ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

TOKYO CITY MAN/HEATWAVE


 連休明けで,結構体がしんどいなぁ・・・と思いつつ,今週は結局はいろいろとあって毎日4時間ちょっとの睡眠時間しか取れなかった。本当,いい加減,いい歳のおっさんなので,自分の体を大事にしたいんだけど,なかなか難しいなぁ・・・
 で,連休中は家族サービスもしたのだけれど,ほぼ1日(というか朝から午後3時くらいまで)自由になった日があったので,こういうときこそ,レコード屋(中古レコードやも含む。)巡りだよなっというわけで,久しぶりにレコード屋と中古レコード屋のはしご(5件ぐらい)をしました。で,とっくの昔に廃盤になってしまっているHEATWAVEのTOKYO CITY MANを見つけたので,喜び勇んで購入しました。
 そもそも,私がHEATWAVEを聴くようになったのは,SOUL FLOWER UNION中川敬山口洋がJAPONESIAN BALLS FOUNDATION(日本金玉財団)というバンドを結成し,その中に入っていた“JAPONESIAN DIARY”や“NO REGRETS”を聴いて,山口洋カッコイイジャンと思ったのがきっかけで,“JAPONESIAN DIARY”の元歌になった“トーキョーシティーダイアリー”も聴いてみたいなと思ったのですが,既にHEATWAVEは解散,アルバムはほぼ廃盤,入手できるのはベスト版のLONG LONG WAYだけだったので,仕方ないなと思っていたのですが,やっと見つけることができてうれしいですね。

 1曲目“トーキョーシティーマン”から始まるんだけど,山口洋のコーラスの掛かった,ギターカッティングから始まる,オープニングにふさわしいカッコイイ曲です。「熱くならない魂を見つけるために,沢山の義務を果たしてきたわけじゃない」っていう歌詞は,非常にやられてしまいました。自戒を込めて。
 2曲目“トーキョーシティーダイアリー”は,“JAPONESIAN DIARY”とかなりアレンジが違うのですが,個人的には“JAPONESIAN DIARY”の方が好きですかね。トーキョーシティーダイアリーは「気を付けます,忘れません」と自嘲気味に山口洋が歌うところはあまり好みではないですね。歌詞もちょっと古いし(そりゃあ9年前の歌だもんなぁ。無理を言ってはいけません。)。
 3曲目“ミスターソングライター”はトーキングブルーズタイプの曲で,スタジオライヴなんだけで格好良く仕上がっています。特に「あぁ人生をヴィデオテープのように巻き戻してみたい。あぁ人生をコンピューターみたいにリセットしてみたい。けれど俺はどうせまた同じヘマをやらかし,同じ奴を愛し,同じ奴を憎み,同じラベルの酒を飲み,同じ怒りでテーブルを叩き割るだろう」というところは私的にはジャストミートされてしまいました。本当,そうだよな。
 4曲目の“トーキョーシティーヒエラルキー”はLONG LONG WAYにも収録されていて,krっこう好きな作品です(昔,東京に出張によく行っていたとき,よく聴いていました。)。シチュエーション的には,トーキョーで暮らす(別にどこでもよいとは思うけど。)様々な人の様々な思いを切り取った歌ですね。私的には子持ちサラリーマンの描写した2番の「でも彼は娘が好き,我が娘の寝顔が好き。モミジのような掌が好き。家具の谷間に身を横たえて「これでいいのさ」と戦う天使は天井に囁きかける」というところは,当時,小さかった私の子供のことも重なり,非常に好きですね。LONG LONG WAY バージョンと異なり,オリジナルではフェイドアウトしていないのには少し感動しましたけど。
 5曲目の“ハピネス”もLONG LONG WAYに収録されていました。32歳のサラリーマンの歌ですね。うん。遅くなった仕事帰りに聴くと染みいりますね。これもオリジナルはフェイドアウトはなしでした。
 6曲目の“ボヘミアンブルー”もLONG LONG WAYに収録されていました。歌詞だけ読むと「ふ〜ん・・・」っていう感じですが,曲になるとカッコイイ曲です。特に「約束もない,見返りもない。知恵のない勇気なら君は要らない」っていうところはカッコイイです。
 7曲目の“オールドマン”は死んでしまった父親への歌なのかな?THE GROOVERS藤井一彦が参加しているんだけど,多分,左チャンネルのメロディアスな弾きっぱなしのギターが藤井一彦のプレイだと思います。私も結構,早くに父親を亡くしているので「ヘナヘナのプライドでもないよりはマシだと思っている。あんたと一杯やれなかったそれだが心残り」っていう歌詞は酒を飲みながら聴くと染みました。
 8曲目“雨の後,路は輝く”もLONG LONG WAYに収録されていますが,アコギのカッティングがカッコイイ曲なんですけど,歌詞も「雨が降る日には濡れるだけさ,晴れた日には乾かすだけさ,曇りの日には本を読むだけさ,嵐の日には酒を飲むだけさ」っていう,流れに流されながら,そのまんま生きていくという生き方は私も同じですので,非常に分かりやすかったです。
 9曲目“愚か者の船”は日々のやりきれなさに向かい合いながら,それでも生きていくんだということを高らかに「何度でも繰り返し,愚か者の船に乗る」と高らかに宣言する歌だと思っています。多分,自分の生き方が「愚か者の船」」であり,それでも自分の生き方だから,それで生きていくしかないんでしょうね。
 で,ラストの“竹田の子守唄”なんですけど,これは反則ですよね。インナーには「モーガンフィッシャー主催の世界中のミュージシャンによる1分間のコラボレートアルバムに参加したときの音源」だそうですけど,パンクなんだよ,演奏があまりにも。やっぱり竹田の子守唄はしっとりとした演奏(後にはHEATWAVEもしっとりと演っていますけど。)で聴きたいなと思いました。

 しかし,ジャケットを横尾忠則が書いていることもあってか,インナーも骸骨と花なので「死と再生」をテーマにしているのかなっと思いましたです。深読みしすぎかもしれませんけどね。
 でも,まぁやっぱり中古レコード屋も回ってみるもんだなぁ・・・と思いましたね。今度はプライベーツのモンキーパトロールでも探してみようかなぁ・・・