ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

Presure&Pain/Hiromi Furukawa


 さて,これまでウダウダと自主制作テープのことを書いてきましたが,今回から後半戦でございます(ということはあと3週分はネタがあるのよ。)。
 今回のテープは,前作の2年後に発表したテープで,個人的には,楽曲,アレンジ,演奏力のバランスが取れた名テープだと自負しています。で,このテープから,YAMAHAのラック型のマルチエフェクター(リバーブとかが,これで使えるようになった。)とYAMAHAのポータトーンという安いキーボードでキーボードのコードプレイができるようになったので,音的にも非常にバラエティに富んでいるのではないかと思います。また,この間にも,前回書いた,楽器店の多重録音発表会に毎回参加し,多重録音肉体派(結構,シーケンサーを使った打ち込み系が多かったもので)として,名前を売るとともに,そこで第三者からアレンジについてのコメントをもらって,今回のテープの録音時にはリニューアルしたアレンジで,望んでいます。あと,友人のバンドになぜかドラマーとして参加したので,それが反映したのか,ドラムマシンのパターンに結構自分がドラマーをやっていたときの手癖なんかが反映されていると思いますです。

 で,1曲目は“好きなものはしょうがない”という曲で身も蓋もないラブソングですが,イントロのディレイとリバーブを掛けまくった,ユラユラのキーボードの音が鳴った後,ハーモナイザーでロボットボイスにした「好きなものはしょうがないじゃないっ!」ていう声で,ドラムマシン,ベース,アコギ,エレキがシンプルなRock'nRollを鳴らし,間奏では,キーボードの口笛の音を鳴らしたりなんかしています。
 2曲目は“休日前夜”という曲で,本当は女の娘バンドにやってもらいたかった曲なんだけど,そんな縁もなくて,自分でやってみました。キーボードのコードプレイとエレキの裏打ちカッティングが格好いい曲で,内容的には週休二日制ソングですね。今でもすごく好きな曲です。
 3曲目は“彼と彼女”という曲で,この曲は当時付き合っていた女の娘(嫁のことですな。)とのことを歌にした社内恋愛ソングです。多重録音発表会に出したとき,「どうしてこのコードでこのメロディーラインを作れるのか不思議だ」とか,「ドラムパターンがちょっとワンパターンかな」と言われ,メロディーは当然そのままに,リズムパターンをかなり凝ったものにしてみました。ドラムマシン,ベース,エレキ×2,ブルースハープという構成で,これも結構格好いい曲で,今でも大好きな曲です。
 4曲目は“ワカンナイ!”という曲ですが,ヨレヨレのラブソングをハードロックのアレンジでやってしまうという,結構,冒険している曲だとは思います。途中の「I wanna be your after5lover.i just wanna be your man」という歌詞は岡村ちゃんからちょっと借用しました。
 A面ラストの“Step”はドラムマシンとキーボードのみのバラードで,昔好きだった女の娘を思い出したときの心象風景を切り取った歌です,「君の好きだったうたうたいの歌をウォーキングカセットで聞きながら」という部分は,SonyWalkmanは高くて持っていなかったので,こういう歌詞になっています(“Walkman”は固有の商品名なもので。)。今なら“i pod”が買えなくて,“MP3 Player”ってなるのかな?
 で,次からはB面で1曲目は“No! Make Up!”という曲で,ドアーズっぽい,キーボードの3連リフの曲が演りたい!と思って,作った曲です。内容的には「素顔に戻って,Break Free!」というラストの歌詞に象徴されていると思うんだけど,どうかな。アレンジは,ドラムマシン ベース,エレキ,キーボードという構成で,さっきも書いたけど,キーボードの3連リフがすごく好きな曲です(少しもたっているところもあるけどね。)。
 2曲目は“I Can't Give Your Happness”という曲で,これは,昔付き合っていて,振られた女の娘となぜか2人きりでディスコに行くというよく訳の分からない出来事があり,そのときのことを曲にしたものです。ドラムマシン,シンセベース,アコギ×2のアコギの固い音のリフを中心とした,ひんやりとしたアレンジで,これも好きな曲ですね。「飲み干したグラスをさりげなく満たしてくれても,グラスほど心はみたされないのさ」なんていうキザなフレーズもあったりする名曲ですね。
 で,3曲目は,このテープから必ずラストから2曲目にアコギ1本弾き語りナンバーを入れる(アズテックカメラのナイフと同じ構成ですね。)ようになって,これもアコギ1本で“われなべにとじぶた”という曲です。要は彼女に「似たもの同士じゃん。仲良くしようよ」って言っている,とりとめのない歌です。今は多分,ちょっと恥ずかしくて歌えないと思うな・・・
 で,ラストナンバーはタイトルナンバーでもある“Presure&Pain”です。この曲は「分裂病者のダンスパーティー」という本を読んでインスパイアされて作った曲で,何と3拍子のリズムでドラムマシンが派手に暴れ回り,ベース,アコギ,エレキは歌の間はおとなしくリズムを刻んでいるのですが,間奏なんかでは深いリバーブの掛かったエレキが狂ったようにソロをとるという,個人的には大好きな曲です。歌詞も「僕はいつも快楽と苦痛の間にたたずんでる。どちらにだって転ぶことはできるのさ,いつだって,そして僕はその間で通り過ぎていくものを眺めてるんだ・・・」と昔から自分の心の中にある,どこにも帰属できないと感じている自分をテーマにしつつ,「心の隙間を通り抜けて,闇を突き抜けたら。まぶしい光が全てを白く撃ちぬいたその場所で,僕は一人うつむいてDanceしていた・・・」とラストに歌っているんだけど,江戸アケミの「リズムで救われるんだ。」という想いと今から考えればリンクしていたのかなぁ・・・と思います。今聞いても,結構,イイカンジで聴けますよね,自分的には。

 で,今回のジャケットは自分の写真ではなくて,本の挿し絵を使わせてもらいました。ちょっとやばいかもしれないけど,どうせ,こんなプログを見ている人も少ないだろうし,使わせてもらった本も絶版(このテープを発表した1990年の時点で,古本屋で入手したものだし。)になっていて,元ネタが分かる人もいないだろうから,時効ということにしてほしいなぁ・・・
 オマケで言えば,これまで歌詞カードはつけていなかったのですが,このテープから歌詞を理解してもらうために歌詞カードもつけるようになりました。で,1本350円で売っていたんだから,とんでもないよなぁ・・・