ハッキリ言って,私が音楽活動をしていたとき,メインで使っていたギターです。私がアコギを弾き始めたときは,オベーション以外のエレアコは邪道で,アコギにピックアップを付けるなんて,とんでもないことでした。しかし,子供ばんどとTHE STALINにやられてしまっていた私が動かずにマイクの前で歌っていられるわけはなく,とりあえず,最初に買ったThree Sの2万円のギターに当時発売したての圧電素子系のピックアップを取り付けて,走り回りながらアコギをかき鳴らしていたのですが,やっぱり最初からエレアコの奴がほしいなぁと思っているところへ,アリアからこのギターが発売され,で,このモデルが大塚まさじ(元ディランⅡの人。プカプカが有名。)モデルであったため,楽器店でこのギターで1時間のライブをやったのを見に行って,本当にこのギターにはまってしまいました。大塚まさじさんは,このギターにコーラス系のエフェクターをかまして,こんな音も出せるんだ・・・と感動してしまいました(なお,このときはプロデビューする前の故村下孝蔵さんも来ていて,ギター談義に花が咲いたのも懐かしい思い出です。)。
で,当時,中学生だった私は親に思いっきり無理を言って,このギターを買ってもらい,その後,23歳の頃にオベーションに持ち変えるまで,このギター1本でライブをやってました。
このギターは,デザイン的には,エレクトリックギターのフルアコと同じ感じで,それからヒックガードなんかを取り除いた感じです。はっきり言って,ボディ厚も薄いので,最初は生音もショボかったのですが,ガンガン弾きこんで,生音もいい感じになりました。当時の仲間からは「変なギターを買ったなぁ〜」と思われていましたが,私が使い続けることによって,私のスタイルとして認められたと思っています。
で,このギターのデビューライブで,客席に飛び込んだところ,ケーブルのジャックがイスに当たり,ジャック部分が割れてしまい,最初から涙目になってしまいましたが,修理に出したところ,レスポールに使っているような金のプレートが貼られて帰ってきて(しかも,修理代は只だった。アリアさん,ありがとう。),世界に1台しかない,私のエレコードになりました。
その後,父親が死んで,形見分けの10万円で何か買うということになったとき,自分の金と,このエレコードを売って,前述のオベーションを買ったので,もう手元には写真しかないのですが,私にとっては本当に思い出深いギターです。
結婚して,子供が産まれて,オベーションとの思い出はまだたくさん作れていないけど,子供も大きくなったので,そろそろオベーションとの思い出を作っていこうかなぁ・・・と思っています。
なお,さっき,このギターをググッてみたら,FET-100は引っかかったものの,このギターは引っかかりませんでした。受注生産だったし,あんまり使っている人はいなかったのかなぁ・・・