲目の“破産“という曲は,下山淳のハードなカッティングで始まったと思ったら,ミチロウが少しコミカルに唄い始めると,少し控えめな演奏になり,んん?と思っていると,サビの「脳天ファイヤー!破産!」のところに入るとミチロウがシャウトしてくれるので,このままグイグイ行くのかと思っていると,また元に戻るという感じで,ハードパンクなミチロウを聴きたい人には肩すかしなんでしょうけど,ハードパンクなミチロウではなく,グロテスク・ニュー・ポップ(を模索する)なミチロウの唄なので,私としては全く問題なしですね。えぇ,でもこの曲も歌詞の内容は破産状態なんですけどね。
 6曲目の“ウソの虫メガネ“という曲は,P-MODELの“美術館で会った人だろ”(をもう少しゆっくりとさせたリズムですけど。)を彷彿とさせるリズムボックスの音色で始まり,楽器の音も少なければ,ミチロウの言葉も少なく,本当にゆっくりと唄ってというかつぶやいているという,これまでに全くなかった展開に驚きつつも,聴き入ってしまう曲になっています。ミチロウが唄っているのって「アナタノトイキニタズネテミルト,ワタシハウソノムシメガネ。コトバヲアツメテミヲコガス。サケベバソラガオチテクル。オネガイダカラメヲトジナイデ」だけなんですが,ある意味,この曲も破産を象徴しているのかなぁと思ってしまいましたです。
 ラストナンバーの“Pop Revolution“という曲は,これまた下山淳のギターで始まったと思ったら、若干の空白の後にバンドの音がドカンと塊で鳴らされるミドルテンポのハードなナンバーになっているのですが,ミチロウはあくまでも唄を唄うというスタンスは変えていません。しかし「生まれた時から使い古し。不思議な約束ごとさ,誰もが知ってて知らん素振り。」と唄っているのですが,曲のタイトルがPop Revolutionなのに,既に使い古されていて,そのことには誰もが知らぬ素振りと唄っている(と深読みしてしまったので。)ので,なんて自虐的な歌詞なんだと思いつつ,その自虐さ加減がミチロウらしいなぁと思ってしまいましたです。
 私自身はこのアルバムは発売当時にレコードで買ったのですが,THE STALINと違って復刻されることがなかったものの,2008年にいぬん堂からようやく再発されましたです。やはり,こういう仕事はいぬん堂さんよね!と思ってしまいましたが,私自身はレコードを持っていたので買わなかったんですけどね(オデッセイ・1985・SEXは買わせていただきましたが。)。パンクなミチロウとは少し違ったミチロウが聴けますので,個人的には好きなアルバムなんですけど,パンクなミチロウが好きな人が多いと思うので,そういう意味ではマニアックなアルバムかもしれないですね。

 さて,前回,植垣康博さんの特番が放送されるということを書いたのですが,イソイソとブルーレイで録画して,DVDに焼き直して観たのですが,正直,全然ダメダメな番組でしたね。まぁこれまで動き,話す植垣康博を観たことがなかったので,そういう意味では勝ちがあったかもしれませんけど,番組のコンセプトがよく分からないというか,植垣康博さんに「どうして当時の恋人を殺すことができたんですか?」みたいな的外れな質問を繰り返しているのにはうんざりしましたです。おい,バカディレクター,せめて“兵士たちの連合赤軍”ぐらい読んでから番組を作れよ!と思ってしまいましたです。個人的にはこうなったらNHKに2時間枠のNHKスペシャルでも作ってもらって,当時のニュース映像を交えながら,植垣さんだの前澤さんだの雪野さんだのに思いっきり話してもらう番組を作ってもらうしかないか。NHKさ〜ん,私は受信料もきちんと支払っていますし,BSの料金も支払えと言われて素直に支払っている真面目な視聴者でございます。どうか私のささやかな希望を叶えてもらえませんかねぇ。まぁ,連赤40年目に何もしてくれなかったので,これから先も何もしてくれないんだろうなぁと思ったりもするのですが,植垣さんとかが亡くなってしまう前に一つお願いしますよっていう感じなんですけどね。