ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

LEVELLERS CHING-DONG/SOUL FLOWER MONONOKE SUMMIT


 ようやく春めいてきたと思ったら,昨年の年末にあった遠藤ミチロウ55歳記念5夜連続ライブが4月にDVDで出るは,SOUL FLOWER MONONOKE SUMMIT(SOUL FLOWER UNIONの別動チンドンユニット。以下「モノノケ」と書きます。)の9年ぶりのニューアルバムにして初のスタジオ録音(全2作はライブ音源にオーバーダビングをしたもの。)である“DERACINE CHING-DONG”が6月7日に発売が決まるなど,私の物欲をそそる作品がリリースされて非常に嬉しいですな。
 物欲と言えば,リコーのコンボドライブ(2代目)の調子が悪かったのですが,プリンターのリサイクルインクカートリッジがダメダメだったので,正規のカートリッジを買いにいったところ,インクカートリッジよりも安い値段でIOデータのコンボドライブがあったので,ままよっとばかりに買ってしまいました。まぁ,これでCD-Rを焼くときにエラーが出なくなるので,まぁいいかと思っていますけどね。

 というわけで(何がというわけなのかさて置いて),今回はそんなモノノケの2枚目のアルバム“LEVELLERS CHING-DONG”を紹介したいと思います。このアルバムは緊急リリース(キューンからではシングルとして復興節がリリースできなかったため)された“asyl ching-dong”とは異なり,音の方も結構きちんと作られていますし,なんと言っても選曲がいいですね。
 ます,1曲目の“インターナショナル”は言わずと知れたあのインターナショナルなんですが,労働組合のインターナショナルは,もう何というかジメーっとした感じですけど,モノノケのインターナショナルはポップですよね。笑いながら歌えるというか。
 2曲目の“ハイカラソング”は壮士演歌ですけど,壮士演歌って,歌の内容が結構今の時代にも通じるところがあって好きだったりするんですけど(例えば,加川良も歌っていた“あきらめ節”とか),この曲も当時の情景をコミカルに切り取っていてイイ曲です。
 3曲目は“水平歌〜農民歌〜革命歌”で住井すゑファンの中川敬としてはこの曲ははずせないだろうなと思いますし,メジャーでは多分リリースできないでしょうね。
 4曲目の“アリラン”は本当に綺麗な曲だと思いました。特にラストのサビのリフレインの演奏は一聴の価値ありだと思いますです。
 5曲目の“ダンチョネ節(特攻隊節)〜ピリカの唄”,6曲目の“安里屋ユンタ”,7曲目の“弥三郎節”は,私的にはあまり語ることもないので,サラッと流します。
 8曲目の“もずが枯木で”は70年代フォークの皆さんも結構歌っていたようですけど,やはりサトウハチローの歌詞がいいですよね。貧しい農家の風景と戦争で満州へ行った兄のことをもずを介することで淡々と悲しさを表現していて,中川敬の淡々としたボーカルも非常にイイカンジです。
 9曲目の“カチューシャの唄”は,中川敬がこういう歌を歌うというだけでも,当時は貴重だったのですが,Love±Zeroへの布石だったのかなと思ったりもします。
 10曲目の“むらさき節”は私の好きな添田唖蝉坊の曲で,唖蝉坊の歌と曲は今聴いてもいいですよね。もしモノノケで唖蝉坊のベストアルバムを作ってくれたら,こんなうれしいことはないんですけど,まぁ無理だろうなぁ。コンピレーションでいいので,唖蝉坊のアルバムを作ってくれないかなぁ・・・。
 11曲目の“蒲田行進曲”は,私的にはこの曲を聴くと,つかこうへい原作の映画を思い出してしまうんですよね。ダメな男とダメな女のダメなストーリーは今読んでも(見ても)多分,私的には泣けるんだろうなぁ。あまりモノノケの演奏とは関係のない話ですけど。
 12曲目の“有難や節”はこれぞ,チンドン・ソウル・パンクという曲ですね。有難や,有難や。「金がなければくよくよします,女に振られりゃ泣きまする。腹が減ったらおまんま食べて,命尽きればあの世行き〜!」,全くこれぞパンクですよ。
 ラストナンバーの“さよなら港”は,ラストナンバーに相応しい曲で,本当にさよなら港〜って感じですかね。

 Newest ModelからSOUL FLOWER UNION,そしてモノノケと中川敬の振り幅は結構すごいものがあるんですけど,年齢的に同年齢であることもあり,結構,やりたいことが分かったりするので,本当,次の“DERACINE CHING-DONG”にも期待してしまうんですけどね。
 しかし,藤井一彦も「俺はしたたかなデラシネ(by ウロツクゼ)」と歌っているし,やはり今の時代を生き抜いていくためには自分がデラシネ(根無し草)であることを踏まえて生きていかなければいけないということなのかなぁ・・・私ですか,多分,デラシネでしょうけね。