ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

ENTROPY PRODUCTIONS/VIBRASTONE


 暑い暑いと言っていたのに段々と寒さが厳しくなってきたなぁと実感する毎日でございます。先週まで春・夏用のスラックスだったのですが,秋・冬用のスラックスに切り替えましたです。さすがに12月ですし。そんなこんなしていると,山の方へは寒くて走れなくなってしまうので,この間の日曜日は上はユニクロのドライメッシュ7分丈Tシャツ1枚で走りに行ったのですが,山の影は本当に寒かったですね(そんなものしか着ていないからだという声もごもっともと思いますが。)。ついこの間まで道路を埋め尽くして怖かった枯葉も全くなくなりましたし,これで春になるまで山方面は走り納めかなぁというわけで,3時間30分で70キロほど走らせてもらいましたです。そうそう,前日にスーパーで倒されて付いた傷もシート以外はタッチアップペンでなんとかキレイになりましたし,まぁまぁ気持ちよく走れましたです。飲み物もヴァームの500ml1本で済んだので,リッター140キロですか(500mlで70キロなので。)。夏に比べてずいぶん燃費が良くなったよなぁと思いつつ,今年のあの暑い夏をちょっと思い出してみたりしましたです。

 今回は,VIBRASTONEの1枚目のアルバム(と言っても,発売されたのは20年前なんですけどね。)の“ENTROPY PRODUCTIONS”を紹介したいと思いますです。このアルバムは,近田春夫が黒人ラッパーのリズムの揺れを理論的に突き詰め,ノリではなく理論でラップを組み立てたという,非常に日本人らしいバンドで,しかも黒人ラッパーがリズムボックスだのサンプラーだの打ち込みでやっていたラップを全て生楽器で置き換えてやるという,これも凄い近田春男のこだわりを感じてしまいますです。また裏ジャケットに曲名と合わせてBPMを全て書き込んでいるところにも,近田春夫のこだわりを感じてしまいました。
 まず1曲目の“ジェット・コースター”という曲は,ベースのリフから始まり,パーカッションが絡んだと思ったら,カッコイイブラスがリフを刻みまくって,徐々に盛り上げまくってくれて,近田春夫が脈絡があるのかないのか分からないんだけど,毒を含んだ言葉を次々と投げかけてきます。そういえば,決め台詞の「ジェットコースター!」のところには小泉今日子が参加しているっていうことも話題になったよなぁと思い出してしまいましたです。しかし,シンプルそうに聴こえるリズム(よく聴くとそんなことはないのですが。)に絡みつくダイナミックな演奏で1曲目から飛ばしてくれますです。
 2曲目の“コマーシャル・スター”という曲は,「30,15秒,どんなに長くても1分でこんなに稼げる仕事は外にはないから,誰だって目指して励むぜ。当然,オレだって目指して励んだんだぜ。やっと勝ち取った今日の地位!」で始まる,コマーシャルスターを皮肉った曲なんですが,これが今でも古く感じないのは,あんまり現状が変わっていないってことなのかなぁ。「マイナーはダメだ。メジャー,メジャー。大企業じゃなきゃ嫌!」っていう気持ちは,まぁ変わらないですよね,いつになっても。しかし,反復されるリズムに乗って,浮遊感のあるギターソロがカッコヨイでございます。
 3曲目の“調子悪くてあたりまえ”という曲は,ギターのカッティングから始まり,ブラスのリフがガシガシ突き刺さるイントロが「何かあるのでは?」と思っていると,ささやくように「調子悪くてあたりまえ」と始まり,皿洗いのバイトが他人の使う皿なんて誰が丁寧に洗うかよみたいな展開から思い切り韻を踏みながら,ハードエッジな演奏が絡み,まさにバンドだからこそできるこの音の組み立て方はカッコヨイと思いましたです。
 4曲目の“パブリック・エネミー”という曲は,個人的にはこのアルバムの中でも大好きな曲なのですが,イントロの重たいドラムとベースのリズムにギターやキーボードが乗っかり,人種差別についてシャウトし,「大使館の真ん前で演りたい,大音響のプロモーション,パブリックエネミー」「勝手に変えていいっていうルールだもん,そんなのインチキじゃん!」とか私的にはおいしい言葉が飛び出しまくってくれています。特にラスト付近の「レコ倫,映倫のおかげでアーティスト達は守られてんのか,囲まれてんのか。」っていうところは,近田春夫なりの音楽業界に対する不満なのかなぁなどと思ってもみたりしました。
 5曲目の“一日中ボケーッ”という曲は,近田春夫の「一日中ボケーッと!」というシャウトで始まり,ディスコの話から,レコードの無断使用の話へと続き,働かざる者,喰うべからずとなり,一日中ボケーッとしている連中を批判しているのですが,今ならニートのことを揶揄してるんだよなぁと思うと,全然古くなっていないなぁと思ってしまいましたです。しかし,「一昔前,ファンキーって言ったらJ.B,今はVIBRASTONE!」って自ら言ってしまっているところはさすがでございます。
 6曲目の“ミッキー・D“という曲も大好きな曲で,マクドナルドの都市伝説に関する話から始まり,「時間が経ったらまずくて喰えない」だの「習慣性があるのかやばいぜ!」とか駅のそばの洋服屋で働く若者が搾取されまくっていることがシャウトされまくっています。しかし,オレは社会に不満がないんだ。デモだのストだの組合なんて,どうしてそんなダサイことをする,外の何かじゃ満足できない。」などという下りは,最近の若者の労働組合離れに思いっきり繋がっているなぁと思ってしまいましたです。「ミッキー・Dに代表される目に見えないパワーに負けるな!」と最後は繰り返しシャウトされるのですが,今も昔も変わらないなぁと思ってしまいましたです。
 7曲目の“金っきゃねえ”という曲は,タイトルからして身も蓋もないのですが,唄われている中身も正にタイトルどおりの内容で,決め台詞でひたすら「だけど,金さえありゃあ,大丈夫だね。ほとんど何でもOKね。金っきゃねぇ,って言うけどね,確かにそいつは言えてるね。」とこれまた身も蓋もないシャウトをしてくれていますです。
 8曲目の“3ナンバー”という曲は,軽やかなブラスセクションの音に乗せられて,最初は3ナンバーの自動車の揶揄から始まり,駐車禁止だったところにパーキングメーターができていただの,排気ガスを胸いっぱいに吸ってもタバコと違って心配することないだの,3ナンバーの税金が下がったとか,要するに,3ナンバーに乗っているような連中ばっかり優遇されやがってっていう唄だったりするのですが,ロックブームが去った後はレコード会社は丸裸だとか,正しく今の音楽業界だよなぁと思わせてもくれたりしました。などと,シリアスな感じに浸っていると,その次はラブホテルとシティホテルとやってることは同じじゃねえかって,いきなりこの落差はなんなの?と思っていると,ギターソロだのブラスソロだの,このバンドの演奏力の高さを思いっきりしらされてしましましたです。カッコヨイです。
 ラストナンバーの“人間バーベキュー“という曲は,甘い汁を吸っている連中を火炎放射器で焼き殺してやりたいという,これまた身も蓋もない唄なんですが,「政治家はゴルフが大好き。ゲートボールはやらない。」と政治家を揶揄しまくって,ピー音で歌詞の一部を削除されたりしていますが,そんなところもカッコヨイですな。後半戦でも「政治家は名誉が大好き,ボランティアはやらない。」から始まり,とことんピー音で言葉が削除されまくっていますです。その後はマスゴミだのなんだのが子供に後を継がせたいってことは,要するにおいしいからってことだろ!と気持ちよいくらい一刀両断してくれていますです。
 しかし,本当はラップって攻撃的だったり,毒があったりする音楽だったはすなんだよなぁと,このアルバムを聴いてシミジミ思ってしまいましたです。でも,最近ラップと呼ばれるものは,愛だの恋だの,オマエが大事だのなんだのの,全く毒がないものになってしまっているのは私だけでしょうか?まぁ,マスゴミに出てこないアンダーグラウンドなところで,コアに毒を吐いている連中はきっといるんだろうと思っています(というか,そう思いたい。)。

 実はこのアルバムは,日曜日が休日出勤だったとき,ワイシャツを洗濯してアイロンをかける時間がなくなってしまうため,金曜日の午後からお休みをいただいて洗濯をさせてもらったのですが,午後3時30分には洗濯が終わったので,日が暮れる5時まで1時間30分あるのかぁ,ちょっと中途半端だなぁと思いつつ,まぁ,今日はノンビリとプレトレに乗りつつ,レンタルCD屋の中古CDでも漁りに行くかということで,プレトレに乗って出かけ,何か面白そうなCDはないかなぁと中古CDの販売用のカゴを漁っていると,なんとVIBRASTONEのENTROPY PRODUCTIONSがあるではありませんか。2枚目のSMILE!!は何とか手に入れたのですが,1枚目のこのアルバムは手に入れることがないまま時は過ぎ,まさかこんなところで,こんな形で手に入ろうとは思いもしませんでした。
 う〜ん,やはりレンタルCD屋は時々当たりがあるから,やめられないんだよねぇ。ちなみに価格は300円でしたが,さすがに古い盤なのでメディアプレイヤーでのリッピングがなかなか難しかったので,CD-Rにコピーしてやると,あっさりとリッピングができましたです。
 しかし,実は今日も今から夜勤なので,明日はプレトレに乗る体力が多分ないと思うのですが,少しでも残っていれば,少し流して走ろうかなぁと思いながら,そろそろ髪がボサボサなので,切りにも行きたいし,年賀状の準備もそろそろしないといけないよなぁと思いつつ,プレトレに乗ってばかりでなくて,各種雑務もこなしていかないと年末を越えられないよなぁなどと思っています。98SEのときから使っていた年賀状作成ソフトの筆自慢がやはり7ではきちんと動かないこと(既に作成してあるファイルとかを印刷することはでいるのですが,新たにファイルを取り込むことができなくなっていた。)が判明してしまったので,筆まめダウンロード販売で買ったので,宛名データの移行とかもしないといけないしなぁ・・・しかし,98SE,2000,XP,VISTAとよくここまで動いたもんだなぁと思いつつ,挙動不審なところがあったので,これが限界だったのだろうなぁと思ってしまいましたです。
 では,ぼちぼち夜勤に行くことにしましょうかね。