ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

スウィングガールズ/矢口史靖


ふと気がつくと,11月も中旬になってしまいましたです。今年もあと1月半だなぁ・・・と思うと,本当に歳を取るごとに時間が過ぎるのは早いなぁと思いつつ,そろそろ年賀状の準備もしないといけないなぁなんて思ったりもします。最近,TopHatenarというはてなダイアリーの順位が表示されているサイトを初めてみたのですが,そうすると,誰も見ていないといつも書いているのに,そんなことはないということが判明してしまいましたです。なんと購読者が4人いて97230人中,8632位(上位10.34%以内)だということで,本当ビックリです。どこのどなたが存じませんが,こんなブログを購読していただいて,本当にありがとうございます。でも,やっぱり私の書きたいようにしか書けませんので,そこのところはあきらめてください。

 で,今回は唐突に映画のスウィングガールの紹介をしたいと思いますです。まぁ,紹介しますというよりも,先週,テレビ(・・・私はパソコンのワンセグチューナーですけどね。)で放送されて,久しぶりに見たのですが,やっぱり私的には面白かったので,書きたくなったというのが本当のところなんですけどね。結構中身について書くので,見たことがない人は読まない方がいいかもしれないです。
 スウィングガールズは,2004年に劇場公開された矢口史靖監督の映画なんですけど,簡単かつ荒っぽく紹介すると,やる気のない,やりたいことが見つからない女の娘(若干1名の男の子も含む。)が楽器で音を出す楽しさを知って,ひたすらのめり込んでいくっていう青春映画なんですけど,楽器を演ったことがある人なら,この映画の中での主人公達の心の動きっていうのはもの凄く分かると思います。実際,私ももの凄く分かりますし。
映画は夏休みのやる気のない補習授業のシーンから始まるのですが,窓から見える景色には,ブラスバンド部がバスで夏の高校野球(はっきり言って私は大嫌いなのですが。)の応援に行き,主人公らが補習授業をサボるために遅れた弁当を届けに行ったのが運の尽きで,真夏の炎天下にえっちらおっちら運んだもんだから腐ってしまって,ブラスバンド部が主人公の男の子を除いて全員食中毒になってしまい,次の試合までになんとかしないといけなくなって,ブラスバンド部の急募に補習授業をこれまたサボるために参加した主人公らが,どんどん楽器に引き込まれていく様は本当によく分かるが故に感動的でございます。特にこの映画ではビックバンドジャズということで管楽器がメインなんですけど,管楽器って最初は本当に音が鳴らないんですよね。しかも主人公の女の娘達は肺活量もないので,全くお話にならないし。で,主人公の男の子も音楽は好きなんだけどブラスバンド部は肌に合わないようで,どんどん女の娘らとのビックバンドに心が引かれていき,何とか音になったところで,さぁ,明日は試合だ!というところで,ブラスバンド部復帰で,彼女らはお払い箱になってしまうのですが,最初は清々したとか強がっていたのですが,帰りながら号泣してしまうんですよね。初めて音が鳴ったときの喜び,みんなでの演奏がアンサンブルになったときの感動,そういったものが何者でもなかった彼女らに,楽器を演奏する喜びと,自分を表現することができるうれしさを感じていたんだろうと思いますです。実際,主人公の鈴木友子は親にねだってi Macを買ってもらったようですがシールをペタペタ貼っただけで,ちっとも使っている風にはなかったので,流行ものに(実際,流行ったよねぇ,iMacは。これでMacは息を吹き返したもんなぁ。)手は出してみるけれど,ちっとも身に付かなかったんでしょうね。で二学期が始まり,悶々としたというか,なんか煮え切らない日々を送っていたのですが,やっぱりサックスが欲しくなり,iMacと妹のプレステを無理無理に叩き売って中古のサックスを手に入れるんですけど,そのサックスを手に入れた時の笑みっていうのは,凄く分かるんですよね。欲しかった楽器が手に入ったときのうれしさっていうのは,本当に自分の分身を手に入れたようなもんだしねぇ。で,サックスを河原で吹いていると(これも結構ベタなんですけど),反対側の河原でなんかエレピの音がする(というか,電源はどうしたのかと思うのですが,そこは突っ込んじゃいけないところですよね。)ので,見てみると,主人公の男の子,中村拓雄がいて,彼と彼女は再度,ビックバンドジャズを自力で再開することを決心するんですよね。で,彼らは楽器購入のためにバイトに励み,途中でバイトをクビになりながらもなんとか中古楽器を手に入れるのですが,その過程でお金を稼いでブランド物買って,楽しく遊ぶことを選んだ女の娘達が脱落し,管楽器各1名とドラムという最小編成で再開することになるのですが,買った中古楽器が壊れていたり,練習場所がなかったり(カラオケ屋で練習して叩き出されたりしていましたが,気持ちとしてはよく分かりますです。),指導してくれる人がいなかったりと色々逆風はあったのですが,学校の数学教師小澤忠彦がステレオタイプなオーディオマニア兼リスナー専門のジャズマニアであったことから,小澤先生にスピリッツを仕込まれ(だってリスナー専門なので,テクニック的な指導はできないんですよね。),小澤先生のオーディオルームで練習に励み,裏打ちのリズムを身につけ,徐々に一人前のプレイヤーになっていくところは本当に涙なくしては見ることができない私でした。
 で,バイトをしていたスーパーの前で上手くなった彼女らが演奏をするのですが,それを残りのメンバーが見ていて,やっぱり自分たちもやりたいと思い,そのまま楽器屋でそれぞれ楽器を購入するのですが,そのときの楽器屋の姉ちゃんの言葉がふるっているんですよね。楽器が高いという彼女らに対して「あんたらが身につけているブランド物を売っぱらえば余裕で買えるよ。」って言うんですよね。しかも,楽器屋の前が中古買い取り屋だなんて出来過ぎとしか言いようがないし(でも,その中古買い取り屋で鈴木友子はサックスを手に入れたんですけどね。)。久しぶりに楽器を手にした彼女らが練習をしていないのにいきなりアンサンブルに加われるはずはないんですけど,まぁそこは映画だからと両目をつぶって,管楽器1本だったところに複数楽器が徐々に加わり,音に厚みが出るところは,やっぱり見ていてグッと来ちゃいましたです。
 その後は,練習を重ね,音楽祭に出場することになったのですが,応募ビデオの送り忘れで出場できなくなったことを主人公の鈴木友子は誰にも言えなくて悶々とし,小澤先生は中村拓雄に楽器が全然できないことを知られ,音楽祭には出ないと宣言し,どうなることやと思っていると,豪雪の関係で出場校が出られなくなったため,繰り上がりで演奏することができ,滑り込みで会場には入り,みんなが演奏を始めようとする中,トロンボーンの関口香織が皆の演奏をとめ,キチンとチューニングをして再度,演奏に入ったりと,クライマックスまで本当に紆余曲折あったのですが,クライマックスの演奏シーンは本当にカッコヨイです。本当にこれだけ吹けるようになれば,うれしいだろうし,気持ちいいだろうなぁと思いましたです。
 映画は,演奏を終え,観客の拍手を受けながら,満足そうな満面の笑みで終わるのですが,私的にはちょっと涙ぐんでしまいましたです。やっぱりこの笑みの意味は分かる人には必要以上に分かると思うんですよね,うん。
 そういうわけで,私的には非常に楽しめた映画なので,まだ見たことのない人は何かの機会(再放送とかレンタルとか)で見てみれば,何らかの感動があるのではないかと思いますです。

 しかし,年末年始に掛けて,12月にはつしまみれの,1月には相対性理論の音源がそれぞれ出ると思っていたら,なんと延び延びになっていたザ・ラビッツが12月に1年ぶりに,それから遠藤ミチロウキングレコード時代の音源も12月に発売されることになっていて,これは年末年始の楽しみが増えたなぁと思っています。遠藤ミチロウキングレコード時代の音源はレコードでは全部持っているのですが,やっぱりオデッセイ・1985・SEXだけはいぬん堂さんで買っておこうかなぁなどと思う私であったりします。