ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

パイナップル4.9/パイナップル4.9


 いや〜この間の3連休は本当,台風のおかげでプレトレに乗れませんでしたねぇ。まぁ土曜日は掃除をしたり,洗濯をしたり,ブログを書いたりしているので,まぁ日常どおりの土曜日だったのですが,日曜日は降水確率60パーセントでがっくりしていると,私のPHSによく知らない番号(というか,知っている番号は登録しているので,名前が表示されますしね。)から着信が。不審な電話だったら嫌だなぁと思いつつ,掛けてみると,妹からで,妹のダンナさんの父親が亡くなったので,日曜日に葬儀に来てくれないかということでした。まぁ,どうせ天気も良くないし,こういうお付き合いも大人として大事ですので,行かせていだたくことにしまいたです。で,月曜日は本当に台風が通過するということで,どう考えたってプレトレで走りに行ったら,行くのは勝手ですけど,無事には帰れないよねということで,家で大人しくレコードをCDに焼き直す作業をさせていただきましたです。日曜日も葬儀に行くまでの時間と帰ってからの時間ははっきり言って暇でしたので,シコシコと同様の作業をしていたので,結構な数のネタができましたね。ここのところ,私の触手に引っかかるような新しい音源が出ていないこともあって,ネタのために無理矢理CDを買って外したら悲しいしなぁと思っていたので,これはこれで結果的に良かったのではないかと。とりあえず年末に岡村ちゃんの過去のビデオがDVDボックスになって発売されるということで,これは買うしかないだろうということで,アマゾンでポチッとカートに入れさせていただきましたので,それまでのネタが十分に揃ったなぁと思いつつ,大分,レコードラックのレコードをCD化してきたので,手を付けないといけないよなぁとと思いつつ手を付けていなかった谷山浩子のアルバムもそろそろCD化の日の目を見るか(あくまでも私の家でのことで,もちろん谷山浩子のCDは発売されています。)という感じでしょうかね。

 というわけで,今回はパイナップル4.9の“パイナップル4.9”を紹介したいと思います。パイナップル4.9は札幌のバンドで,1983年に発表されたこのアルバムがミュージックマガジンに取り上げられたり,テレグラフレコードのケース・オブ・テレグラフに出演したり(このおかげで,現在,入手できるパイナップル4.9の音源としてケース・オブ・テレグラフがあるわけですが。)と,当時のアンダーグラウンドシーンでは結構注目されていました。私もミュージックマガジン自主制作盤特集の記事で,このアルバムのジャケットが目に付き,その直後の高校の修学旅行で東京に行ったとき,ディスクユニオンで見つけて買わせていただきました。ミュージックマガジンでは「ヴォイスパフォーマンス系」とカテゴライズされていましたが,ダウナーな感じながらもロケンロールしている感じが私的にはカッコヨシです。メンバーは全員ヴォーカルを取っているのですが,ベースの新江一志,ドラムの金野俊則,ギターの鳴海徹,キーボード,トランペット,パーカッションの阿部幸弘・・・阿部幸弘って何か聞いた事のある名前だなぁと思っていると,花輪和一の“刑務所の中”の夫婦で花輪和宏と対談していたマンガ評論家兼精神科医の方ではありませんか。なんか,奇遇ですねぇという感じですが,まぁ,因果は巡るというか・・・。
 1曲目の“でんでででん”という曲は,アコースティックギターのなんかおどろおどろしいメロディーで始まり,そこにドラムだけがドンと入り,少し湿った声でつぶやくように「でんでででん,でででんでん」と唄い始め,そこにトランペットがフリーキーかつ静かに絡みつき,「お前が嫌い」と繰り返された後,「あんたが好き」とぽつりとつぶやくように終わる曲になっています。
 2曲目の“Na-”という曲は,シンプルなドラムにアップダウンを繰り返すベース,そこにシンプルなコードを鳴らすギターとキーボード,そこに投げやりなヴォイスを投げつけるヴォーカルで始まり,徐々にスピードアップしていき,間奏でギターソロが段々と壊れていき,ブレイクが入ったと思ったら,そのままのスピードで最後まで突っ走っていくのですが,「どうでもいいきのう,とんでもない今日,どうにもならない明日」という歌詞に80年代初頭の救いのないような切迫感を感じてしまいましたです。
 3曲目の“夜に”という曲は,レゲエのようなそうでないようなベースから始まり,裏打ちのキーボードのコードカッティングと,S.Eのようなフリーキーなギターが鳴る中,「やすらぎといらだち。ぬくもりとあきらめ」という歌詞だけを繰り返し繰り返し唄うダウナーな曲なんですが,ここまで聴いて,なんでこのバンドをヴォイスパフォーマンス系とミュージックマガジンが評したのか分からないのですが,個人的には非常にダウナーなロケンロールだと思うんですけどね。
 4曲目の“コロコロ”という曲は,打って変わって童謡系の可愛らしい曲なんですが,歌詞は可愛くないです。「ころりころころ,ころがるのは何?歩いたらつまずいて頭がころん」なんですよね。バックはシンプルなドラムにミニマルなメロディーを弾くキーボード,スケール練習のようなギターのフレーズもなんか曲の感じと合っていて,妙に可愛らしいのですが,でもやっぱり「頭がころん」なんですよね。この曲ではコーラスも入っているのですが,爽やかというよりは不気味なという方がピッタリくるような感じですが,曲が妙に可愛らしいので,これくらいの方がバランスが取れているのではないかと思いますです。
 5曲目の“ふるえる○×△”という曲は,ドラムのバスドラに合わせて,メンバーが唄うというよりも様々な雄叫びを上げながら始まるのですが,この曲を聴いて,あぁミュージックマガジンはこの曲を聴いて,ヴォイスパフォーマンス系と評したのねと思ってしまいましたが,人間の肉声を楽器としながら(多分,今ならサンプリングでやってしまうのではないかと思うのですが。),そこにベースとギターが短いセンテンスで絡みつき,こういう音があの時代に札幌から出てきたのは何だか不思議な感じがしたりしますが,ニューウェーヴと似て異なるものではあるものの,新しいと言えば新しいんだろうなぁというか,今,聴いても,なんかよく分からないカッコヨサがあったりします。この曲でも諦観漂う歌詞が素晴らしく「最後の最後で目をつむる,最後の最後ではぐらかす。理屈じゃないよが切りふだの」という最後の歌詞がいいですねぇ。「理屈じゃないよ」って言われたって,やっぱり理屈がないとねぇ,意味が分からないですし
 6曲目の“あの石”という曲は,このアルバムの中で思いっきりダウナーに仕上がっている曲で,重たいリズムを刻むベースとドラム,メタリックな音でガムランのようなそうでないようなメロディーを弾くギター,そして,低い声で唸りながら「ああ,あの石の上で静かに眠りたい」という歌詞だけをつぶやくように唄うヴォーカルと,本当,重たいのですが,その重たさが非常に気持ちよいです。
 7曲目の“わらりぼ”という曲は,このアルバムの中で唯一ハードなナンバーなんですが,フェードインしながらドカドカと叩きまくるドラム,アップダウンしながら暴れまくるベース,暴力的なコードを弾くキーボード,ひたすらノイジーなギターのカッティングと,ロケンロールだなぁと思っていると,あっという間にフェイドアウトしてしまう曲で,個人的にはもう少し長く聴いていたいような気もしますが,歌詞が「オレノたくらま,お前の・・・わらりぼ」しかないので仕方ないかと思いつつ,「わらりぼ」ってなんなんだ?と思って,ググってみたのですが分かりませんでしたです。きっと造語なんでしょうね。
 ラストナンバーの“空・旗”という曲は,ラストナンバーにしてインストなんですが,ディレイで音を拡げたギターがただただ弾かれているという曲で,らしいといえばらしいのですが,もう少しバンドっぽい音でも良かったのではないかという気がしないでもないですが,80年代初頭の自主制作盤なので,まぁこんな感じではないかと。
 このアルバムは音も好きなのですが,実はジャケットも大好きで,坊主頭の兄ちゃんの頭の上にパイナップルの葉の部分が乗っかっているジャケットで,裏ジャケットはそれを後頭部から撮しただけのシンプルながら非常にインパクトのあるものになっていますです。ちなみにモデルは,日本維新派の小野さんという方らしいのですが,多分,札幌でパイナップル4.9と繋がりがあった人なんだろうと思うのですが,それ以上はググってみても何も分からなかったので,これ以上は何も書けないのですけどね。しかし,1983年の段階で日本維新派というネーミングはカッコイイですよねぇ。なんとか維新の会ってなんか胡散臭くてねぇ。

 ところで話は変わって,わたしは普段,愛用しているCreative ZEN Style M300(2ちゃんではメチャクチャに叩かれていますが,私的にはプレイリストのクセや作り方にも慣れたので,結構,いいプレイヤーなんですけどね。)にAKG K313というオープンエアー型のヘッドホンを繋いで,ゴリゴリにロケンロールを聴きながら通勤しているのですが,オープンエアー型を使っているのは,最近流行のカナル型はどうも低音が出ない(まぁ,それなりに高価な奴なら違うんでしょうけど,私にとってはプレイヤーに繋ぎっぱなしのヘッドフォンは消耗品と言っても過言ではないので,そんなに高価な物を使ってもなぁというのが正直な気持ちですかね。)ので,どうしてもオープンエアー型を愛用せざるを得ないのですが,K313には難点が1つだけあって,耳に入れるユニット部分の周囲に滑り止めのシリコンの輪っかがはめてあるのですが,それが付いたままだと少し大きいんですよね。で外すと結構滑るので,耳からよく外れてしまうと。で,仕方がないので,100均でスポンジのイヤーパッドを買って付けていたのですが,ユニット部が結構滑りやすい作りになっているので,イヤーパッドが結構滑ってしまい,あまり安定感がないので,どうしたもんかなぁと思っていたのですが,先日,家電量販店で時間つぶしにヘッドフォンのパーツを見ていると,MacGizmoというメーカーがFit+というIPodのヘッドフォン用のシリコン製イヤーパッドを出していて,お値段も380円と失敗してもあまり痛みを感じない値段でしたので,これは使えるかもしれないということで,サクっと購入して,家に帰ってからK313に取り付けてみたのですが,少しスカスカした感じで耳にフィットしないので,それならこの上からスポンジ製のイヤーパッドをはめれば・・・ということではめてみると,いや〜これが私の耳にジャストフィットでございますよ。ヘッドフォンのユニット部分がキチンと耳の穴に収まるので低音もきっちりと出ますし,シリコンカバーの上にスポンジ製イヤーパッドを付けているので,スポンジ製イヤーパッドも非常に安定していますし,本当,これなら文句なしだなぁというわけで。耳に合うヘッドフォンを探すのも1つの方法だとは思うのですが,私的にはK313の音が好きなので,何とかできればと思っていたので,本当,今回のパーツで不満が全くなくなったので,万々歳ですね。シリコン製イヤーパッドはスポンジ製イヤーパッドの下にあるので,汚れることもそんなにないですし,経年劣化も直接耳に入れるよりはないと思いますので,そういう意味ではヘッドフォン自体がダメになるまでは使えるのではないかと思っていますです。やはり,あくまでも「ノーマルじゃ気が済まない(By 藤井一彦)」+貧乏性な人間なので,まぁこんなもんでしょう。