ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

SCRAP STORIES/大沢誉志幸


 今回紹介する大沢誉志幸は,デビュー前はソングライター(クラウディスカイっていうバンドもやってたけど)で,中森明菜の“1/2の神話”や沢田研二の“おまえにチェックイン”の作曲をして,デビュー時のキャッチコピーは「デビュー前に100万枚を売った男」でした。で,鳴り物入りで,デビューアルバム「まずいリズムでベルが鳴る」それからセカンドアルバムの「CONFUSION」が発売され,当時の私はちょっと前につんのめったような性急なビート感としゃがれた声のシャウト,それからスローな曲のメロディーの美しさにやられてしまったのですが,その後,なんか迷走してしまって「いまいちだなぁ・・・」と思っていたところに,思いっきりロックでポップな音で帰ってきたのが,この「SCRAP STORIES」でした。

 このアルバムは1曲目の“ゴーゴー“トラブル”ヘヴン”から,前作までと違って,うねるようなリズムに大沢誉志幸のシャウトが絡み「おぉ〜カッコイイジャン!」って思っているうちにスネアの連打で“ゴーゴーヘヴン”(この曲は確か,アニメのシティーハンターのテーマ曲にもなったように思う。),ちょっとブルージーな“ワン・ナイト・シャッフル”,ちょっとシニカルなビートで“はちみつホテル通り”,でA面ラスト(レコードで買ったもんで。)は個人的には名曲と言っても差し支えないのではないかと思っている“フランス海岸”で締めくくり。B面はコミカルな“馬が行く”(この曲を聴いて吉田拓郎の迷曲“馬”を思い出してしまいました。),それから“ダンスをしようぜ”,“スカしたビートで・・・”,“どこにでもいる奴”と怒濤のナンバーが並び,ラストは“終わりのない傾き”でしっとりと終わるという,個人的には隙のないアルバムだと思います。

 たぶん,ここに行き着くまでの大沢誉志幸としては,“そして僕は途方に暮れる”(これは確かカップヌードルのCMソングだったと思う。)が予想以上に大ヒットして,それと相前後して,歌詞の面を一身に背負っていた銀色夏央もブレイクし,詩集を出したりとかいろいろあって,「俺はこんなもんじゃない」ってな感じで,実験的な音に走ってしまったんではないかと。そうすると,思った以上に売れなさすぎて,またこっちの方向に戻ってきたのかな・・・と勝手な想像かもしれませんけどね。
 実際,このアルバムはジャケットも大沢誉志幸が頭からゴミ箱をかぶっていて,「これまでの大沢誉志幸は捨てて,新規一転だ!」みたいに深読みしてしまったんですけど。

 音でばかり語ってみましたけど,このアルバムは歌詞もグッと来るものがあって,例えば,“ゴーゴーヘヴン”の「男はみんな同じだなんで,困ったロマンチスト。そのうち不幸が回ってくるだろ,逃げるより先に」とか,“ワン・ナイト・シャッフル”の「街の片隅のチープホテル。クロックビート眠りを盗んでるぜ」とか,“フランス海岸”の「ところでおまえの夢はすごくよく変わったよな。おれはいつもそんなところにあこがれてたぜ」とか,歌詞がそのまま映画の台詞になってしまうようなカッコイイ言葉ばかり(だからこそ“SCRAP STORIES”っていうタイトルなのかもしれないね。)です。
 結構,この頃は,自分でも大沢誉志幸の言葉使いをイメージした,映画のような(パクリではない・・・と思う。)曲を自分でも作っていました。

 で,大沢誉志幸がデビューして早20年が過ぎ去ってしまったんですが,最近はあんまり聞かないし,見ないので,どうしているのかなぁ・・・って感じです。岡村ちゃん岡村靖幸)も復活したことだし,大沢誉志幸にもまた第一線に出てきてほしいなぁ〜と思っています(私が知らないだけかもしれないけど。そうであればすいませんm(_ _)m)