台風がまた通り過ぎて,何とか朝夕は涼しくなってきたので,家のレコードラックを漁りやすくなってきたので,今回はそんな1枚を。
The Street Sliders(以下「スライダース」と言う。)は,昔々の宝島にデビュー前の記事が載って,そのあまりのヤサグレ加減にやられてしまって,とりあえず速攻で買うことに決めたのが,このSliders Jointoっていう彼らのファーストアルバムでした。
で,レコードを買って帰って,聞いてみて,ぶっ飛んだですよ。当時,まだ,いわゆるニューミュージックとかが歌番組を席巻していたのですが,あまりの音の荒っぽさ,生々しさ,言葉のヤサグレ感が本当にビジュアルとも一致してメチャクチャカッコ良かったですね。
1曲目の“Blow The Night!”のイントロのガサガサのギターカッティング(多分,ハリーと思うけど・・・)から,やっぱりガサガサの声のハリーが「Blow The Night!」と叫ぶように歌うところなんか,もう,うぉ〜!って感じでしたね。3曲目の“あんたがいないよる”は曲が始まる前に小さな声で「イェ〜ィ」って入っていて,なんか音の定位(センターがドラムとベースとボーカル,左右にハリーと蘭丸のギター)や一発録りみたいな感じが,この一言でさらにライブ感が高まっていました。
で,はっきり言って,このアルバムは私的には名曲ばっかりで,酔っぱらって“あんたがいないよる”や“すれちがい”や“のら犬にさえなれない”を歌ったり,自転車を飛ばしながら,“Blow The Night!”や“DowntownSally”や“サテンドール”やRet It Roll”を歌ったり,16,7の頃のヤサグレていた,自分には本当にジャストフィットした曲ばかりでした(もちろん,今,聞いても,好きだけど。)。
その後,スライダースはなぜか売れて(とても自分的には,これが万人に受けて,まさか武道館でライブをするとは本当に思えなかった。),多くのファンはもっと他のアルバムをオススメするのだろうけど,実は私は3枚目の「JAG OUT」から音がなんか流行の音(例えば,ドラムのスネアにあの頃流行のゲートエコーを掛けたり。)になってしまい,ヤサグレ感とガサガサの音が好きだった私は「もういいかな・・・」と思ってしまい,それ以降のアルバムは聞いていないんですよね。
だから,スライダースのアルバムはこの3枚しか持っていないので,その中から選べば(2枚目の「がんじがらめ」も好きだけどね。)やっぱり,このアルバムを選ばざるを得ないかと思います。
で,その後,スライダースは活動休止の後,解散し,ハリーはソロで,蘭丸は堂本兄姉に出たり,麗蘭をやったりと忙しそうですが,ドラムのズズとベースのジェームスの話をあんまり聞かないので,やっぱギターとかボーカル以外は,バンドが解散すると生き残りにくいのかなぁ・・・と少し寂しくなってしまいました。
そのうち,酒をちびちびやりながら,“のら犬にさえなれない”を聞きながら一緒に口ずさみたくなったなぁ・・・(でも今日は眠いので,早く寝ることにしようと考えている,根性無しの私であった。)