ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

飢餓々々帰郷(DISC3)/遠藤ミチロウ


 しかし,この間の日曜日と月曜日は異様に暖かかったな。日曜日なんてTシャツを着て,トレーナーを着ただけで,自転車に乗ってクリーニング屋さんとかに行ったのだけど,けっこう汗をかいたので,Tシャツを脱いでトレーナー1枚だけだったのだけどちっとも寒くなかったし,月曜日の朝もなんか暖かくて,「これはいつものコートを着ていくと,多分,汗をいっぱいかいて,鼻炎になるな」と思ったので,ウインドブレーカーをひっかけて行ったのですがちっとも寒くなかったしな。暖冬だったけど,もう春になってしまうのか?とか思っていたら,火曜日からきちんと寒くなったですよ。今日も決行冷えているので三寒四温ではなく,二温五寒ってな感じですかね。
 
 で,今回も遠藤ミチロウボックスのことを語りますです。CDとしてはこの3枚目で最後になるのですが,STALIN解散後の1993年から2006年までの音源となっています。
 まず,1曲目の“Mr.ボージャングル”はミチロウのソロでいかにもフォークな感じがいいですよね。JERRY JEFF WALKERのカバーらしいのですが,原曲を聴いたことがないので,私的にはミチロウのこの曲でのイメージしかないのですが,ちょっと友部正人さんっぽくってイイカンジです。歌詞もちょっと抑えめな感じで。そういえば,THE STALINのときオープニングアクト友部正人さんにお願いしてやってもらったという,信じられないことがあったよなぁ。私は直接観てはいないのですが,当時はTHE STALINのファンと友部正人さんのファンがかぶることはまずない(私はかぶっていますけど)ので,結構悲惨なステージだったんだろうな・・・とは思います。
 2曲目の“父よ、あなたは偉かった”もミチロウのソロで,“お母さん,いい加減あなたの顔は忘れてしまいました”の父親バージョンみたいな曲ですね。しかし,歌詞はやっぱりいいですよ。「昭和は遠くになりにけり」とか「ボクには一片のユートピアも残されてはいないのです。」とか,いいですなぁ。本当,「昭和は遠くになりにけり」だし,「一片のユートピアも残されてはいない」もんなぁ・・・
 3曲目の“落花”も遠藤ミチロウのソロで,結構(というか)かなりポップな曲です。これも歌詞がいいですよね。「働くな,愛するな,気にするな,やさしくなんてもってのほかさ」とか「腐ってもいないのに使い捨て,痛んでもないのにたたき売り,余ってもいないのに持ち腐れ,欲しくもないのに駄々をこねる。」とか。ミチロウのブルースハープもイイ感じで鳴っていますです。
 4曲目の“JUST LIKE A BOY”もミチロウのソロで,イイ感じでフォークな曲です。「まるで少年のように街に出よう」という歌詞は友部正人さんの「どうして旅に出なかったんだ」のアンサーソングのように感じてしまったのですが,多分,私だけがそう思うんでしょうけどね。
 5曲目の“カノン”もミチロウのソロですが,初めて聴いたのはベトナム伝説(カセットブックの方ね)で,このときは平沢進の重厚なキーボードアレンジで正にカノンという感じだったのですが,こっちはミチロウのアコギとブルースハープのみで演っています。個人的にはこっちのバージョンの方が好きですかね。で,ベトナム伝説に書いてあったのですが,元々,ミチロウがギター1本で歌っていて(もともとは“ビンの中”というタイトルだったそうです。),人からカノンに似ていると言われてタイトルを変えたそうですけど。しかし,この曲は歌詞が良いんですよ。書き出すと全部書いてしまいそうなので,あえて書かないので,気になった人はぜひ聴いてみてほしいですね。
 6曲目の“いやな予感”はナポレオン山岸とかと組んだCOMMENT ALLEZ-VOUS?の曲で,パラノイアスターのときよりも更にドアーズ寄りというかヘヴィ・サイケというか,個人的にはものすごく好きな音です。テーマは死かな?ベースのリズム感もイイ感じですし,ナポレオン山岸のギターもヘヴィでいいです。
 7曲目の“おやすみ”は遠藤賢司トリビュートにミチロウが参加した時の音源で,元歌は聴いたことがないのですが,ミチロウのストレートなラヴソングもいいですね。遠藤兄弟繋がりということで。
 8曲目の“1999”はミチロウのソロにトシのドラムが炸裂する曲で,トシのドラムはリズムキープというよりもパーカッション的というかインプロ系なので,ミチロウのギターがリズムを組み立て,トシのドラムが破壊力を加えているという感じですかね。「見るも無惨な答を用意して,今夜は世界で一番暗いハナシをしよう」だなんて,世紀末気分一杯だった1999年の世相を良く表していると思いますです。
 9曲目は,これは名曲だな,“お母さん いい加減あなたの顔は忘れてしまいました”のミチロウソロバージョンです。初めて聴いたのはベトナム伝説ですが,あのパンクな音をギター1本で表現できるというか,結局パンクなのはミチロウのヴォイスなんだよなと改めて思ったです。
 10曲目の“21世紀のニューじじい”はミチロウソロなんですけど,多分,トシのコンガがイカしてます。多分,ミチロウのことを歌っているんだろう(というか,そうとしか思えない)けど「おやじかじじいかはっきりしろよ。若い若いとおだてられ,擦り切れてきたのが現実だ。」っていうところは何か自分にも当てはまっていて嫌なんですけど。
 11曲目の“マリアンヌ”はNOTALIN'Sによるバージョンですが,ミチロウの好きなジャックスの名曲ですが,NOTALIN'Sでやっているので,格好良さも倍増ですよね。ミチロウはNOTALIN'Sもアンプラグド・パンクと言っていますけど,私的にはNOTALIN'Sはアンプラグド・ヘヴィサイケだと思うんですけど。まぁ,どっちにしてもカッコイイです。炸裂するトシのドラム,ノイジーに鳴り響く坂本弘道のチェロ,淡々とリズムをキープしながら雄叫びをあげるミチロウ・・・聴くしかないよ,書いてもムナシイだけだし。というわけで,気になった人はぜひ,聴いてみてください。
 12曲目の“我自由丸”はミチロウソロで,最初どう読むんだろう?と思っていたのですが,ガジュマルなのね。うん,この曲はミチロウのフォークテイストの部分が良い感じで出ていていいです。控えめに鳴っているアコーディオンや間奏で鳴っている三線のような大正琴(だと思うんだけど,違っていたらごめんなさい。ひょっとしたら大正琴のような三線?)もイイ感じです。歌詞もいいのですが,これも書くよりはミチロウのヴォイスと一緒でないと魅力が半減するので,ぜひ,聴いてみてもらえればと思いますです。
 ラストナンバーは,M.J.Qの“オレンジTIME”で,これはこの間紹介したUnplugged Punkからのバージョンですね。元々はSTALINの時の曲ですが,元歌を聴いたことがないのですが,メロディーラインは確かにSTALINの時っぽいですよね。しかし,NOTALIN'Sがアンプラグド・ヘヴィサイケなら,M.J.Qは迷うことなくアンプラグド・パンクですよね。きちんとリズムをキープしながら乱打しまくるクハラカズユキのドラム,アコギなのにグイグイとしたドライブ感を出している山本久土のギター,正しい意味でシャウトするミチロウ,最高でございますです。これはメジャーからアルバムが出ているので,聴いたことがない人は速やかに買ってほしいなぁ。

 というわけで,ミチロウボックスの話も来週で終わりか・・・でも,THE LOODSネタも控えているし,3月9日のTHE LOODS復活&解散ライヴは音も映像も撮っていたようなので,そのうちリリースされることを楽しみにしておこうっと。なんか,2ちゃんの書き込みだと,中川敬奥野真哉がTHE LOODSに加わって,Feelin'Fuckin'Around!を演ったり,うつみようこがメスカリンの曲を演ったようなので,SOUL FLOWERもうつみようこも今はインディーズなので,権利関係もサクっとクリアして出してくれると嬉しいです。もちろんCDとDVDのダブルディスクでね。
 やっぱ,いぬん堂に噛んでもらいますかね。頼みますよ社長。