ようこそ!このプログは,地方都市在中の私ことフルカワヒロミという腐れ外道が,これまで音楽活動等をする際に使っていた自己オフィスが有名無実化していることを嘆き,個人的な情報発信(というか,音楽を中心に好きなモノを好き勝手に語る)の場として,皆様のお目汚しを気にせず,書き殴っているものです。これを読んで同調してもらえたり,興味を示してもらえれば光栄ですが,なにせ不親切きまわりない内容ですので,更に深く調べたい方はリンク先やGoogle等の検索サイトでお願いしますm(_ _)m

よしだたくろうオン・ステージ ともだち/よしだたくろう


 今年はガンで入院したり,復活したりと何かとお騒がせな吉田拓郎(個人的には「拓郎」と呼び捨てにする。以下同じ。)さんですが,今回はエレック時代の“よしだたくろう”名義の名盤(“人間なんて”も大好きだけど)“オンステージともだち”について書きたいと思います。

 このアルバムはオリジナルリリースは1971年なんですが,私が入手したのはフォーライフが1979年に復刻盤を出したときに買ったものです。
 当時は,いわゆる“ニューミュージック(今ならばJ-POPと同様に全く実体のないカテゴライズだったと思う。)”全盛時で,当時中学生だった自分には,アコギ1本で歌うしかなく,かと言って,バックバンドの付いている音をアコギ1本も厳しいので,おのずとURC系(加川良とか友部正人とか)や拓郎や井上用水の古いものを聞くようになっていったんですね。
 で,このころの“よしだたくろう”の青臭い歌詞がすごく当時の自分にピッタリ合って,ものすごくはまって,コピーしまくって歌ったような気がします。

 このアルバムは個人的には名曲揃いで,1曲目の“おろかなるひとり言”からラストの“ともだち”までまさしく捨て曲なしでございます。
 最近,このアルバムの復刻CDが再発されたかどうかは知らないのですが,このフォーライフ盤では,今だとマズイんだろうなぁ・・・というような歌詞もキチンと収録されています。例えば5曲目の“私は狂っている”なんて最後は「私は,私は,私は狂っている。狂っているのにそれでも答えてる。」ってやってるんだから,多分,今では収録は難しいのではないかと思います。

 で,このアルバムの中で3曲を挙げるとするならば,“されど私の人生”“イメージの詩”“ともだち”の3曲を私は挙げたいです。
 ”されど私の人生”は,斉藤哲夫さんの作った曲ですが,拓郎の「変わる変わる目の前が,変わってそれでおしまいさ」とがなるように歌っているのを聞いて,やられてしまいました。実際,当時の仲間内でもこの曲をコピーしてよく歌ってたと思います。実はついこの間,カラオケに行ったら,この曲があったので,つい歌ってしまったら,思い切り場の雰囲気を盛り下げてしまいましたというオチが付きましたと・・・)。
 “イメージの詩”は,デビューアルバムの“青春の詩”にも入っていますが,個人的には,こっちのライブバージョンの方が好きですね。はっきり言って,この曲は70年代安保というか学生運動終焉後のやりきれない思いがここそこに詰まっている詩だと思うのですが,私がこれをきいたときは,荒れる中学校の中でどうすることもできず,右往左往しながら思春期の日々を過ごしているときで,時代も背景も異なるけれど,1フレーズ1フレーズの歌詞が私の心にグサグサと突き刺さったことを覚えています(歌詞そのものはそうでもない(こともない)けど,この曲が拓郎によって歌われることで,とんでもない相乗効果を生みだしていたのではないかと思いますです。はい。)。
 “ともだち”は,多分,このアルバムにしか入っていない(コンピレーション盤は除く。)と思うんだけど,本当に名曲だと思います。心理描写とも風景描写ともいえない(心理描写みたいなんだけど,よく読むと風景描写だったりする。)歌詞なんだけど,なんとも言えない切ない感じがものすごく好きです(これも歌詞の端々にその時代背景が読みとれるんですけどね。)。

 「30代以上は信じるな」と言っていた世代が30代になったとき“Rolling 30”っていう曲とアルバムを発表し,「テレビには出ない」と言っておきながら「LOVE LOVE 愛してる」なんていう思いっきりミーハーな番組のレギュラーになったりと,このまま,拓郎の生き様そのものが音楽って感じで,いつまでも第一線で歌い続けてくれることを1ファンだった者として願っています。