ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

Unplugged Punk/M.J.Q


 しかし,今週はなんだかんだで週の3日も飲酒してしまった。ええ加減歳なのにねぇ。
 で,話を変えて,先週,クラッシュしてして回復した私のパソコンですが,10月20日にウイルス定義ファイル更新の期限切れになると,ノートン先生に言われていたのですが,そろそろ2007モデルが出るので,もう少し待っていよう(というよりも,ノートン先生のシステムワークスを使っているんだけど,全回,ウイルス定義更新ライセンスを買った直後に2000版では更新ができなくなることが判明し,泣く泣く更新ライセンスを買った後に2003モデルに買い換えたので,そろそろ2007モデルが出ると思っていたので)と思いつつ,シマンテックのサイトを見たところ,2000版のウイルス更新期限が年内であることが判明したのは良かった・・・しかし,2007版はXPからしか対応しない予定であることが判明してしまったのさ。あぁそうかい,それなら2006版をダウンロードで買って,しかもウイルス更新定義ファイルは2年分買ってやるよ。で,2年後はVISTAにしてやるさというわけで,昨晩,半ばやけくそでカートに入れるをポチっと押しましたです。
 でもまぁ,スパイウェア対策も加わっているので,微妙の重たいSpybot S&Dをアンインストールしたので,まぁいいかと思いつつ,Windows Updateを自動更新していないと警告表示が出るので,ちょっと何だかなぁという感じですが,初心者等は自動更新にしておかないとあっという間にUpdateしないままにウイルスなんかにやられちゃうんだろうから,まぁ仕方ないかな。

 というわけで,今回は,遠藤ミチロウのM.J.QのCDが発売されたので,そちらを紹介したいと思います。遠藤ミチロウはTHE STALINの頃から大好きで,DVDでソロ,M.J.Q,ノータリンズ,遠藤兄弟を見て,一番パンクっぽいM.J.Qにやられてしまっていたのですが,M.J.Qがメジャーからアルバムを出すことをいぬん堂のHPで見て,早速アマゾンで買ってしまいました。しかし,M.J.Qっていう名前で検索するとモダン・ジャズ・カルテットの方ばかり引っかかって,ミチロウ・ジョイント・クハラ(最初はクハラカズユキとの2人だったらしいんだけど,いつのまには山本久土(J.山本(MOST)が参加しています。)はぜんぜん引っかからないのな。別にまぁいいんですけど。
 しかし,M.J.Qのすごいところは,ドラム+アコギ×2という構成だと,普通はレコードでは音を重ねたりするんですけど,M.J.Qは私が聴いた限りでは,ほぼドラム+アコギ×2の音でやっています。逆にそれが故に音がメチャクチャ尖っていて,まさにミチロウの言うところのUnplugged Punkになっていると思います。
 で前置きはともかくとして,まず1曲目はTHE STALINの“負け犬”です。これはメジャー1stアルバムのSTOP JAPに収録されていたナンバーですけど,オリジナルはもちろん,ハードパンクなナンバーですけど,アコギのカッティングに乱れ打ちのドラムが入り,そこにミチロウのヴォイスが入ると,THE STALINにも負けないパワーが両耳に入ってきます。音数が少ないだけにミチロウのヴォイスもダイレクトに耳に突き刺さり,お得意の咆吼が響き渡ると,唯一無二のミチロウ・ワールドですよ。
 2曲目は新曲の“自滅”で,イントロのギターカッティングはMISERかと思ったのですが,山本のリフが格好良く入って,全く別の曲でございましたです。歌詞も「性懲りもなく自滅する」だの「見せびらかすことしかできないんだ。骨身を削って精一杯。顔を塗り替えるために嘘をつく。今日一日は何のためにあったのか」と非常に自虐的な内容で非常によろしいです。
 3曲目の“Sha.La.La”はビデオ・スターリンの曲ですね。オリジナルはちょっと可愛い感じ(だって,ドラムとベースが女の娘でこの曲も女の娘が書いてるし)だったんですけど,このバージョンは,リムショットと山本のリフだけの音に乗せて,ミチロウがつぶやくように「ご機嫌いかが。今夜は魔法使いのパーティーだから・・・」と歌い始めると,全く別物になっています。緊迫感のある演奏という意味ではビデオ・スターリンよりもM.J.Qの方が(テクニックはビデオ・スターリンは・・・だったしな。)カッコイイです。
 4曲目の“オレンジ TIME”はSTALIN(通称「THE抜きスターリン」)からですが,すいません,私はこれはオリジナルバージョンは聴いたことがないんです。で,M.J.Qバージョンはカッコイイです。クハラカズユキのドラムがタイトでカッコイイです。歌詞はTHE抜きスターリンの歌詞だなぁ〜といった感じですね。ちゃんとストーリーがある(THE STALINにストーリーがないわけではないが。THE抜きスターリンは過激でない言葉を選んでいたような気がしますです。レコード会社もアルファだったし。)。
 5曲目は,THE STALINのメジャー1stから“下水道のペテン師”ですけど,オリジナルはかなりハードだったので,この音でどんな感じになるのかと思っていたら,いや〜やられました。だってオリジナルと同じ早さで,しかも山本久土のアコギが激しく踊りまくって,オリジナルよりもハードパンクなんですよ,これが本当に。嘘だと思うなら聴いてみてほしい。まさしくUnplugged Punkだわな。サビのコーラスもバッチリきまっていてカッコイイとしか言いようがないです。アコギユニットでポゴを踊っている連中を見たくなってしまったです。
 6曲目もTHE STALIN時代からの名曲,“溺愛”です。昔,私もアコギでコピーして唄ってみたことがあったのですが,そのときはバンドの音を意識してコピーしたのでイマイチだったんですけど,このアレンジならアコギ1本でやっても,ビート感さえあれば聴かせられるものができるのでないかいと,一人,そのうちこっそりとレパートリーにしたいなぁ〜と思ってしまいましたです。
 7曲目の“24時間愛のファシズム”はビデオ・スターリンの曲で,これもオリジナルはドラムがグイグイ引っ張っていくナンバーだったんですけど,M.J.Qバージョンは山本久土のアコギとクハラカズユキのドラムが両輪でグイグイ引っ張っています。山本久土のリフがとにかくカッコイイです。途中でホワイトノイズっぽいのも入っていますが,それもまた愛敬。「ファ・シ・ス・ター・リン!」ですべてOKということで。
 8曲目の“STOP GIRL”もTHE STALINのメジャー1stからで,これも山本久土のアコギが格好いいんですけど,元々ミチロウが自らG.Sっぽい曲と言っていたのですが,悩ましいヴォイスのコーラスも含めて,そんな雰囲気が出ていて非常に良い感じですな。
 9曲目の“限りある限り”はTHE抜きSTALINの曲で,これはオリジナルバージョンも聴いていますが,オリジナル同様,ミディアムテンポの気持ちの良い曲になっています。が,山本久土の裏打ちカッティングギターが微妙なグルーヴを作っていてオリジナルよりも好きかもしれない。しかし,「限りある限り」だなんて,分かってはいることなんだけど,なかなか言えないよな。そういう意味でもやっぱりミチロウはスゴイと思いますです。
 10曲目の“音泉ファック!!”はソロになってからの曲で,しかし,ソロでこんなハードコアな曲をやっていたのかと思うと,ミチロウの描いていたUnplugged Punkの凄さを思い知らされてしまいましたです。「ヌルイのは嫌いだ〜!!」最高です,これ以上言うことはありません。
 11曲目は新曲の“結末”ですが,逆回転のS.Eから始まり,ミチロウの弾くちょっと湿り気のあるアコギの音に山本久土のディレイの掛かったアルペジオが絡まり,このアルバムの中ではちょっとカラーが違うというか,サイケな感じでパラノイア・スターの時の感じに近いかなぁ。ハードに盛り上がりそうになりつつ,決して盛り上げることなくダウナーに落ちていく,まさにサイケな曲ですが,内容は聞いてのお楽しみということで。
 ラストは,THE STALINのメジャー2ndからで“虫”なんですけど,クハラカズユキのドラムから始まり,そこにミチロウと山本久土のアコギが絡み,延々と3つの楽器の音が絡み合い,山本久土のアコギがリフを刻み,クールな音のまま盛り上がるまで,盛り上がってから,ミチロウが「気味の悪い奴だな・・・」と叫び,「虫になったらよろしく・・・」と約13分弱とちょっと長めの曲なんですけど,聴いていると引きずりこまれてあっという間に聴き終えてしまいましたです。

 しかし,スタイルは変われど,20年前からその本質を変えることなくずっと続けていら遠藤ミチロウはすごいなぁと思うと共に,地下水脈の中でフォロワーを生み出しながら,こうしてまたメジャーからアルバムを発表できるということは,まだまだ日本のメジャーレーベルも捨て多聞じゃないよなと思いましたが,元々昔からアンダーグラウンドに理解の深い徳間ジャパン(THE STALINも徳間ジャパンだったし)からの発売・・・とは言え,なかなか厳しいレコード業界でのこの御英断には感謝したいですよね。
 街角でボケっとした歌を歌っている連中にこのアルバムを買ってもらい,街角でUnplugged Punkを響かせてくれると私的にはすごくいい世の中なんですけどね。多分,無理だろうけど・・・