ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

MONKEY PATROL/THE PRIVATES


 しかし,ついこの間まで暑い暑いとのたうち回っていたのに,気が付くと暑いどころか朝は肌寒いときもあったりして,季節の移り変わりは早いものでございます。
 この間,買い換えた車内CDプレイヤー用のカセットアダプターなんですけど,やっぱりキシキシ言うので,ホームセンターでスプレーグリスを買って注入したらば,非常にいい感じになったでございますよ。そうすると買い換えなくてもスプレーグリスを注入してやれば良かったのか?とは言え,夏暑く,冬寒い過酷な車内で2年以上使った(本体自体もギシギシ鳴ってたしな。多分,もういい加減限界だったんでしょう・・・と思っていないとやってられないです。)。

 というわけで,やっとTHE PRIVATESのMONKEY PATROLを入手したので,さっそく御紹介を。
 このアルバムは,1988年10月発売なんので,既に発売から18年が経過してしまいましたが,私的には多少歌詞が古くなってしまったものもあるところ,あくまでもロケンロールないい加減さが全開なこのアルバムは,未だに大好きなアルバムです(というよりも,好きでなければこんなに探し回らないわな。)。
 1曲目の“SUNSET SONRISE 〜 LET'S GO CRAZY”は,アコギのボトルネックプレイとブルースハープのインストナンバーからヴォーカルの延原達治の「Let's Go Craze...」というつぶやきからドラムがガシガシと入り,スピーディーなロケンロールナンバーへと突入します。ほんと,この始まりでないと“LET'S GO CRAZY”は引き立たないよなと私は思っています。「子供の振りした大人になるなら,あの娘に嫌われてもいいから幼稚なままでいようぜ!」っていうところは一番お気に入りなところですね。ハッキリ言って,このオープニングだけでこのアルバムを買う価値はある!と私は思っていますけどね。
 2曲目の“BIRDS WIN”もスピーディーなロケンロールナンバーで,ちょっと延原達治のハスに構えた歌い方もカッコイイですぜ。「どんなに賢く振る舞って,どれほど強がってみせても,しょせん飛べないこの俺は,飛んでる奴にはかなわない!」っていうところがいい加減で投げやり感全開で最高ですね。
 3曲目の“CANNONBALL CITY”はちょっとシャッフル系のリズムでポップな雰囲気を醸し出していますけど,ラストの「ある日突然おまえは俺の横からいなくなり,あれ程いやがってた所へ逆戻り。どこで教わるのか,ペコペコうなずくそのあたま」と。ロケンロールから足を洗って,堅気なサラリーマンになってしまった友へ悲しみなのか自分自身へのあきらめなのか,そんな感情がごちゃ混ぜになった歌詞がちょっと悲しくていいぞ。「ペコペコうなずくそのあたま」は今の自分だしな。
 4曲目の“追憶のハイウェイ”はミディアムテンポのラヴソングですが,「時間の流れを止めて俺はそっとつぶやく,抱き合う時だけ恋人同士のふたりだから」とは,あまりにもいい加減な展開にロケンロールを感じてしまいますね。
 5曲目の“ANYTIME ALRIGHT!”はうって変わって,ハイスピードのロケンロールナンバーです。こういう曲をやるから,当時はビートバンドと間違われていたんだろうなぁと思わせるような曲です。しかし「TVの中じゃお決まりのポーズでお決まりのセリフ。ニュースペーパーの事件ぐらいじゃ誰も喜ばない。3日もすれば知らん顔さ,使い捨ての時代だから」っていうところは,今も十分通用する歌詞だと思いますけど。
 6曲目の“美しき絶望”は下山淳(現ロックンロール・ジプシーズ等)が作曲した,ロケンロールのくせにギターの音が(というか重ね方が)すごく綺麗な曲です。しかし,ここでも「君を抱きしめてみても,汚れた僕の手は虚しく空回り。偽りの優しさの中,風に吹かれてたあこがれの恋人の姿」だなんて,それでいいんかい!?みたいな歌詞が炸裂していますです・・・さすが THE PRIVATESとしかいいようがないです。
 7曲目の“いつも・・・”はコンガとアコギから始まる,アコースティックな曲で,私的には歌詞も曲も大好きな曲です。「こんな僕でも神様は救ってくれるのですか。つじつま合わせの日々を暮らして,人の目を気にしておぼえてる」だの「愛想笑いをほほに張りつけ夢など見ないと強がるのさ。いつものことさ。」とか「調子よく振るまってすりぬけても,結局,最後はひとり残される」とか・・・う〜ん,しみるぜ!って感じですかね。私的には。
 8曲目の“CITY COCKTAIL”は宝島がやっていたキャプテン・レコードからもリリースされましたけど,確かキャッチフレーズは「新ビート世代」とか何とかだったよな。確かにいかにもそういう感じのアレンジです。とはいえ「おまえの言うことが間違いじゃないとは思うが,俺はただ金には頭を下げたくは,ない」という歌詞は秀逸ですね。ロケンロールだねぇ〜。間奏の訳の分からない英会話もちょっとセンスを感じますね。ギターソロはもちろんカッコイイですし。
 9曲目の“BREAKIN'SUNSET”はギターのザックリしたカッティングから始まるカッチョイイ曲です。「夢を夢だと気付いたとき,もう遅すぎた笑えやしないぜ」とか「手に入れたものといえば金でかたがつく」とか歌詞も非常にロケンロールな曲です。間奏でブレイクして,ピアノフレーズが入るんですけど,そこも非常に綺麗なメロディーラインでいいです。
 10曲目の“FASHIONⅡ”はテクノっぽいインストなんですけど,アルバム自体の間奏という感じですかね。
 11曲目の“TURTLE DANCE”もひたすらスピーディーなロケンロールナンバーです。なぜに亀の踊りなのか分かりませんけど,「気にさわる事があるなら,遠慮せずに踏みつぶすのさ。あきらめたふりをしても,静かに塗り変えられる」って歌詞はちょっと怖いですけどね。
 12曲目の“STOP BREAKIN'DOWN”もギターのディレイの掛かったカッティングから始まる気持ちのいいナンバーです。歌が始まってからのピアノの綺麗なメロディーラインもいいです。サビの「眠れない夜ならこのまま,眠らずに夜明けを待つのさ。STOP BREAKIN'DOWN...」っていう歌詞は曲と相まっていいです。でもこの曲はヴォーカルのバックで流れるピアノのリフにぜひ耳を凝らしてほしいです。
 13曲目の“SHERRY”は前にベスト盤を紹介したときに,こっちのアレンジの方が好きと書いていたんですけど,アレンジは私の好きな土屋昌巳さんではないですか。無職のヒモにさんざん尽くしてくれた彼女に「約束事なら守れそうもない,気ままな俺には」とか「俺は少し風に吹かれていたいのさ」とか非道の限りを尽くした歌詞でございます。しかし,これがロケンロールなバラードなんだよ〜!
 14曲目の“FLASH BACK GREENY”はちょっとイカシタダンスナンバー(もちろん,タテノリ系ですけど。)です。ホーンセクションの絡みも細かいリズムを刻むパーカッションも全て一体としてカッコイイです。「ゴシップが街をかけぬけて,ジェラシーはつかの間のメルティングポット。俺は別に驚きもしないさ,ただただテレビのチャンネルをひねるだけ」っていう歌詞は今でも十分通用する歌詞だと思いますけどね。
 で,ラストナンバーはパーティーチューンっぽくて,私が大好きなナンバーの“LUCKY MAN”ですよ。前にベスト盤を紹介したときにも書いたけど,本当にチンピラ感全開の歌詞が大好きなんだよ〜!「時間を費やすこともまんざら無駄じゃねいと,その場しのぎの言い訳で」とか「誰にも相手にされず,誰からも愛されない。そんな風になったらやりきれない」とか「わかっておくれよ好きでも無いものを身にまとうなんて俺には無理だよ。わかっておくれよ好きでも無い人を愛してやることなんてできない」と身も蓋もないことを言いながらI'm a Lucky man!だもんなぁ,まさしく私のテーマ曲としか言いようがない(と自分では思っています。)。

 しかし,全15曲56分をあっという間に駆け抜ける名曲達,そして1曲目からラストナンバーまでが途切れることなくロケンロール!THE PRIVATESのホームページを見ていたら,今月29日に2枚組初期ベストと初期のアルバムが再発されるそうな。ということは,散々探したMONKEY PATROLもあっさり近所のレコード屋とかアマゾンとかで買えちゃうのか・・・orz
 けど,もし買いたい!と思った人が直ぐに買えるということは素晴らしいことですので,いいか・・・けど,多分,早く買わないとまた廃盤になっちゃうんだろうなぁ。
 来週は今週にとどいたSOUL FLOWER UNIONのベスト盤について書く予定にしていますが,気分次第で変更はあるかもしれません,いい加減なのは性格なので仕方ないですな。