ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

white/井上陽水


 よく,このプログを見てくれている知人が「今週のネタは久しぶりに知っている人だった」とのことであったので,要するに普段は「何が書いてあるのかよく分からん」ということなんだろうなぁ・・・しかし,そんなことは自分でも分かっているので,まぁ気にせず,ボチボチ書いていくことにしたい。

 と書きながら,今週は井上陽水を取り上げてみたりする。実はフォーク小僧だった私は,拓郎より陽水の方が最初は好きだったんですよね。で,このアルバムは自分で初めて買ったアルバム(だったと思う。もしかしたら“もどり道”の方が先立ったかもしれんけど?ちなみにこの当時はレコードプレイヤーを持っていなかったので,アルバムカセットを買った。)で,今でもすごく好きなアルバムです。
 1曲目の“青い闇の警告”が格好いいギターのイントロから始まり,ラストの三連リズムの“Bye Bye Little Love”までの全10曲が捨て曲なしと言っても過言ではないと思います。たぶん,このアルバムは,陽水がマリファナをやって(なんで陽水がマリファナなのかよく分かりませんけど)捕まって,謹慎後の最初のアルバムだったので,陽水としても,陽水なりに力が入っていたのかもしれません。

 陽水と言えば,何を歌っても陽水になってしまうので,言葉遊びみたいな歌もいいんだけど,このアルバムではストーリーのある歌詞と言葉遊びの歌詞がいい意味で混在していて,それもまたイイカンジなのではないかと思うわけです。
 例えば,1曲目の“青い闇の警告”では「今の住所はここで,固い扉が守り,俺は冷たい息をし,水を飲むたび凍らす」とか,2曲目の“ミスコンテスト”では「順番を決める封筒が届いた。審査委員長は「ムツカシカッタ」という。誰も見ていない舞台の裏で。何も決めていない掃除夫が働く」と何か文学的な香りすらする歌詞を書きながら6曲目の“ダンスの流行”ではいきなり「ジルバ,マンボ,タンゴ,ルンバ,ボサノバ,ダンスの流行。誰も彼も防ぎきれない妖しいリズムを。」と早口言葉のように,まくし立ててみたり,8曲目の“暑い夜”では「気怠い手でテレビを付けるとボクシングの生中継,暑い夜」とただただ,暑い夜にテレビでボクシングを見ている歌詞で,この歌詞に一体何の意味があるのかと思いつつも,陽水が歌うことによって,陽水の歌になってしまうのがすごいなぁってとこですね。
 で,このアルバムで嬉しいのは,音的にはバンドサウンドなんだけど,ギター1本で歌ってもちっともカッコ悪くないっていうところもスゴイです。た例えば,最後の“Bye Bye Little Love”なんて,ギターで三連のリズムを刻みながら,「階段を昇りかけてた。二人して降りれないまま。その上,雨」って歌い出せば,もう,陽水の世界に浸りきれてしまうんだよね(確か,昔,NHK FMで陽水のライブを放送したとき,この曲をやっぱりギター1本でやっていて,凄く格好良かったことを思い出しました。)。
 
 実は個人的にもこのアルバムには思い出があって,小学生の時,なぜか児童会長に立候補することになったんだけど,その演説のとき3曲目の“white”の歌詞を引用したんですよね。確か,2番の「傷のない子は夜道で足を踏み出すリズムが分からない。くらいあぜ道,踊り場,怪我を恐れておうちへ戻れない。灯りを着けても同じでしょうか。強い灯りを着けても白いだけです。」っていう部分を引用して,怪我を恐れて足を踏み出せないより,怪我をしてもいから一歩ずつ踏み出していこう!みたいなことを言ったんじゃないかな(結構,青すぎて恥ずかしいな・・・)。

 現在も第一線で頑張っている上に,セールス的にもきちんと数字を出しているので,やっぱり陽水はすごいな・・・と思っています。
 というよりも,昔より磨きの掛かった,言葉遊びのあの歌詞で,あんなに売れるっていうのが,信じられないんだけどね(もちろん,そんな曲ばっかりではないけど。)。