ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

The Flowers of Romance/Public Image Ltd.


 6月に入ったばっかりだというのに,すっかり暑いですな。パソコンの前にもUSB扇風機を早々と出してしまったですよ(パソコン自体がストーブみたいなもんだしね。)。しかし,小泉さんは今年の夏は“クールビズ”だとか言っているけど,本当に流行るんでしょうかね。私的には大平さんのときの省エネルックと同じように,全然だめではないかと思うんですけど。個人的にはネクタイを締めないワイシャツ姿なんて,なんかだらしないし,どうせならジーパンにTシャツにしてほしいなぁ・・・と思うのですが。そうすれば,ワイシャツ・ネクタイ柄のTシャツを作って,それでよしにしてもらえると,ものすごく楽なんだけどね(洗濯するのも楽だし,ワイシャツにアイロンをかけなくてもいいし。)。

 で,グダグタした話はこのくらいにして,本論に入りたいと思います。Public Image Ltd.(以下「P.I.L」と略します。)との出会いは,何を隠そう,やはりTHE STALINからですね。THE STALINのミチロウが宝島(昔は地方でアンダーグラウンドな情報を得るための唯一の雑誌でしたね。)で連載をしていて,それで買うようになったんですが,当時,結構,P.I.Lの記事が載っていたことと,ミチロウのエッセイ(最近,再発されましたが{嫌だっ!と言っても愛してやるさ」です。)でミチロウがP.I.Lやジョン・ライドンのことについて書いていて,これは聞いてみないといけないと思ったからなんですね(しかし,Sex Pistolsよりも先にP.I.Lを聴くというアホは私ぐらいではないかな。)。
 で,私的には1stの“Public Image”から“Album(今は“Compact Disc”っていうタイトルになって笑ってしましましたが)”まで聴いたんですが,個人的に一番影響を受け,はまってしまった“The Flowers of Romance”について話をしたいと思います(私的には“Second Edition(国内発売当時,イギリスの初回限定が12inchシングル3枚セット入りメタル缶だったため,”メタルボックス”っていうタイトルで売られていたよなぁ。)もバンドとしてのP.I.Lとしては捨てがたいのですが,やっぱり圧倒的に“The Flowers of Romance”の方が大好きですね。
 このアルバムはアルバムタイトル(直訳したら“ロマンスの花”ですもんね。)もすごい(P.I.L的に)けど,ジャケットもちょっとぶっ飛んでいそうな黒髪の女性が花(多分バラ)を加えながら,何か(多分,楽器だと思うんだけど自信なし。)を振っているという,なんなんだこりゃ?てきなものです。
 で,音の方はというと,制作直前にベースのジャー・ウーブルが脱退したせいかどうか知りませんが,ドラム(というか打楽器中心のアレンジにジョン・ライドンのドロドロとしたボーカルが絡むというもので,当時,リズムマシン+アコギでライブ活動をしていた私としては,非常に影響を受けました(が,チープなリズムマシンだったので,こんなリズムはできませんでしたけどね。)。
 まず,1曲目の“Four Enclosed Walls”はシンセのギリギリした音が少しずつ入ってきて,いきなりジョン・ライドンのボーカルとドラムの音が入るという曲で,その後も基本的にはドラムとボーカルだけで,曲を構成しているにも関わらず,その迫力に圧倒されてしまいます。というか,ドラムも通常のロックフォーマット(そもそもP.I.Lはそのフォーマットを無視してやりたいようにやるバンドでしたが)とは一切関係なく,むしろ土着的なリズムをドラムで叩くという感じで,ものすごくカッコよかった(というよりも,ドラムやリズムの在り方を自分なりに考えるいい機会になった。)。2曲目の“Track 8”は変則的なループ系のドラムのリズム(タイトルからして多分,テープ編集ではないかと思うのですが?)が気持ち悪くも格好いいですし,4曲目のタイトルナンバーの“Flowers of Romance”でも土着的なドラムに乗せて,ジョン・ライドンが唄っていて(もう,聴いてもらわないと多分分かってもらえないと思うので,詳しくは書かないです。),ものすごくカッコいいですし,レコードだとA面ラストになる“Under The House”では音数の多い圧倒的なドラムにジョン・ライドンのたたみかけるようなボーカルが乗っかるという感じで,本当に強力です。
 アルバム全体を通して,土着的なリズムに呪術的なジョン・ライドンのボーカルが絡むという曲構成で,多分,ジョン・ライドンが唄っていなかったら,ただの変なアバンギャルドになってしまっていたのではないかな(ジョン・ライドンがいればこそのSex Pistolsだったのと同じように,ジョン・ライドンがいればこそのP.I.Lだったのではないかと私は思っています。)。この後,結局はギターで主要メンバーだったキース・レヴィンも脱退し,ジョン・ライドン一人になってしまい,結構,ポップな音になったりするんだけど(“This is not a love song”とか),それはそれでカッコよかったよなと思う私でした。

 しかし,今回,このレビューを書くにあたって,Amazonで調べてみたんだけど,もうP.I.Lのアルバムは輸入盤しかないのね。そうすると国内版のレコードは結構,貴重なのかもしれないな。